パソコンのパーツの中でも最も重要なのが「CPU」です。
写真編集やRAW現像といった、クリエイター向けの作業はCPU負荷が高いのでできるだけ性能の良いパーツを選択しましょう。
今回はAMD CPUのRyzen 7 5800Hが搭載されたおすすめのノートパソコンを紹介していきたいと思います。もちろん性能面やベンチマークを行ってチェックしていきますので参考にしてください。
目次
Ryzen 7 5800Hの性能・スコアは?
ここ最近では「Ryzen CPUが高性能だぞ」「コスパが良いぞ」なんて言われることが多く、シェア面でもIntelをかなり苦しめているRyzen。とは言え、これまではシングル性能がやや低めで、ゲームやクリエイト用途では十分に性能を発揮できない傾向もありました。
ところがRyzen 5000シリーズになって性能が大幅に進化!状況は逆転・・は言い過ぎかもしれませんが、ほとんどの用途でIntelと変わらないか、それ以上のパフォーマンスを見せるようになっています。
一体どこにそれほどの魅力があるのか?まずは簡単な比較表をご覧ください。
Ryzen CPU参考スコア(PASSMARK)
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Ryzen 7 5800H | 21724 | 3.2GHz(4.4GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Ryzen 5 5600H | 17681 | 3.3GHz(4.2GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Ryzen 7 4800H | 19292 | 2.9GHz(4.2GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Ryzen 5 4600H | 15022 | 2.9GHz(4.2GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Core i7-11800H |
21794 | 3.0GHz(4.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-10750H | 12688 | 2.6GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-10700K | 19737 | 3.8GHz(5.1GHz) | 8コア16スレッド | 125W |
掲載されたスコアはPASS MARK社が開示しているデータであり、性能を約束するものではございません。
PASSMARKの公開データによると「Ryzen 7 5800Hが約21700」をマークしています。Ryzen 7 5800HとライバルのCore i7-11800Hを比較すると、ほぼ同等のスコアになっています。
このスコアを見る限り、ノートパソコン用のCPUではトップクラスのパフォーマンスを備えていることがわかります。一般的な用途はもちろん、高負荷なゲームやクリエイト用途でもしっかりと使っていける性能を発揮してくれます。
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU-Z ベンチマークスコア
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Ryzen 7 5800H | 580.7 | 5731.2 |
Ryzen 5 5600H | 558.6 | 4256.8 |
Ryzen 7 4800H | 521.9 | 5486.4 |
Core i7-11800H | 621.3 | 5381.9 |
Core i7-10750H |
535.1 | 3642.6 |
Core i7-11700 |
659.1 | 6127.0 |
シングルスレッドのスコアが580.7、マルチスレッドが5731.2となりました。
シングルスレッドではCore i7-11800Hに劣るところはありますが、マルチスレッドの高いスコアは魅力的です。
CINEBENCH R20 ベンチマークスコア
CPU | シングルスコア | マルチコア |
Ryzen 7 5800H | 558 | 4691 |
Ryzen 5 5600H | 528 | 3607 |
Ryzen 7 4800H | 484 | 4303 |
Core i7-11800H | 581 | 4162 |
Core i7-10750H |
488 | 3190 |
Core i7-11700 | 592 | 3788 |
CINEBENCH R20によるスコアは、シングル558、マルチコア4691となりました。
デスクトップCPUのCore i7-11700と比較しても遜色ないスコアで、マルチコアに至っては勝利しています。ノート用CPUがデスクトップを超えてくるってすごいですよね!
RAWの一括変換にかかった時間を比較
RAWの一括変換にかかった時間を測定するために、一眼レフで撮影した150枚(5GB)の写真を現像します。
CPU | 処理時間 |
Ryzen 7 5800H | 4分42秒 |
Ryzen 5 5600H | 4分23秒 |
Ryzen 7 4800H | 5分38秒 |
Core i7-11800H | 4分13秒 |
Core i7-10750H |
5分10秒 |
Core i7-11700 | 4分16秒 |
RAW現像はシングル性能が生きる作業で、インテルCPUが比較的良好な結果を出しやすい作業でもあります。
なぜかRyzen 7 5800HがRyzen 5 5600Hよりも時間がかかってしまっていますが、Core i7-11800Hと比較してもそこまで大差をつけられているという印象はありません。
処理能力だけを見るなら「RAW現像目的だからRyzenは避けよう…」といった心配は無用なのかなと感じます。とくに趣味で写真を撮っている人、週末に撮り溜めたデータを編集するようなユーザーなら神経質になる必要はないと感じました。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
CPU | 処理時間 |
Ryzen 7 5800H×RTX3060 | 4分13秒 |
Ryzen 5 5600H×RTX3060 | 5分01秒 |
Core i7-11800H×RTX3060 | 4分49秒 |
Core i7-11800H×RTX3050 | 4分15秒 |
Core i7-11700×RTX3060 | 4分40秒 |
動画編集ならRyzenのマルチスコアの強さを活かせます。Ryzen 7 5800H×RTX3060の組み合わせで、デスクトップのCore i7-11700×RTX3060の組み合わせより30秒も速い処理時間です。
動画編集においてはCPUだけでなく、グラボの性能や、ストレージの転送速度、冷却性といった総合力が求められます。言わばそのモデルのクセだったり特徴が左右するということです。動画編集を目的としているなら、ネットのレビューを読み込んだほうが良いかもしれません。
Ryzen 7 5800Hがおすすめな人
- デスクトップ並みの処理能力が欲しい人
- 持ち歩けるPCが必要な人
- 写真編集、動画編集などを専門に行う人
- グラボの性能をしっかり引き出したい人
各テストの結果を見てもらってわかったように、Ryzen 7 5800Hは高い処理能力を持ったCPUです。外でデスクトップ並みの作業ができるというのは大きなメリットになるでしょう。
どちらかと言えば動画編集を得意としているので、動画クリエイター、ユーチューバーなんかにも向いていると思います。もちろんRAW現像やゲームなんかでもしっかり結果が出せます。
Ryzen 7 5800H搭載のおすすめPC
ドスパラ GALLERIA XL7R-R36
Ryzen 7 5800H×RTX3060の組み合わせで15万円台という圧倒的コスパのゲーミングノートです。価格が安いからといって処理能力が低い訳はなく、設定を落とさなくても最新ゲームを遊べます。リフレッシュレートが144Hzに対応しているのもポイント!
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR
ASUSの高コスパゲーミングノートで知られる「Tufシリーズ」の1台。17インチの大型モニターを採用し、デザインもシンプルです。RTX3070採用なのでワンランク上の世界観を体験できるのが魅力的!高くなりがちな17インチクラスで20万円を切っており、価格でも勝負できるモデルになっています。
G-Tune E5-165
今回のテストでは良好な結果を示したRyzen 7 5800Hが採用された限定モデルです。グラボの性能も高く、165Hzリフレッシュレートにも対応しているので滑らかな映像を楽しめます。また解像度もフルHDより高く、WQHDとなっているので作業性が抜群です。重量も約1.73kgと持ち歩きも楽ちん。とても完成度の高い1台に仕上がっています。
まとめ
・Ryzen 7 5800Hはデスクトップ並みの処理を実現!
・インテルにも決して負けていない!
Ryzen 7 5800Hは、ノートパソコンとは思えないほどの処理能力を有しています。きっと数年前のパソコンを使っている人なら、あまりの進化に驚くと思います。
少しでもお安く手に入れたいなら「BTOパソコンショップのキャンペーン・セール情報まとめ」というページも参考にしてください。他のRyzen CPU(Ryzen 5 3600など)が気になる方はこちらもどうぞ。>「Ryzen」搭載のおすすめパソコンをチェックする
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