Intel 第14世代CPUが発売されたので従来CPUと性能差をチェックします。
対象は「Core i9-14900(K)」と「Core i7-13700(K)」を比較していきます。ベンチマークやRAW現像、動画編集にどれくらいのちがいがあるのかを見ていきます。
実データを元にしていますので参考にして下さい。
目次
Core i9-14900(K) vs Core i7-13700(K)
解説に入っていく前に「CPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「CPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
当記事で掲載されたスコアは性能を約束するものではございません。
CPUスコア(PASSMARK)性能一覧
※PASSMARKが公開しているデータ
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i9-14900K | 60897 | P:3.2GHz(6.0GHz) E:2.2GHz(4.4GHz) |
24コア32スレッド (P:8コア/E:16コア) |
125W |
Core i9-13900K | 59674 | P:3.0GHz(5.8GHz) E:2.2GHz(4.3GHz) |
24コア32スレッド (P:8コア/E:16コア) |
125W |
Core i9-13900 | 48407 | P:2.0GHz(5.6GHz) E:1.5GHz(4.2GHz) |
24コア32スレッド (P:8コア/E:16コア) |
65W |
Core i7-13700K | 47156 | P:4.2GHz(5.4GHz) E:2.5GHz(3.4GHz) |
16コア24スレッド (P:8コア/E:8コア) |
125W |
Core i7-13700 | 39657 | P:2.1GHz(5.2GHz) E:1.5GHz(4.1GHz) |
16コア24スレッド (P:8コア/E:8コア) |
65W |
Core i9-12900K |
41556 | P:3.2GHz(5.2GHz) E:2.4GHz(3.9GHz) |
16コア24スレッド (P:8コア/E:8コア) |
125W |
Core i9-12900 | 38502 | P:2.4GHz(5.1GHz) E:1.8GHz(3.6GHz) |
16コア24スレッド (P:8コア/E:8コア) |
65W |
Core i7-12700K | 34700 | P:3.6GHz(5.0GHz) E:2.7GHz(3.8GHz) |
12コア20スレッド (P:8コア/E:4コア) |
125W |
Core i7-12700 | 32117 | P:2.1GHz(4.9GHz) E:1.6GHz(3.6GHz) |
12コア20スレッド (P:8コア/E:4コア) |
65W |
インテル製のCore i9-14900Kのスコアは6万超えで、Core i7-13700Kと比較すると約29%ほどの差になります。さすがに旧世代の下位グレードともなるとしっかりと差が出ている印象です。
比較に使ったパソコン
名前 | raytrek 4CZFi | G-Tune XP-Z |
画像 | ||
CPU | Core i9-14900K | Core i7-13700K |
GPU | RTX4070Ti | RTX4090 |
メモリ | 32GB | 64GB |
ストレージ | 1TB SSD | 2TB SSD+4TB HDD |
レビュー | >レビューを見る | >レビューを見る |
マウスコンピューターとドスパラのデスクトップパソコンで比較を行います。
ベンチソフトによる性能比較
CPU-Zによるスコア
Core i7-13700KF
Core i9-14900KF
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i9-14900KF | 914.2 | 16917.6 |
Core i9-13900K | 894.8 | 16809.0 |
Core i9-13900 | 895.1 | 13326.3 |
Core i7-13700K | 858.0 | 12329.8 |
Core i7-13700 | 815.7 | 11231.6 |
Core i9-12900K | 799.0 | 11119.7 |
Core i9-12900 | 813.8 | 9885.0 |
Core i7-12700 | 782.5 | 9021.6 |
シングルスレッドのスコアが914.2、マルチスレッドが16917.6となりました。Core i7-13700K比較だとシングル性能で約6%、マルチスレッドは約37%ほどの差です。
CINEBENCH R20によるベンチマークスコア
Core i7-13700KF
Core i9-14900KF
CPU | シングル | マルチ |
Core i9-14900KF |
894 | 14967 |
Core i9-13900K | 860 | 14371 |
Core i9-13900 | 822 | 8799 |
Core i7-13700K | 816 | 11501 |
Core i7-13700 | 777 | 7407 |
Core i7-12700 | 733 | 6215 |
Core i5-12400 | 659 | 4724 |
CINEBENCH R20のスコアはシングルで894、マルチで14967となりました。Core i7-13700K比較でシングル約10%、マルチ約30%の向上です。
RAWの一括変換にかかった時間を比較
RAWの一括変換にかかった時間を測定するために、一眼レフで撮影した150枚(5GB)の写真を現像します。
CPU | 処理時間 |
Core i9-14900KF | 2分46秒 |
Core i9-13900K | 2分51秒 |
Core i9-13900 | 3分34秒 |
Core i7-13700K | 2分40秒 |
Core i7-13700 | 3分28秒 |
Core i9-12900K | 2分56秒 |
Core i7-12700 | 3分13秒 |
Core i5-12400 | 4分06秒 |
RAW現像処理能力も間違いなくCore i9-14900KFが早いですがCore i7-13700Kでも十分です。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
CPU | 処理時間 |
Core i9-14900KF×RTX4070Ti | 1分37秒 |
Core i9-13900KF×RTX4070 | 1分42秒 |
Core i9-13900F×RTX4070 | 2分40秒 |
Core i7-13700KF×RTX4090 | 2分02秒 |
Core i7-13700×RTX3060Ti | 2分54秒 |
Core i9-12900KF×RTX3080 | 2分12秒 |
Core i7-12700×RTX3060 |
2分52秒 |
動画編集も確かにCore i9-14900K搭載モデルが有利ですが、ベンチマークの差ほど実行速度にちがいがあるようには感じられませんでした。Core i7-13700Kも十分快適ですが、少しでも処理を短くしたいプロレベルの現場とかならCore i9-14900Kかなという印象です。
Core i9-14900K vs Core i7-13700K まとめ
・処理能力重視ならCore i9-14900Kを選ぶべし!
・性能差は最大約30%と小さくはない!
・Core i7-13700Kでも十分快適!
・コスパ重視ならCore i7-13700Kか?
処理能力だけなら間違いなくCore i9-14900Kになりますね。Core i7-13700Kも十分な性能をもっていますが、比較ならやや分が悪いです。ただし実行速度ではベンチマークほどの差を感じないということは付け加えておきます。
おすすめパソコン
ドスパラ raytrek 4CZFi
CPU | Core i9-14900KF |
メモリ | 32GB |
グラボ | GeForce RTX 4070Ti |
ストレージ | 1TB Gen4 SSD |
今回のテストで使ったCore i9-14900KF搭載モデルです。クリエイター向けモデルとしても上位モデルですし、グラボも最新のGeForce RTX4070Tiを搭載しています。プロレベルの作業にも対応可能ですし、静音性に優れているのもポイント。作業に没頭したいクリエイターにおすすめのモデルです!
マウスコンピューター G-Tune XP-Z
今回のベンチテストにも使わせてもらったマウスコンピューターのゲーミングパソコンです。Core i7-13700KF×RTX4090はこれまでやってきたような処理だけでは物足りなく感じるレベル。8Kクラスの次世代環境も視野に入るレベルです。
フロンティア GAシリーズ
フロンティアのセールモデルで、この構成でありながら30万円後半は結構安いです。Core i7-13700KF×RTX4080なら処理能力不足を感じることはまずないでしょう。フロンティアのセールは台数限定が多かったのですが、記事執筆時点では受注生産になっていました。お得なPCが確実に手に入るのは嬉しいポイントですよね。
マウスコンピューター G-Tune FZ-I9G80
Core i9-14900KF×RTX4090を搭載したコアゲーマーのためのゲーミングデスクトップパソコンです。次世代データ編集にも対応できるほどの強力すぎるパフォーマンスで一般ユーザーからすると持て余すほどでしょう。一瞬の世界で勝負が決まるような世界で戦っているユーザーにこそ使ってほしいモデルです。
当ブログは予算や目的、パーツなどからパソコンが選べるようになっております。ぜひトップページからお気に入りの1台を見つけてください。