パソコンのパーツの中でも最も重要なのが「CPU」です。
写真編集やRAW現像といった、クリエイター向けの作業はCPU負荷が高いのでできるだけ性能の良いパーツを選択しましょう。
今回はIntel製第11世代CPUの「Core i7-11700(K)が搭載された、おすすめのパソコン」を紹介していきたいと思います。
目次
第11世代Core i7-11700(K)の性能は?
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-11700K | 25090 | 3.6GHz(5.0GHz) | 8コア16スレッド | 125W |
Core i7-11700 | 21469 | 2.5GHz(4.4GHz) | 8コア16スレッド | 65W |
Core i7-10700K | 19737 | 3.8GHz(5.1GHz) | 8コア16スレッド | 125W |
Core i7-10700 | 17632 | 3.6GHz(4.9GHz) | 8コア8スレッド | 65W |
Core i7-9700 | 14612 | 3.0GHz(4.7GHz) | 8コア8スレッド | 65W |
Core i9-10900 | 21137 | 2.8GHz(5.2GHz) | 10コア20スレッド | 65W |
インテル製のCore i7-11700は、第10世代のCore i7-10700と比較すると約22%スコアが向上しています。前モデルのCore i7-10700Kを超える20000という高いスコアになっています。K付きのCore i7-11700Kになるとさらに約17%スコアが高くなります。
ただし全体的に消費電力は高く、排熱への配慮も必要になってくるのが懸念点でしょうか。
パーツの選び方がピンとこない方については「パソコン・スペックの選び方」という記事で解説しているので参考にして下さい。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-11700 | 659.1 | 6127.0 |
Core i9-10900K | 627.4 | 7510.1 |
Core i7-10700K | 568.8 | 5629.0 |
Core i7-10700 | 492 | 3564 |
Core i5-11400 | 536 | 3225 |
Core i7-11700のシングルスレッドのスコアが659.1、マルチスレッドが6127.0となりました。シングル性能もマルチスレッドもバランスが良い印象ですね。
従来のCore i7をしっかり超える性能を見せており、高負荷な作業でも安心して見ていられます。特にシングル性能においてはCore i9-10900Kを凌ぐスコアを見せており、ゲーミングやRAW現像などの処理において期待ができます。
CINEBENCH R20のスコア
CPU | シングル | マルチ |
Core i7-11700 | 592 | 3788 |
Core i9-11900K | 645 | 5880 |
Core i7-10700K | 521 | 4950 |
Core i7-10700 | 492 | 3564 |
Core i5-11400 | 536 | 3225 |
CINEBENCH R20のスコアは、シングルで592、マルチで3788となりました。
そろそろクロック数を引き上げて性能を伸ばすという手法に限界がきているのか、マルチ性能は思ったほど伸びていませんね。
動画編集などの作業においては重要なスコアなので、ここに関しては従来モデルから劇的な進化は望めないのかもしれません。
Core i7-11700(K)のRAW現像性能をチェック
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した処理時間を計測しました。
CPU | 処理速度 |
Core i7-11700 | 4分16秒 |
Core i7-10700K | 4分30秒 |
Core i9-11900K | 3分46秒 |
Core i9-10900X | 4分40秒 |
Core i5-11400 | 4分45秒 |
Core i7-11700でRAW現像を行ったところ、最短の4分16秒で処理が完了しました。
これは従来モデルのCore i7-10700Kよりも15秒ほども速いだけでなく、従来のCore i9すら凌駕してしまう処理能力ということです。RAW現像処理だけでみると非常に高い適正をもっていると考えても良いでしょう。
プロカメラマンやハイアマチュアにもしっかりとおすすめできるパフォーマンスです。
※Core i7-11700Kはまだ触れていませんので、そのうち追記したいと思います。
Core i7-11700(K)動画性能は?
動画編集ソフトResolveを使って、ミラーレスカメラで撮影した5分程度の4K映像をレンダリングする時間を計測しました。
CPU | 処理時間 |
Core i7-11700×RTX3060 | 4分40秒 |
Core i7-10700K×RTX2070S | 3分34秒 |
Core i9-9900K×RTX2080S | 3分48秒 |
Core i7-9700K×RTX2060S | 4分49秒 |
動画編集も高解像に対応できる水準ですが、処理時間はパッとしませんでした…これはマルチ性能がそこまで進化してない裏付けになってしまった形でしょうか。
動画編集においてはグラボの性能も大きく左右しますが、GeForce RTX3060搭載モデルでGeForce RTX2070SUPERに負けるとは思いませんでした。
Core i7-11700(K)がおすすめな人
- 処理能力が高いPCが欲しい人
- 最新CPUを使ってみたいという人
- 写真編集(RAW現像)を日常的にする人
- 作業もストレスなく安定してこなしたい人
Core i7-11700(K)に惹かれる人は、プロカメラマンやセミアマのような大量のRAW現像を日常的に行っている人たちかもしれません。従来のCore i9を超えるパフォーマンスは、時間の節約という大きな意味をもつでしょう。
マルチ性能は従来ほど伸びていませんので、そこを期待して入れ替えるのは避けたほうが無難という印象です。特に動画クリエイターさんやYouTube動画をあげているような人はRyzenを選択したほうが良いのかも?
Core i7-11700搭載のおすすめPC
マウスコンピューター DAIV Z7
マウスコンピューターのクリエイターモデルである「DAIV」のミドルクラスデスクトップパソコンです。第11世代Core i7-11700×RTX3060はクリエイターに人気の組み合わせです。高解像データ編集も視野に入るほど高性能です。
ドスパラ GALLERIA XA7C-67XT
Radeon RX6700XTを搭載し描画性能を高めたモデルです。DAIV Z7と同じ価格帯でもう少し高性能なグラボが欲しい人におすすめです。スタイリッシュで使いやすいデザイン、静音性や冷却性の面にもこだわっているあたりが魅力です。
まとめ
・Core i7-11700(K)は高パフォーマンス!
・第10世代Core i9にせまる性能!
・クリエイティブ用途(特に写真)なら要検討!
Core i7-11700は消費電力の高さや発熱、マルチ性能あたりはネックですが、写真や動画編集といったクリエイト作業を快適にこなせる性能は魅力的です。従来のCore i9に匹敵するほどの性能に感動することまちがいありませんし、とくにRAW現像を中心に行うユーザーにはピカイチの適正を見せます。
もし他のCPUが気になるのであれば「RAW現像・写真編集におすすめのCPUは?」という記事をご覧ください。BTOパソコンショップのキャンペーン・セール情報まとめをご覧いただくとお得なパソコンが見つかるかもしれません。
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