マウスコンピューターの「DAIV S4-I7G60SR-C」をレビューします。(機材貸出元:株式会社マウスコンピューター)
インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155HとGeForce RTX4060を搭載した、高性能クリエイター向けノートパソコンがマウスコンピューターから登場!14型の筐体はコンパクトで持ち運びもしやすく、機材が増えがちなクリエイターには嬉しい軽さを実現!コレ1台で外でも本格的な作業が行えるでしょう!
各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像、動画編集などにかかった時間も掲載していますので参考にして下さい。
目次
DAIV S4-I7G60SR-C レビュー
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
マウスコンピューターのDAIV S4シリーズは、DAIVのラインナップの中でも高い性能を備えています。画像や動画の編集、ゲーム、、制作、設計など様々な分野で活躍できます。14型WQXGA+(2880×1800)は解像度が高くて作業性も良いですし、緻密な表現も得意。sRGB比100%の広い色域に対応しているのも魅力です!カラーキャリブレーション済みのモニターは正確性の面でも信頼できるので出先で本格的な作業も行えます!
DAIV S4を開封!
DAIV S4-I7G60SR-Cはシルバーでで直線を生かしたデザインになっています。外観はほぼ金属が使われていて高級感があります。ボディはアメリカ国防総省制定のMIL規格 ( MIL-STD-810H ) に準拠したタフ仕様。持ち運びの多いユーザーでも安心して使うことが可能。
サイズは317×240×19.93mmと薄くてコンパクト。重量は約1.76kgで性能の割にはコンパクトな印象。14型を採用したメリットといったところでしょうか。標準で3年間のアフターサービスが付属しているのも嬉しいポイント。
背面もこれまでよりも大き目に冷却穴が用意された印象。冷却性の高さにも期待がもてます。また音響技術のDolby Atmos対応なので立体的かつ臨場感あふれるサウンドを楽しめます。
ACアダプターは思った以上にコンパクトです。性能を維持するためにもACアダプターは必須なので負担にならないサイズというのは嬉しいですね。
14型ノングレア液晶は、WQXGA+(2880×1800)の高解像モニターです。3Dソフトや編集アプリでも作業領域を確保できるので作業効率が落ちません。またsRGB比100%の広色域パネルを採用し、出荷前にはX-Rite社の専用ソフトウェアとセンサーでキャリブレーションしてから出荷してくれます。届いた瞬間から編集作業に入れるのも嬉しいですよね。
キーボードは不思議な打鍵感でゴムとプラスチック製の間にあるよな感じです。押すとしっかりと反発があるのに、ゲーミングほどカチカチした感覚でもなくて高級感がありました。
・USB3.0 (左側面 Type-A×1)
・USB3.1 (10Gbps) (右側面 Type-C×1 画面出力に対応、Type-A×1)
・Thunderbolt 4(USB PD/画面出力に対応)
・microSDカードリーダー /UHS-I
・ネットワーク×1 (1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(RJ-45) / 左側面×1)
・Wi-Fi 6E、ヘッドセット等
インターフェースはThunderbolt 4を装備、使用頻度が高くなってきているType-Cが2基になっているもの嬉しいです。
DAIV S4の基本構成/スペック
CPU:Core Ultra7 155H
GPU:GeForce RTX4060
メモリ:16GB
SSD:500GB SSD
税込価格:269,800円
詳細:公式サイトをチェックする
※構成は記事執筆時の内容で変更になる可能性があります。
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
DAIV S4-I7G60SR-C 性能チェック
CPU:Core Ultra 7 155H
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core Ultra 7 155H | 25074 | P:3.8GHz(4.9GHz) E: |
16コア22スレッド (P:6コア/E:8コア/LP:2コア) |
28W |
Core Ultra 5 135H | 23684 | P:1.7GHz(4.5GHz) E:1.2GHz(3.6GHz) |
14コア18スレッド (P:4コア/E:8コア/LP:2コア) |
28W |
Core i7-13700H | 29810 | P:2.4GHz(5.0GHz) E:1.8GHz(3.7GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-12700H | 27581 | P:2.3GHz(4.7GHz) E:1.7GHz(3.5GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-12650H |
24621 | P:2.3GHz(4.7GHz) E:1.7GHz(3.5GHz) |
10コア16スレッド (P:6コア/E:4コア) |
45W |
搭載されているCPUはCore Ultra 7 155Hです。特徴としては従来のPコア、Eコアに加えて低消費電力コアを搭載し消費電力をより抑えています。またAI専用プロセッサーであるNPUを搭載しているので、生成AIなどにも強さを見せます。さらにグラフィック性能も強化されているのですが、今回のモデルは専用グラフィック搭載モデルなのであまり関係がないかもしれません。
スコアは約25000と高めのスコアを見せますが、Core i7-13700H/Core i7-12700Hよりは低めのスコアです。
Hシリーズはベースパワーが45Wと高くなっており、高性能なゲーミングPCやクリエイター向けPCに搭載されています。一方Ultraは28Wと控えめの消費電力ですのでパフォーマンスはやや控えめ。バッテリー駆動時間には期待がもてそうです。
CPU-Z
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core Ultra 7 155H | 674.3 | 5532.6 |
Core i7-13700H | 789.3 | 7920.8 |
Core i7-12700H | 725.7 | 7462.5 |
Core i7-12650H | 735.9 | 6469.4 |
シングルスレッドのスコアが674.3、マルチスレッドが5532.6になりました。
どちらもやや低めのスコアに感じますが、特にマルチスレッドはもう少し高くなっても良さそうな気がします。
CINEBENCH R20
CPU | シングル | マルチ |
Core Ultra 7 155H | 658 | 3511 |
Core i7-13700H | 739 | 5728 |
Core i7-12700H | 677 | 5347 |
Core i7-12650H | 648 | 4281 |
CINEBENCH R20スコアは、シングル658で、マルチ3511でした。
シングルスレッドは第12世代のHシリーズと近いですが、マルチ性能は低めのスコアになっているのが気になります。個体的なものか製品的なものかは不明ですが、もう少し出てくれると安心して使えそうです。
GeForce RTX4060のグラフィック性能・ゲームスコア
GPU | 設定 | スコア |
DAIV S4 (RTX4060) |
3840×2160(標準品質) | 普通(3908) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(9689) | |
RTX4060 | 3840×2160(標準品質) | やや快適(5169) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(11641) | |
RTX4050 | 3840×2160(標準品質) | 普通(4066) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(11812) | |
RTX3050 | 1920×1080(標準品質) | やや快適(5897) |
重量級タイトルのFF15では4K標準設定で普通、フルHD標準設定でとても快適という結果が得られました。
ただし他のRTX4060搭載モデルと比較すると75~80%程度のスコアしか出ていません。
スコアだけを見るとRTX4050にすら届いていないというのが気になりますね…難しい設定をせずに気軽に遊びたいという人は別のモデルを購入したほうが良いかもしれません。
クリエイト性能
RAW現像にかかる時間は?
CPU | 50枚 |
Core Ultra 7 155H | 1分37秒 |
Core i7-13700H | 1分15秒 |
Core i7-12700H | 1分15秒 |
Core i7-12650H | 1分20秒 |
RAW現像処理時間は50枚で1分37秒と十分に速いです。ただやはりHシリーズと比較するとやや差がある印象です。RAW現像をたまに行う程度なら問題ありませんが、毎日何百枚と作業するならCore i7-13700HなどのCPUを搭載したモデルを選ぶほうが無難かもしれません。
動画の書き出しにかかる時間は?
動画編集ソフトのResolveで4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間を計測しました。書き出しの条件は以下の通りです。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
モデル | 構成 | 処理時間 |
DAIV S4 | Core Ultra7 155H×RTX4060 | 6分51秒 |
DAIV S4 | Core i7-13700H×RTX4060 | 3分26秒 |
raytrek R6-AA | Core i7-12700H×RTX3060 | 3分54秒 |
DAIV S4 | Core i7-1260P×GTX1650 | 8分44秒 |
mouse K5 | Core i7-12650H×MX550 | 4分15秒 |
G-Tune P5-RT | Core i7-11800H×RTX3050 | 4分47秒 |
動画編集においてもスペック的には十分に4K動画編集に耐えられるほど・・・ですが正直時間がかかってしまった印象がぬぐえません。ベンチテストでもマルチ性能が低かったので、それがダイレクトに影響してきたという印象ですね。せめてCore i7-11800H×RTX3050の処理時間は上回って欲しかった。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
DAIV S4の出荷予定日はだいたい「注文が確定してから3日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりません。
当日15時までに注文が確定した場合の目安で、土日祝は注文が確定されません。早く手元にパソコンが欲しい場合は注意しましょう。
DAIV S4はこんな人におすすめ
- 軽さと性能を両立させたい人
- 性能は多少妥協ができる人
- 予算が30万円以下の人
- 品質や保証にこだわる人
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
DAIV S4の感想まとめ
DAIV S4シリーズは、軽量モデルながらちょっとしたデスクトップ並みの処理能力を誇っており、外出先でも本格に作業が行えるのが最大のメリットです。ただし性能は理論値より低めと言わざるを得ない結果です。パフォーマンスに徹底的にこだわるという人よりもフットワーク勝負の人向けですね。また30万円に届きそうなお値段設定だけあって本体の仕上がりも素晴らしいですし満足感は得られると思います。
マウスコンピューターは国内生産の安心できるメーカーさんです。魅力的なパソコンを他にも多数販売しています。より高い性能を求める方は、こちらの記事も参考にしてください。
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