ドスパラよりGALLERIA GCL2060RGF-Tをレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
第10世代CPU Core i7-10750H×GeForce RTX2060を搭載。ノートパソコンとは思えないくらい強力なパフォーマンスが最大の魅力!それでいて重量も1.85kgと比較的軽いのでモバイルも楽です。ゲームだけでなく写真・動画編集を思う存分に楽しみたいという人におすすめのモデルになっています。
それでは、各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像にかかった時間、動画編集時の感想などを含めてレビューしていこうと思います。
目次
GALLERIA GCL2060RGF-Tをレビュー?
公式HP:https://www.dospara.co.jp
ドスパラのGALLERIA GCL2060RGF-Tは、ガレリアノートの中でも特に人気のあるモデルです。
なんと言ってもパフォーマンスの高さが魅力で、価格的にも税別12万円台と良心的。最近はYouTubeをはじめ動画コンテンツが人気ですから、動画クリエイターが持ち出して使うのにもおすすめのモデルです。(注意※Core i7-10750Hモデルは完売となりました)
144HzフルHD液晶を搭載しているのでゲーム目的で購入しても楽しめるのはもちろんです。中程度の重さのゲームであれば高リフレッシュレートでヌルヌル遊ぶことができそうです。
また本モデルにはCore i7-10750Hを搭載したモデルと、Core i7-10875Hを搭載したモデルが存在します。価格差はそれほど大きくないため予算に余裕がある場合はCore i7-10875Hを選択するのがおすすめです。この記事では両モデルの比較も行って行きます。
まずはスペックと外観をチェックしていきましょう。
GALLERIA GCL2060RGF-Tのスペック
テストで使ったモデルの詳細はこちらです。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i7-10750H(10875H) |
グラフィックス | GeForce RTX2060 |
メモリ | 16GB |
SSD | 512GB NVMe SSD |
駆動時間 | 約3.8時間 |
液晶 | 15.6型フルHDノングレア(144Hz) |
サイズ | 359.8(幅) × 243(奥行き) × 19.9(高さ) mm |
重量 | 約 1.85kg |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
GALLERIA GCL2060RGF-Tの外観写真
GALLERIA GCL2060RGF-Tのサイズは359.8(幅) × 243(奥行き) × 19.9(高さ) mmで、重量は約1.85kgです。ベゼルレス薄型仕様なので持ち運びもかなり楽そう。「GALLERIA GCR1660TGF-QC」や「GALLERIA GCR2070RGF-QC」に似た印象を受けました。
モニター部を横から見ても薄型なのがわかりますね。色味や視野角など一定以上の水準は保っており、目が疲れるとかそういったことは特にありません。ただ色はちょっと薄いかな?ゲーミングモデルなので仕方がありませんが、忠実なRAW現像や動画編集がしたい人は外部モニターを使ったほうが良いかもしれません。
144Hz対応というのが本モデルの特徴なのでゲームは存分に楽しめます。
ACアダプター(180W)はケーブルと合わせて586gです。本体+アダプターで約2.4kgになります。数年前のモデルはパソコンだけでこれくらいの重量はあったのでACアダプター分だけ軽くなるような計算になります。
バッテリー駆動時間は最長で3.8時間で、高性能とトレードオフとは言えやや物足りない印象。なんだかんだで大き目のACアダプターとうまく付き合っていかないといけません。
キーボードはソフト
キーボードはソフトな打ち心地でした。特にタイピングしにくいとも感じませんでしたが、Enterキーは大きいほうが個人的には好みかな。
コンパクトながらテンキーもしっかりついています。事務系の作業や数字をよく扱う人には助かりますね。
GALLERIA GCL2060RGF-Tのインターフェース
インターフェースは、USB2.0 x1, USB3.2 Gen1 Type-A x2, Type-C x1/ マイク入力 x1, ヘッドフォン出力 x1 /HDMI2.0 x1 / miniDP1.2 x2です。Bluetooth5やWi-Fi 6にもしっかり対応しているのが好印象。
CPU Core i7-10750Hの性能
GALLERIA GCL2060RGF-Tは、第10世代のCore i7-10750Hが搭載されています。6コア12スレッドのCPUで、通常は2.6GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大5.0GHzまでオーバークロックします。5.0ってすごいな・・
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-10875H | 15812 | 2.3GHz(5.1GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Core i7-10750H |
12806 | 2.6GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-9750H | 11501 | 2.6GHz(4.5GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i5-10300H | 8522 | 2.5GHz(4.5GHz) | 4コア8スレッド | 45W |
Core i7-10750Hは、従来モデルとコア数は同じですがクロック数が引き上げられて高性能化を計られています。スコア比だと約10%ほどですがしっかりと進化しています。
Core i7-10875Hはコア数が増えており、より高負荷な処理を行うのに向いています。特にRAW現像や動画編集などにおいてはその違いを明確に感じられるはずです。個人的な印象ですがデスクトップCPUと戦えると感じています。もちろんスコアも高いですね。
これが後のテストでどのように影響してくるのか楽しみですね!
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU-Zによるスコアは以下の通りです。
シングルスレッドのスコアが514.3、マルチスレッドが3779.6となりました。
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-10875H | 550.3 | 5095.8 |
Core i7-10750H | 514.3 | 3779.6 |
Core i7-9750H |
490.4 | 3349.9 |
Core i5-10300H | 490.3 | 2481.5 |
Core i7-7700HQ | 396.1 | 1976.6 |
Core i7-10750HはCore i7-9750Hよりもシングルスレッドが5%、マルチスレッドは12%ほどスコアが伸びました。旧世代のCore i7-7700HQに至っては、ほぼ2倍近い差が生まれています。
同世代のCore i7-10875HとCore i7-10750Hを比較するとシングルスレッドが7%、マルチスレッドは35%ほどの差が出ています。CPU性能は全ての源とも言えるので、価格差が2万円くらいなら無理をしてでもCore i7-10875Hを選択する価値はありそうです。
CPUは第8世代あたりでブレークスルーが起きているので、それ以前のモデルを使っている人は買い替えを検討していい時期に来ていると思います。
CINEBENCH R15のスコア
CINEBENCHによるスコアは1326でした。
CPU | スコア |
Core i7-10875H | 1717 |
Core i7-10750H | 1326 |
Core i7-9750H |
1102 |
Core i5-10300H | 918 |
Core i7-7700HQ | 723 |
CINEBENCH R15の結果を見ると、Core i7-10875Hが圧倒的ですね。Core i7-10750HとCore i7-9750Hを比較しても約20%ほど伸ばす結果になっていますね。
CINEBENCH R20のスコア
CPU | シングル | マルチ |
Core i 7-10875H | 485 | 3896 |
Core i7-10750H | 465 | 3089 |
Core i5-10300H | 445 | 2244 |
ストレージ性能
Cドライブは512GB NVMe SSD搭載で、読込速度は約3500MB/sに迫る勢いです。
このクラスのSSDとしては、ほぼ天井に到達しています。BTOメーカーによっては、こうした高性能なSSDはオプションだったりしますがGALLERIA GCL2060RGF-Tは追加費用なしで搭載しているのが良心的ですね。
カスタマイズで最大1TBまで追加が可能なので、容量に不安がある人は増やすとよさそうですよ!
GeForce RTX2060のグラフィック性能・ゲームスコア
GALLERIA GCL2060RGF-Tに搭載されているグラフィックはGeForce RTX2060です。
CINEBENCHのベンチマーク
Core i7-10750H搭載モデルの結果は119.31fpsでした。Core i7-10875H搭載モデルだと138.64fpsまで伸びたので、下位モデルを選ぶ理由は価格以外にはないのかもしれません。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
i7-10875H×RTX2060 | 3840×2160(標準品質) | 普通(3066) |
1920×1080(標準品質) | 快適(8267) | |
i7-10750H×RTX2060 | 3840×2160(標準品質) | 普通(3123) |
1920×1080(標準品質) | 快適(8368) |
重量級ゲームの代表格、ファイナルファンタジー15のベンチ結果です。FF15ではどちらのモデルを選んでも大きな差はありません。
フルHDなら快適にプレイができ、4K解像度にしても普通という結果になりました!パーツ性能がしっかりと発揮されているのがわかる結果です。
以前にRTX2070MAX-Qでテストを行った時には、なぜか4K解像度で「重い」という結果も出ました。このモデルは熱問題の処理がうまくいってなかった可能性もありますが、GALLERIA GCL2060RGF-Tの場合は心配しなくてよさそうです。
RAW現像にかかる時間は?
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「5分10秒」でした。
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の表示も速く、編集を当てても一瞬なので快適でした。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | A機 | B機 |
Core i7-10875H | 5分01秒 | |
Core i7-10750H | 5分10秒 | |
Core i7-9750H |
6分10秒 | 5分35秒 |
Core i5-10300H | 6分12秒 | |
Core i7-7700HQ | 7分34秒 | 7分22秒 |
僅差ではあるもののCore i7-10875H搭載モデルが最も短い時間で処理を完了しています。
Core i7-10750HとCore i7-9750Hを比較すると30秒~1分程度作業短縮化に貢献してくれることがわかります。150枚でこの差なので、1000枚、2000枚と数が増えるにつれてより時間を生んでくれます。
日常的にRAW現像する人ならCore i7-9750H搭載モデルから、GALLERIA GCL2060RGF-Tに買い替えるのもアリと言える結果だと思います。
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約5分51秒でした。データ容量は3.67GBです。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
製品 | CPU | 処理時間 |
GCL2060RGF-T | Core i7-10750H×RTX2060 | 5分51秒 |
DAIV 5N | Core i7-9750H×RTX2060 | 5分14秒 |
数分程度の4K動画編集も試した訳ですが、作業中にもストレスを感じるシーンはありませんでした。編集→書き出しとスムーズに行えましたが、書き出し時間はちょっと長くなってしまいました。似たようなスペックのDAIV 5Nのほうが30秒程度短い時間で処理が終わっています。
PCMARK10のスコア
PCMark10 score | Essentials | Productivity | Digital Content Creation |
5085 | 9578 | 7772 | 4794 |
- Essentials:基本的な性能を測定
- Productivity:office系の性能を測定
- Digital Content Creation:写真・動画編集などの性能を測定
GALLERIA GCL2060RGF-Tの総合スコアは5085です。ノートパソコンでも高水準で、十分に納得のいく数字が出たと思います。
当モデルはパフォーマンスにも価格にも軽さにもこだわりたいといった贅沢な要求にこたえるバランス感覚に優れたモデルだと思います!
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
ドスパラは翌日出荷に力をいれているので、早いモデルは翌日出荷されます。このモデルの出荷は、記事執筆時点で「3日で出荷」となっていました。
GALLERIA GCL2060RGF-Tのデメリット
・キーボードは慣れが必要
・ACアダプターが大きい
・動画編集の処理時間
GALLERIA GCL2060RGF-Tは、総じて満足度の高いモデルだと思いますがACアダプターの大きさや、Enterのサイズは好みが分かれそうです。
動画処理は問題なく行えますが、やや時間がかかってしまったのは残念ポイントですね。とは言え、軽さを武器に持ち出せるのは大きなメリットです。
GALLERIA GCL2060RGF-Tはこんな人におすすめ
- 予算が15万円前後の人
- ゲームを快適に遊びたい人
- モバイル環境で動画編集したい人
- 高負荷なクリエイティブワーク中心な人
公式HP:https://www.dospara.co.jp
GALLERIA GCL2060RGF-Tの感想まとめ
GALLERIA GCL2060RGF-Tを使って様々なテストを行ってきました。
CPU処理能力を生かして高負荷な処理を効率的に行えるのは強みで、それをRTX2060の映像処理能力がさらに押し上げています。短所らしい短所がないのも素晴らしくバランス感覚に優れたモデルだと思います。外に出てRAW現像や動画編集を楽しみたい人におすすめのモデルと言えますね。
特にCore i7-10875H搭載モデルは少しの価格差で性能の違いを感じられるため、個人的には上位モデル一択かなという印象を受けました。記事執筆時点では5千円の差しかありませんし、特にクリエイト作業を行うユーザーには上位モデルがおすすめですね。
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