マウスコンピューターがクリエイターに向けて販売している「DAIV」!写真編集や動画編集に使いたいと注目している人も多いモデルです。新製品として、Intelの第9世代CPU「Core i7-9700K」と、「GeForce RTX 2070」が搭載されたデスクトップパソコンの「DGZ530シリーズ」が発売になりました
今回はDAIV-DGZ530M1-SH5を開封しながら、ベンチマークスコアをとりながらレビューしていきます。(機材貸出元:株式会社マウスコンピューター)
もともと性能の高さや品質が評価されていたモデルなだけに、新しい技術でどれくらいの進化を遂げているのかも気になりますね。
DAIV-DGZ530M1-SH5の性能
DAIVはクリエイターに向けて高性能なパソコンを提供しているブランドです。マウスコンピューターという日本の会社さんが販売しているので、サポートや品質にも定評があります。
DAIVのDGZ530シリーズは、CPU、メモリ、ストレージやグラボなどの搭載されているパーツでラインナップが豊富にわけられています。好みに合わせたパソコンを見つけやすく、カスタマイズも可能なので自分好みの1台を作れます。
ちなみにDAIV-DGZ530M1-SH5は、いち早く新技術を投入していることからわかるようにラインナップの中でも上位的な位置づけのパソコンです。CPU、メモリ、グラフィックどれを見ても満足感のある性能になっています。
DAIV-DGZ530M1-SH5のスペック表
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i7-9700K |
グラフィックス | GeForce RTX 2070(8GB) |
メモリ | 16GB(最大64GB) |
SSD | 480GB |
HDD | 2TB |
チップセット | インテルZ390 チップセット (ATX) |
電源 | 700W【80PLUS BRONZE】 |
サイズ | 190×490×490 |
重量 | 約 10.6kg |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU「 Core i7-9700K」の性能
搭載されているCPUは第9世代の「Core i7-9700K」です。8コア8スレッドのCPUで、通常は3.6GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大4.9GHzまで周波数があがります。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-9700K | 17696 | 3.6GHz(4.9GHz) | 8コア8スレッド | 95W |
Core i7-8086K | 17131 | 4.0GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 95W |
Core i7-8700K | 15846 | 3.7GHz(4.7GHz) | 6コア12スレッド | 95W |
Core i7-8700 | 15171 | 3.2GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
第8世代のCore i7-8700Kと比較すると、スコアを見る限りはCore i7-9700Kが1割ほど向上しているのがわかります。スレッド数は減りましたが、コア数が増えた恩恵でしょうか。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU-Zによるスコアは以下の通りです。
シングルスレッド | マルチスレッド | |
Core i7-9700K | 537.1 | 3806.6 |
Core i7-8700K | 508.5 | 3811.7 |
マルチスレッドに至っては微増ですが、数字的には向上。
CINEBENCHによるベンチマークスコア
CINEBENCHによるスコアは1479となりました。
過去にテストしたCore i7-8700Kは1400ほどでしたから、確かな進化を感じられます。
ストレージ性能
メインストレージはSSDが搭載されています。DライブのHDDと比較すると読み込みや書き込みが早いのがわかります。よく使うソフトやデータは高速なSSDに入れて使い、写真などの保存用のデータは2TBのHDDに入れて使いましょう。
Cドライブ(240GB SSD)のスコア
Dドライブ(2TB HDD)のスコア
このクラスのパソコンを求める人なら、大容量データを扱う人も多いはず。転送速度にこだわってカスタマイズでM.2規格に対応したSSDを搭載すると快適性が高まっておすすめです。
「GeForce RTX2070」のグラフィック性能・ゲームスコア
DAIV-DGZ530M1-SH5に搭載されているグラフィックは「GeForce RTX2070」です。コードネームは「Turing」で、RTコアとTensorコアを搭載することにより、画質の向上を目指したグラフィックです。
CINEBENCHのベンチマーク
結果は136.03fpsでした。以前テストしたGeForce GTX1080(8GB)の111fpsに対してかなり高性能化した印象です。すごいですね。
FF15のベンチマーク
高品質 | 3840×2160 | 普通(3643) |
標準品質 | 3840×2160 | 普通(4202) |
軽量品質 | 3840×2160 | やや快適(5908) |
高品質 | 1920×1080 | 快適(8672) |
やはり期待通りの高い数値を見せてくれたのがゲーム性能です。FF15は重たいゲームですが、4Kの解像度でも普通に遊べるという結果になりました。
普通という結果を残念がる必要はなくて、他のグラフィックを使ってもこれ以上の性能を引き出すのは難しいです。参考までにGeForce1080のスコアと比較してみましょう。
GTX1080の性能比較
RTX2070は他のグラボと比較してどうなのでしょうか?下の数値はGTX1080を搭載したパソコンでとったFF15のスコアです。
高品質 | 3840×2160 | 普通(3320) |
高品質 | 1920×1080 | 快適(7670) |
結果的にはRTX2070が、GTX1080を約10%上回っています。RTX2070はゲームの画質にこだわるユーザーにとっては魅力的だということがわかりました。
RAW現像にかかる時間は?
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「4分56秒」でした。
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee5.4」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。
僕がテストした結果では、第8世代のCore i7-8700(K)で5分30秒を切ることはありませんでした。第9世代CPUは性能の向上によりRAW現像の一括処理が短時間で済みます。
毎日大量のデータと向き合わなくてはいけないクリエイターなら、このプラスが大きいことが理解できるはずです。
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはDAIVが推奨パソコンを販売しているResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約1分57秒でした。データ容量は3.67GBです。
※あまりに処理が速すぎるので設定を誤っていた可能性があります。申し訳ございません。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
Resolveもまた重たいソフトですが、DAIV-DGZ530M1-SH5なら立ち上がりから編集作業でもサクサクです。レンダリングの初動も明らかに速いですし、効果を入れてもなにもしてないかのごとく快適そのものでした。
4K動画編集を快適にするなんて、まだまだ先だと思っていましたが現実になってきているんですね・・・ちょっと設定を誤ってしまった可能性があるだけに残念ですが、動画編集向けのパソコンとしても魅力的なことに変わりはありません。
×264 FHD BENCHMARKによるスコア
x264 FHD BENCHMARKでは「スコアが51.9」「エンコード時間が49秒」という結果になりました。ここでも第8世代のCore i7-8700Kと比較して、どちらも1割ほど良い数字を示しています。
DAIVのパソコンはうるさい?静音性は?
「DAIVのパソコンはうるさい」とネットの評判では見かけます。本当にそうなのでしょうか?
確かに負荷のかかる作業をすれば、それなりにファンが回っている気配はします。ただし僕の場合は、気になることはまずありませんでした。
4K動画のレンダリング時でさえ、気にならなかったので余裕がまだあるのかもしれません。
音の感じ方には個人差があると思うので、気になるならカスタマイズしておくと良いかもしれません。
DAIVの出荷日は?
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。DAIVの出荷予定日は「注文が確定してから4日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりませんでした。
当日15時までに注文が確定した場合の目安で、土日祝は注文が確定されません。早く手元にパソコンが欲しい場合は注意しましょう。
DAIV-DGZ530M1-SH5を開封!
それでは届いたパソコンを開封していきたいと思います。かなり大きい段ボールで到着するので、導線の確保や、仮置きスペースを確保しておきましょう。
付属品はシンプルで有線の「サポートマニュアル」「保証書」「変換コネクタ」「電源ケーブル」です。
寝かせたまま持ち上げるのは大変なので、立ててからスライドしてやるとスムーズ。パソコンはビニールで覆われただけのシンプルな梱包です。
DAIV-DGZ530M1-SH5の外観写真
DAIVの外観はどこか武骨なイメージで、落ち着いています。
電源ボタンはよくある押し込み式ではなく、回転させるタイプです。車やバイクのエンジンをつけるイメージで、高揚感を演出するためのつくりだそうです。「カチ」っというクリック感が個人的には好印象でした。
残念ですが、カードリーダーが搭載されていないので注意しましょう。高速なUHS-II SDカード対応のカードリーダーがカスタマイズで+¥3800です。
メンテナンス性が簡単にできる
DAIVの外観はメンテナンスがしやすい構造になっています。前面のパネルを外すと、ホコリの侵入を防ぐフィルターがあります。
メッシュを外すと一回り大きな穴になっています。吸気がよく内部の温度を下げてくれます。メンテナンス性と温度コントロールをうまく両立した設計になっていますね。
マウスコンピューターの関係者に話を聞くことがあったのですが「温度管理」には徹底した配慮をしていると教えてくれました。故障率の低さを暗に物語っています。
DAIVのインターフェース
・5DisplayPort×3
・HDMI×1
・USB3.1(Type-A/背面×1、Type-C/背面×1)
・USB3.0(背面×4、前面×2)
ハンドルとキャスターが便利!
パソコンにハンドルとキャスターが付いているので、10kg超える本体も比較的簡単に設置することができます。
デスク下に置いてあう場合、取っ手をもって引き出し裏側にアクセスすることも簡単にできます。
他にもスタジオ内でパソコンを移動しないといけないプロや、友人とオンラインゲームをするために持ち運びができるほうがいいかも・・・なんて人にはおすすめです。
DAIV-DGZ530M1-SH5内部写真
それでは次は内部の構造を見ていきたいと思います。
内部は丁寧に組付けられている印象で、配線もきれいだと思います。スペースも十分に開いていますので、パーツを交換するのも、内部の温度を上げない意味でも効率的です。
DAIVの良いところはマザーボードや配線が「黒一色で統一されている」ということです。真っ黒にすることでカッコよさ、LED映えなどを演出しているそうです。ちなみにマザーボードも特注だという話を聞きました。
見えないところへのこだわりがすごいですね(笑)
CPUクーラーが大きいぞ!排熱効果に期待大
カバーを外して驚いたのが、CPUクーラーが非常に大きいことです。高い排熱効果が期待できるので、CPUの温度上昇を防いでくれるでしょう。
しかもサイドフロー型なので、パソコン内部の空気の流れを一定にします。全体的な冷却にも一役買っていることでしょう。
拡張性が高い
DAIVは購入時点で完成度が高いのですが、それだけで終わりではありません。ユーザーの希望に応じて、ストレージやドライブを追加したり、メモリを増強できます。
PCI Express ×16の空きが1つ、PCI Express ×1の空きが3つ、メモリも最大64GBまで追加できます。
内部スペースも充分に確保されているため、手が大きな人でもカスタムがしやすいです。
DAIV-DGZ530はこんな人におすすめ
- 高性能なパソコンが欲しい人
- クリエイト作業に没頭したい人
- 高負荷な作業を日常的にする人
- メンテナンス性に優れたPCが欲しい人
- 価値を生み出すことに喜びを感じる人
DAIV DGZ530シリーズの感想まとめ
「DAIV-DGZ530M1-SH5」を開封しながらスコアをとってきましたが、いかがでしたか?
CPU・グラフィックともに新技術を搭載することで、非常に高パフォーマンスなパソコンになっています。何をするにもキビキビしていますし、ベンチマークなどの数字を見なくても体感レベルでわかる人は多いでしょう。
最先端の技術を使って新しいモノを生み出したい人や、日常的に負荷のかかる作業をする人にはぜひ使ってもらいたいと思いました。
ちなみにDAIVを展開しているマウスコンピューターは評判の良いBTOパソコンメーカーですし、アフターサービスもばっちりです!→DAIVの口コミや評判
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