Dellのゲーミングモデル「Dell G7 15(プラチナ)」をレビューします。(機材貸出元:Dell)
Dellは知らない人はいないんじゃないか?と思えるくらいメジャーなパソコンメーカーです。価格が安いのが魅力で、僕も学生の頃に使っていました。学生時代以来のDellになりますが、どれくらい進化しているのか楽しみです。
今回のテスト機は、CPUに「Core i7-8750H」、GPUに「GeForce GTX1060(MAX-Q)」という人気のパーツを搭載した、高コスパモデルになっています。おそらくこの構成では最安値クラスでしょう。それでは、各ベンチマークをとりながらレビューしていきたいと思います。
目次
Dell G7 15 プラチナの性能
Dellは個人・法人向けにパソコンを販売しています。とにかく安いイメージがありますし、学生さんやビジネスユースで人気があります。一応ゲーミングマシンという括りにはなりますが、RAW現像、動画編集、イラストなどのクリエイティブなシーンにも充分に使っていける性能だと判断しています。
最近ではノートパソコンでもパフォーマンスが求められるシーンが増えていますので、これだけ性能が高いパソコンだと安心して使えそうですね。ちなみにモデル名に入っている「G」は、GameとGraphicsの意味だそうです。「今、怪物が目覚める」っていうのは大げさな気がしないでもないです(笑)
Dell G7シリーズのラインナップ
Dell G7シリーズにはいくつかのラインナップが存在しています。名前からもスペック差が判断できるのですが、なんとなく上下関係がつかみにくいと感じてしまいます。今回お借りしたのは右から2番目のプラチナで、オフィスが搭載していないモデルになります。
シリーズ | Dell G7 15 【年末年始特別モデル】プラチナ・大容量SSD+HDD・GTX 1060搭載 VR・Office H&B付(即納モデル) | Dell G7 15 プラチナ・大容量SSD+HDD・GTX 1060搭載 VR・Office付 | Dell G7 15 プラチナ・大容量SSD+HDD・GTX 1060搭載 VR | Dell G7 15 プレミアム・SSD+HDD・GTX 1050 Ti搭載 |
CPU | Core i7-8750H | Core i5-8300H | ||
GPU | GeForce GTX 1060 Max Q | GeForce GTX1050Ti | ||
メモリ | 16GB | 8GB | ||
SSD | 256GB M.2 PCIe NVMe SSD | 128GB M.2 PCIe NVMe SSD | ||
HDD | 1TB | |||
オフィス | Office H&B付 | Office付 | – | |
納期 | 即納 | 即納 | 即納 | – |
公式HP | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
シリーズの中では上位モデルとなのが、今回のテスト機を含む「プラチナ」です。全体的にパーツのレベルを落としたものが「プレミアム」になります。レベルを落としたといっても、GPU搭載ですし、ストレージもSSDですから、シリーズ全体でパフォーマンスは高めになっていることがわかります。
クーポンの適用が条件ですが、一部のモデルにはオフィスもついて12~19万円台ということを考えてもコストパフォーマンスは非常に高いですね。人気があるのもなんとなく頷けます。(クーポンは変動があるので確認が必要)
ゲームがもらえるキャンペーン開催中
ゲーミングマシンらしいプレゼントもあり『Call of Duty: Black Ops 4』がもらえるキャンペーンを開催しています。FPSでは人気の高いゲームですね。僕も遊んでいました!
キャンペーン対象のゲーミングパソコンをデルオンライン、デルリアルサイト、弊社電話窓口やオンラインチャットでご購入いただいた個人のお客様に、『Call of Duty: Black Ops 4』が無料で遊べるゲームコード(Battle.net版)をインテルサイトよりプレゼントします。
キャンペーン期間:2019年4月1日23:59に達した時点でキャンペーンは終了いたします。
引用:Dell
Dell G7 15 のスペック表
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i7-8750H |
グラフィックス | GeForce GTX 1060 Max Q |
メモリ | 16GB |
SSD | 256GB M.2 PCIe NVMe SSD |
HDD | 1TB |
液晶 | 15.6-インチ FHD (1920 x 1080) IPS |
サイズ | 高さ: 24.95 mm x 幅: 389 mm x 奥行き: 274.7 mm |
重量 | 約 2.86kg |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU「 Core i7-8750H」の性能
搭載されているCPUは第8世代の「Core i7-8750H」です。6コア12スレッドのCPUで、通常は2.2GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大4.1GHzまで周波数があがります。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-8700 | 15171 | 3.2GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i7-8750H | 12573 | 2.2GHz(4.1GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i5-9600K | 14444 | 3.7GHz(4.6GHz) | 6コア6スレッド | 95W |
Core i5-8500 | 12075 | 3.0GHz(4.1GHz) | 6コア6スレッド | 65W |
Core i5-8400 | 11745 | 2.8GHz(4.0GHz) | 6コア6スレッド | 45W |
さすがに他のデスクトップ用CPUと比較すると目劣りするようにも感じますが、スコア的には12000を超えていますので充分すぎる処理能力を有しています。
掲載されたスコアはPASS MARK社が開示しているデータであり、性能を約束するものではございません。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU-Zによるスコアは以下の通りです。
シングルスレッド | マルチスレッド | |
Core i7-8750H | 446.0 | 3249.2 |
Core i7-8700 | 397.4 | 3646.1 |
シングルスレッドが「446.0」、マルチスレッドが「3249.2」という結果になりました。参考までに同CPUを搭載した別モデルでは、「443.8」、マルチスレッドが「3417.9」でした。
デスクトップ用のCPUである「Core i7-8700」ではシングルスレッドが「397.4」、マルチスレッドが「3646.1」という結果です。これだけの数字が出ていると、かなり高負荷の処理もこなせるという印象です。
個体がちがうので何とも言えませんが、Core i7-8750Hのほうがなぜか良好な結果が出ているというのが不思議です。Dell G7 15を検討している人からすると、良いニュースなのでプラスに受け取っておきましょう。
CINEBENCHによるベンチマークスコア
CINEBENCHによるスコアは1041となりました。
ちなみCore i7-8700では1400程度です。ここはしっかりとCPUの差が出てしまった感じですね。とは言え、Core i7-8750Hも充分に高い数字です。
ストレージ性能
Cドライブ(256GB SSD)のスコア
Dドライブ(HDD)のスコア
SSDのほうが約4倍ほど高速だという結果になりました。SSDの速度に関しては、正直もう少し上を期待していたので残念です。(テスト機のため構成が違う可能性あり)とは言え、通常使用する上で支障が出るようなことはありませんので心配無用です。
「GeForce GTX1060(Max-Q)」のグラフィック性能・ゲームスコア
Dell G7 15に搭載されているグラフィックは「GeForce GTX1060(Max-Q)」です。
Max Qというのは、薄型化を目的として、消費電力や発熱を抑えたモデルのことです。
性能は若干落ちてしまいますが、その分薄くなるのでこうしたノートパソコンに組み込みやすくなるというメリットがあります。最近のノートPCでよく見かけるようになりましたね。
RAW現像や写真編集向けに充分な性能ですし、国内のほとんどのゲームも快適に動きます。
GTX1060ならフルHDの動画編集も快適に動作しますし、できないことはほぼなくなるのでとても人気があります。
CINEBENCHのベンチマーク
結果は107.43fpsでした。以前にテストしたGeForce GTX1080の111fpsに対してかなり健闘した印象です。
・「GTX1080」「Ryzen CPU」搭載のLITTLEGEARをレビュー!
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
軽量品質 | 3840×2160 | やや重い(2892) |
高品質 | 1920×1080 | 普通(4469) |
GTX1060だと4K画質は軽量品質にしても「やや重い」という結果になりました。ほとんどの人にとってはフルHDで充分でしょうし、GTX1060のスペックとしても落としどころはこの辺りだと感じます。
ゴリゴリにゲームで遊ぶ人なら、もっと高性能なデスクトップを選択するはずです。PC単体で完結させた上で、重たいゲームがそこそこ快適に遊べるという意味では魅力的な1台と言えるでしょう。
現在人気のタイトル「フォートナイト」や「PUBG」などもGTX1060なら遊べます。
RAW現像にかかる時間は?
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「6分05秒」でした。
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee5.4」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。
僕がテストした結果では、Core i7-8700で6分18秒という結果もありました。このことからも「Dell G7 15」はRAW現像に充分なパフォーマンスが発揮できているという判断ができます。
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約4分59秒でした。データ容量は3.67GBです。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
新技術を搭載しまくったパソコンだと2分を切るような作業なのですが、スペックも金額も違いすぎるので比較になりません。むしろ動画編集が頻繁でないならストレスもありませんし、必要充分という印象をもちます。
・Core i7-9700K×RTX2070で動画編集を快適に!DGZ530レビュー
×264 FHD BENCHMARKによるスコア
x264 FHD BENCHMARKでは「スコアが34.9」「エンコード時間が1分12秒」という結果になりました。参考までにCore i7-8700ですと「スコアが45前後」「エンコード時間は55秒前後」という結果です。
さすがにデスクトップ並みという訳にはいきませんでしたが、動画編集をたまにするくらいであれば気にならないでしょう。むしろノートでこれだけ多用途に使えるメリットのほうが勝っています。
Dellパソコンはうるさい?静音性は?
今回久しぶりにDellのノートPCを使わせていただきましたが、ファンは頻繁に回るので、音もそれなりにします。その代わりパフォーマンスが落ちることもないので、処理を優先したい人にはたいしてデメリットにはならないでしょう。
ノートパソコンなのでカフェでクリエイト作業に使いたい人がいるかもしれませんが、おすすめしません。RAW一括現像では1分くらいでファンが回りだしたので、周囲の目を引いてしまう可能性があります。
デルの出荷はどれくらい?
Dellの出荷スケジュールをチェックしてみると、即納モデル以外は以下のようなスケジュールになっているようです。
受注生産のため、通常約2週間(営業日)の納期をいただいております。周辺機器は一部を除き約3-5日でのお届けとなります。
Dell G7 15は、ほとんどが即日出荷モデルです。(決済完了後、翌営業日出荷予定 )一部モデルは営業日換算で2週間なので、注文してから2~3週間経たないとパソコンが手元に到着しないことになります。
海外のパソコンメーカーだと2週間くらいは普通なのですが、パソコン購入って必要に迫られている場合も多いので出荷日が長いのは気になりますよね。そういう意味で即納をしてくれるのは有難さを感じます。
Dell G7 15を開封!
それでは届いたパソコンを開封していきたいと思います。
デザインはシンプルでブラックベースになっています。差し色のブルーは、水色に近いのでクールというよりも明るい印象を与えます。質感はマットで、素材は樹脂製です。安っぽい印象は受けませんが、指紋はそれなりに目立つのが少し残念。
ディスプレイは一般的なスペック
ベゼルは太く、15型にしてはやや大き目の筐体自体に存在感を感じます。この記事もDell G7 15を使って書いていますが「作業に集中するにはちょうど良いサイズ感」だと思います。リフレッシュレートは60Hz、IPSパネルが使われているので発色もきれいです。安いモデルにありがちな、青白さや、見づらいといった印象はありませんでした。非光沢で映り込みも少ないので、長時間の作業にも向いています。
ただし写真編集や動画編集の色までこだわりたいのであれば、色域の広い外部モニターを使うほうが賢明でしょう。マイナスは無いけど、プラスもない感じです。
キーボードやタッチパッドの使い心地は?
キーボードはテンキーが付属しているタイプで、バックライトには対応していません。ところどころキーピッチが小さくなってますが、タイプがしにくいと感じることはありませんでした。逆に小さいのにしっかり押せる小気味よさに感心しましたね。ただ十字キー周辺のよく使うボタン類は、誤タイプすることもありました。(→を押そうとして0を連打したり)
タッチパッドはサラサラとしていて、大きさもちょうど良いです。ここにも青が使われているので、何となく遊び心を感じます。ちょっとしたことですが、こうした工夫が少しあるほうが愛着がわく気がします。個人的には真っ黒よりも好みですね。
付属品のACアダプター
高性能なパーツが搭載されているノートパソコンだけに、ACアダプターも大型化しています。性能を発揮させるためとは言え、これを持ち歩く気には正直ならないです。据え置き機としてたまに家の中を移動するくらいですかね?万が一、外に持ち出すならそれなりの覚悟が必要でしょう。少なくとも毎日持ち歩くのは骨が折れそうです。
PC本体の重量も2.86kgと決して軽くはありませんので、モバイル性能を期待するパソコンではありません。
インターフェース
1. ヘッドフォン/マイク
2.SuperSpeed USB 3.1 Gen 1 Type-A
3.40 Gbps ThunderboltおよびDisplayPortをサポートするType-C™ Thunderbolt™ 3
4.HDMI 2.0
5.Nobleロック・セキュリティ・スロット
6.Power/DC-inジャック
7.ギガビットイーサネットRJ45
8.SuperSpeed USB 3.1 Gen 1 Type-A
9.2-in-1 SD/MicroMediaカードリーダー
Dell G7 15はこんな人におすすめ
- Core i7×GTX1060の組み合わせで最安値級のPCが欲しい人
- コスパバツグンなノートパソコンが欲しい人
- 写真編集やRAW現像に使えるパソコンが欲しい人
- デスクトップ並みのパフォーマンスが必要な人
- 多用途に使えるノートPCを求めている人
- 安くても性能をそこそこ求める人
Dell G7 15の感想まとめ
「Dell G7 15」を開封しながらスコアをとってきましたが、いかがでしたか?
14万円(クーポン利用時)という最安値級の価格ながら、デザイン、パフォーマンスを両立した本機はかなりお買い得モデルだと感じました。一部モデル以外は即納ですからパソコンがすぐに使えますし、急ぎの場合にも頼りになります。オフィス搭載モデルもあるのでビジネスでも使いやすいのではないでしょうか?一般的な用途ならできないことはほとんどないので、ミドルクラスあたりのパソコンを検討している人には良い選択になり得るかと思います。
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