ドスパラが販売するよりクリエイター向けパソコンのraytrek XFをレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
記事執筆時点(2022/11月)では、No1に君臨するほど人気のあるパソコンです。それもそのはずで、CPUにはCore i7-12700、GPUはRTX3070とパフォーマンスの高さが魅力の1台になっています。ゲームはもちろん、RAW現像や写真編集だけでなく、映像編集もゲームもがっつりできます。
それでは、各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像にかかった時間などを含めて実機レビューしていこうと思います。
GALLERIA XFの性能
公式HP:https://www.dospara.co.jp
ドスパラのGALLERIA XFは、ゲーミングモデルとして販売されています。
全てのパーツが高い水準でまとまっているので、負荷のかかるクリエイティブな作業も相当快適にこなせると予想できます。ユーザーレビューでも星4.5となっているのもすごいですね・・・人気の高さがうかがえます。
クリエイター向けモデルとしては中堅的な立ち位置ですが、グレードはやや高めです。より高負荷な作業を行ったり、動画やVRなどのデータを扱うクリエイターに検討してもらいたいモデルです。
GALLERIA XFのスペック
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Core i7-12700 |
グラフィックス | GeForce RTX 3070 |
メモリ | 32GB |
SSD | 1TB SSD |
電源 | 750W 電源 (80PLUS GOLD) |
サイズ | 207(幅)×509(奥行き)×440(高さ) mm |
重量 | 約 13kg |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU Core i7-12700の性能
搭載されているCPUは、第12世代のCore i7-12700です。12コア20スレッドのCPUで、通常は2.1GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大4.9GHzまでオーバークロックします。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-12700 | 31673 | 2.1GHz(4.9GHz) | 12コア20スレッド | 65W |
Core i5-12400 |
19333 | 2.5GHz(4.4GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i9-11900K | 25579 | 3.5GHz(5.2GHz) | 8コア16スレッド | 125W |
Core i7-11700K | 25090 | 3.7GHz(5.3GHz) | 8コア16スレッド | 125W |
Core i7-11700 | 21469 | 2.5GHz(4.4GHz) | 8コア16スレッド | 95W |
Core i7-10700 | 17632 | 2.9GHz(4.8GHz) | 8コア16スレッド | 65W |
Ryzen 7 5800X | 28493 | 3.8GHz(4.7GHz) | 8コア16スレッド | 105W |
Ryzen 5 5600X | 22161 | 3.7GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
PASSMARKの公開データによると「Core i7-12700は31673」です。第11世代Core i9すら凌駕するスコアで、ライバルのRyzenにも優位に立っています。
第12世代CPUになって飛躍的に処理能力は高まっていますので、処理能力を必要とするクリエイターは乗り換えのタイミングとしてもベストでしょう。
CPU-Z ベンチマークスコア
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-12700 | 782.5 | 9021.6 |
Core i7-11700 | 659.1 | 6127.0 |
Core i9-11900K | 713.5 | 6546.1 |
Ryzen 7 5800X | 669.4 | 6739.4 |
Ryzen 5 5600X | 645.4 | 4873.0 |
シングルスレッドのスコアが782.5、マルチスレッドが9021.6となりました。シングル性能もマルチスレッドも非常に高いスコアです。
CINEBENCH R20 スコア
CPU | シングル | マルチ |
Core i7-12700 | 733 | 6215 |
Core i7-11700 | 592 | 3788 |
Core i7-10700 | 492 | 3564 |
Core i9-11900K | 645 | 5880 |
Ryzen 7 5800X | 621 | 5993 |
Ryzen 5 5600X | 599 | 4233 |
Ryzen 7 3700X | 504 | 4822 |
CINEBENCH R20のスコアはシングルで733、マルチで6215となりました。第11世代Core i7-11700と比較するとシングル約20%、マルチで約72%もスコアが伸びている計算になります。
ストレージ性能
ストレージはNVMe Gen3 SSDですので、読込速度は最大で3500MB/s程度でしょう。これにHDDをカスタマイズで追加してやるとデータ保存に困ることはないはずです。
GeForce RTX3070のグラフィック性能・ゲームスコア
GALLERIA XFに搭載されているグラフィックはGeForce RTX3070です。
ハイクラスにあたるグラフィックなので、重量級のデータを動かすならこれくらいの性能は欲しいところ。4K動画編集やVR、最新ゲームの世界を堪能するのにも最適です。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
モデル | 設定 | 結果 |
GALLERIA RM5C-R35 (RTX3050) |
3840×2160(標準品質) | 普通(3160) |
1920×1080(標準品質) | 快適(8697) | |
DAIV A7 (RTX3060) |
3840×2160(標準品質) | 普通(4331) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(11613) | |
GALLERIA XA7C-R36T (RTX3060Ti) |
3840×2160(標準品質) | やや快適(5641) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(14819) | |
raytrek XF (RTX3070) |
3840×2160(標準品質) | 快適(6469) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(17097) |
※実機ではなく参考データです
重量級タイトルのFF15ですが、RTX3070なら4K解像度でも快適という結果になります。ゲーミング性能を求めるならRTX3060ではやや物足りないという人もいるでしょうが、RTX3070ならきっと満足できるはずです。
RAW現像にかかる時間は?
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の読み込みも速く、編集を当ててストレスなく反映されるので快適に感じました。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 処理時間 |
Core i9-12900 | 3分10秒 |
Core i7-12700 | 3分30秒 |
Core i5-12400 | 4分06秒 |
Core i7-11700 | 4分16秒 |
Core i5-11400 | 4分45秒 |
Ryzen 7 5800X | 3分46秒 |
Ryzen 5 5600X | 3分55秒 |
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「3分30秒」でした。上位CPUのCore i9と比較しても20秒ほどの差にとどまっています。
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかる時間は3分を切るくらいです。重量級のデータをリアルタイムで編集できるという点は見逃せません。一眼レフの4Kデータなんてかなり重いハズなのですが、安心して編集に没頭することができたのは有難かったですね。
書き出しの条件は以下の通り。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。ドスパラは翌日出荷に力をいれているので、当モデルも基本的には翌日出荷です。カスタマイズをした場合でも変わらないのが嬉しいですね。
GALLERIA XFを開封!
※前モデルの写真を活用しております
GALLERIA XFの外観写真
黒をベースとしたシャーシは、クセもなく飽きがきませんし万人に受け入れられるかと思います。マットな加工がしてあるので、指紋がベタベタ目立つということもありません。かなり存在感のあるサイズなので、置く場所には余裕をもちたいところ。
フロント側には面取りのようなものが入っており、ドスパラの公式によると「日本刀をモチーフにしたシャープなラインを採用」したとのこと。日本に生まれた身としては、こうしたうたい文句に弱かったりします(笑)
GALLERIA XFの付属品!キーボードやマウスが豪華
テスト機のため内容に違いがあるかもしれませんが、付属品はシンプルで「電源ケーブル」「マニュアル」などです。
マウスやキーボードはオプションにはなりますが、価格の割には品質が良いものになるので購入してみるのも手だと思います。
ハイクオリティなキーボードをオプションで選べる!
メンブレン式のキーボードをオプションで選択可能。スコスコとした打鍵感の気持ち良いキーボードになっているほか、24キー同時入力対応や約1000万回のキーストロークが可能な高耐久仕上げになっていることも嬉しいポイントです。
GALLERIA XFのインターフェース
HDMIやDisplay portなどのインターフェースも充実しており、外部ディスプレイをつないだりして使うこともできます。
GALLERIA XFの内部を公開
ガレリアXFの内部はこのような感じになっています。配線や組み込みなんかはいたってノーマルな感じがします。特に良くも悪くもありません。
強力なCPUクーラー!(静音パック)
静音パックが標準搭載になっており、大きなヒートシンクで効率的にCPUを冷却させることが可能。ガレリアXFのCPUはCore i7-9700Kと強力なだけに熱をもちやすいので、熱やファンの音に悩まされないで済むのはありがたいところです。
冷却効果の高い筐体を採用
ガレリアXFは随所に肉抜きがされており、エアフロー効率を最大限に高める工夫がされています。熱を持ちやすいCPUやGPU付近にも穴があいているので、素早く排熱ができます。
存在感のあるグラフィック!
ガレリアXFを検討する大きな動機になるのが、グラフィックの存在です。従来の同ライン製品よりも高性能化しただけでなく、RTXプラットフォームの採用により、特にゲームなどではより臨場感のある映像を楽しむことができるようになりました。
メンテナンス性・拡張性に優れている
HDDはスライドで簡単に増設や交換が可能。この手軽さは、データ容量が大きくなりがちなクリエイターには助け船になるでしょう。
内部にはまだまだ空きがあるので、カスタマイズ性やメンテナンス性が高いのも有難い。
GALLERIA XFのデメリット
・存在感のある大きめの筐体
特にこれと言った大きな不満がない、いかにも万人受けしそうな製品だと感じましたがサイズだけはちょっと大きめですね。設置スペースが限られていたり、後ほどカスタマイズしない人からしたらこれほど大きな筐体は必要ないでしょう。
とは言え、公式のユーザーレビューを見てみると満足しているという内容がほとんど。特にパフォーマンスに満足しているという声が良く見られました。
GALLERIA XFはこんな人におすすめ
- 性能の良いパソコンが欲しい人
- ゲームもクリエイティブもこだわりがある人
- キャンペーンでお得感の強いパソコンが欲しい人
- コスパの良いパソコンが欲しい人
- 急ぎでパソコンが必要になった人
公式HP:https://www.dospara.co.jp
GALLERIA XFの感想まとめ
GALLERIA XFを開封しながら、様々なテストを行ってきました。
Core i7-12700とRTX3070の組み合わせで処理能力が高く、RAW現像や動画編集、最新ゲームなど広い用途で快適に使えるパソコンだと思います。
ドスパラは国内生産ですし、万が一の時は実店舗なんかで相談もできるので安心感があります。ぜひお得なキャンペーン中に検討してみてください。
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