ドスパラのゲーミングノートパソコンのGALLERIA GCF1050TGF-Eをレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
性能がそこそこ良くて、デザインもカッコ良いのに税別10万円台で買えるというコスパが光るモデルになっています。ライトユーザーやサブパソコンとして手を伸ばしやすい製品だと感じました。
RAW現像や写真編集だけでなく、ちょっとした映像編集にもおすすめ!もちろんゲーミングモデルなのでゲームへの適正も高いです。
それでは実機レビューしていこうと思います。各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像にかかった時間なども掲載していますので参考にして下さい。
目次
GALLERIA GCF1050TGF-Eの性能
公式HP:https://www.dospara.co.jp
ドスパラのGALLERIA GCF1050TGF-Eは、ゲーミングモデルとして販売されています。スペックを確認したところ、画像・動画・写真・イラストなどのクリエイティブ目的で使う分にも申し分ないと判断しました。
CPUやグラフィックこそ、エントリー向けにはなっていますが、これで充分という人も多いでしょう。趣味でRAW現像をやっていて、好みの数枚をじっくり作りこむするような使い方なら不満は出ないはずです。
詳しくは後述しますがデザインもおしゃれですし、たまにゲームで遊んだりもできるという点はポイントが高いと感じました。記事執筆時点(2019年5月)では、メモリ容量が無料でアップグレードされているのも見逃せません。こうしたキャンペーンはできるだけ見逃さないようにしたいものですね。
まずはラインナップを確認してみましょう。
GALLERIAゲーミングノートのラインナップ
※表は記事執筆時の内容で、変更になる可能性があります。
GALLERIA GCF1050TGF-Eは、CPUにCore i5-8300H、GPUにはGeForce GTX1050Ti(4GB)をベースとしたスタンダードな構成です。
ドスパラで販売されているゲーミングノートパソコンとしては、エントリー向けの位置づけといったとことでしょうか。このクラスはライト層や、コスト意識の高い層からは人気があり、各BTOパソコンメーカーのランキング上位にもよく顔を出します。
エントリークラスのほとんどの場合はグラフィックにGTX1050を採用していますが、GALLERIA GCF1050TGF-EはGTX1050Tiを採用しているのも嬉しいところ。グラフィックの性能が少し良くなっていることで、映像表現により優れたモデルとなっています。
このほかにもGTX1660Tを搭載したGCR1660TNFiや、RTX2060を搭載したGCF2060GF-Eがありますが、価格が一気に5万円以上あがってしまいます。
GALLERIA GCF1050TGF-Eのスペック
テストで使ったモデルの詳細はこちらです。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i5-8300H |
グラフィックス | GeForce GTX 1050Ti(4GB) |
メモリ | 16GB(無料アップグレード中に限り) |
SSD | 500GB SSD(無料アップグレード中に限り) |
チップセット | インテルHM370チップセット |
動作時間 | 約4.6時間 |
サイズ | 360(幅)×245(奥行き)×27(高さ) mm |
重量 | 約 2.0kg |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU Core i5-8300Hの性能
搭載されているCPUは第9世代のCore i5-8300Hです。4コア8スレッドのCPUで、通常は2.3GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大4.0GHzまでオーバークロックします。
CPU | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-8700 | 15171 | 3.2GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i7-8750H | 12573 | 2.2GHz(4.1GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i5-8300H | 9487 | 2.3GHz(4.0GHz) | 4コア8スレッド | 45W |
Core i7-7700HQ |
8806 | 2.8GHz(3.8GHz) | 4コア8スレッド | 45W |
Core i5-8300Hの性能はスコアを見てもらってもわかるように、それほど高性能ではありません。上位CPUと比較するとやや物足りない印象も受けます。正直に言うとクリエイティブ作業にはCPU性能で左右されるところも多いので、できればもう少し高性能なCPUをチョイスしたいというのが本音です。
とは言え、旧世代のCore i7-7700HQに迫るどころかスコア的には勝っています。この点を考慮すると決して悪いCPUではないということもわかってきます。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU-Zによるスコアは以下の通りです。
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-8750H | 468.2 | 2845.8 |
Core -i5-8300H | 457.0 | 2032.9 |
Core i7-7700HQ | 396.1 | 1976.6 |
参考までに、僕がこれまでにテストした結果を表にしてみました。先のスコアの通りの結果といったところでしょう。Core i5-8300Hの性能は、旧世代のCore i7-7700HQを上回っています。
旧世代CPUとはいえCore i7はハイクラスですので、当然価格は上だったはずです。そういう点では、価格を抑えつつ性能をキープできるCore i5-8300Hの存在は有難いと言えるでしょう。
CINEBENCHによるベンチマークスコア
CINEBENCHによるスコアは701でした。
CPU | スコア |
Core i7-8750H | 1026 |
Core i7-7700HQ | 723 |
Core -i5-8300H |
701 |
CINEBENCHの結果では、Core i7-7700HQと逆転してしまいました。こうしたテストはタイミングによっても変化しますし、このくらいの差であれば同等ととらえても問題ないはずです。
その点、Core i7-8750Hの性能は安定して高く安心感があります。もしもメイン機として検討するのであれば、僕ならCore i7-8750Hから選択すると思います。サブPCや限定的な使い方をすると決めているなら、Core i5-8300Hも有りといった感じでしょうか。
ストレージ性能
CドライブはReadで500MB/sを超えていますが、SSDの性能としては遅くも速くもなく普通です。500GBの大容量 SSDですので、ソフトをたくさんインストールする人でも大丈夫でしょう。
ただし、写真や動画などのデータは別途外付けHDDなどを用意することを推奨します。
GeForce GTX1050Tiのグラフィック性能・ゲームスコア
GALLERIA GCF1050TGF-Eに搭載されているグラフィックはGeForce GTX1050Ti(4GB)です。
エントリークラスのグラフィックボードですが、低価格でも性能がそこそこ良いということで人気があります。高設定は望めませんが、ある程度描画性能は妥協ができるという人なら良い選択になるでしょう。バトルロイヤル(フォートナイトやPUBG)あたりを遊んでいる人も多い印象ですね。
CINEBENCHのベンチマーク
結果は108.07fpsでした。
GTX1060 Max-Qが搭載されているノートパソコンでは、106fps前後という結果も出ていますので悪くないと思います。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
標準品質 | 1920×1080 | 普通(4079) |
重たいゲームの代表格であるファイナルファンタジーのベンチ結果です。
フルHDの標準品質で普通という結果でした。もう少し設定を煮詰めてやれば、さらにスコアは伸びるでしょう。このくらいの性能があれば、ほとんどのゲームは設定次第で比較的快適に遊ぶことができるでしょう。
RAW現像にかかる時間は?
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「7分01秒」でした。
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の表示も速く、編集を当てても一瞬なので快適でした。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
A機 | B機 | |
Core i5-8300H | 7分01秒 | - |
Core i7-8750H | 5分53秒 | 4分54秒 |
Core i7-8550U | 9分45秒 | - |
7分という結果は決して速くはありませんが、JPEGの一括変換なんてそうそう機会がないよって人には問題になりません。毎回毎回RAWで撮影して変換するような人なら、もう少しCPUはこだわることをおすすめします。
またCore i7-8550Uのような時間のかかるCore i7がいるのも事実です。見せかけのCore i7に騙されないように注意が必要ですね。
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約7分01秒でした。データ容量は3.67GBです。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
もともと4K解像度を扱うような性能ではありませんので、時間がかかってしまうのも仕方がないでしょうね。4K解像度をフルHDにして、さらにそこから簡単な編集をするといった用途なら耐えられると感じました。
×264 FHD BENCHMARKによるスコア
x264 FHD BENCHMARKでは「スコアが23.7」「エンコード時間が1分45秒」という結果になりました。参考までにCore i7-8750Hですと「スコアが33.7」「エンコード時間が1分14秒」です。やはり差がありますね。
PCMARK10のスコア
PCMark10 score | Essentials | Productivity | Digital Content Creation |
4364 | 7900 | 6294 | 4538 |
- Essentials:基本的な性能を測定
- Productivity:office系の性能を測定
- Digital Content Creation:写真・動画編集などの性能を測定
結果は4364でこのクラスなら平均的かと思います。もともとが10万円そこそこのパソコンだということを考えると、良好だと感じさせます。
パソコンはうるさい?静音性は?
今回のテストでは割と負荷のかかる作業にも使ってテストしましたが、現像や動画の処理、ゲームなどではそれなりにファンの動作音がします。極端にうるさいということはありませんが、高負荷な作業はプライベートな空間でするのが無難でしょうね。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。ドスパラは翌日出荷に力をいれているので、当モデルも基本的には翌日出荷です。カスタマイズをした場合でも変わらないのが嬉しいですね。
GALLERIA GCF1050TGF-Eを開封!
性能面の話が続きましたが、ここからは外観やデザインなどを含めて使ってみた感想に移りたいと思います。
GALLERIA GCF1050TGF-Eの外観写真
筐体は黒がベースでシンプルです。大きくロゴが入っていたりすると、目を引っ張られがちですがそこまで主張はしてこないのがありがたいですね。
素材は金属製のパネルをはめこんだようになっていてチープな印象も受けません。最薄部19mmの厚さなのでスッキリとした印象に仕上がっています。これは冷却パーツを薄型化したことで実現したそうです。
黒で統一されていることと、素材的にはやや指紋が目立ちます。定期的に拭きとってやる必要があるでしょうね。
GALLERIA GCF1050TGF-Eの付属品
付属品はシンプルで「電源ケーブル」「ACアダプタ」「マニュアル」などです。
このACアダプターが大きいので持ち出しには苦労するかもしれません。駆動時間が約4.6時間ということですが、持ち出して1日使う分には不足しそうです。となるとACアダプターは必須なので、モバイル性能はやや低いですね・・・
独立グラフィックを搭載したりして高性能に仕上げると、どうしてもその辺りはトレードオフになるので仕方がないのかもしれません。
光学式の高品質なキーボードを搭載!
GALLERIA GCF1050TGF-Eの素敵ポイントの1つでもあるのがキーボードです。メカニカル式の打鍵感が味わえる最新の光学式スイッチを採用しています。またRGBLEDで色彩鮮やかに彩ってくれます。これだけのキーボードが標準搭載なのですから驚きます。
最初はキーが小さく見えて打ちづらく感じたのですが、すぐに慣れて普通にタイピングすることができました。ゲームなどでは、手元を見ずに打てるというのは大切な要素ですから有難いですね。
タッチパッド付近も光る仕様になっています。
余談ですがスピーカーの音も良く、これまで気づかなかった音まで聞こえてくるシーンがありました。音の専門家ではないので詳しく書けないのが残念ですが、重低音がきくとかではありませんが体感があるように感じました。
GALLERIA GCF1050TGF-Eのインターフェース
・USB2.0 x1/ USB3.0 Type-A x2, Type-C x1
・SDカードリーダー
・LANポート
・マイク端子,ヘッドフォン端子
・mini Display port×2,HDMI出力 等
インターフェースも充実しており、外部ディスプレイをつないだりして使うこともできます。
GALLERIA GCF1050TGF-Eのデメリット
・クリエイティブ作業には若干物足りないCPU性能!
・モバイルには不向きなACアダプター
・ディスプレイ性能が不透明
10万円そこそこで買えることを考えると頑張っているのですが、クリエイティブ作業には若干ものたりないCPU性能が気になります。また、充電用のアダプターが大きかったり、ディスプレイの品質が不透明なのも気になるところですね。
この辺りのデメリットが気になるようでしたら、DAIVのNG5510シリーズがおすすめです。CPUはCore i7-8750Hで、sRGB比換算 約102%に相当する高品質なディスプレイを採用したノートパソコンです。
GALLERIA GCF1050TGF-Eはこんな人におすすめ
- 安くてそこそこ性能の良いノートパソコンが欲しい人
- ゲームもクリエイティブもそこまで拘らないライトユーザー
- デザインや使う心地に妥協はしたくない人
- 出先でもちょっとしたクリエイティブ作業をしたい人
公式HP:https://www.dospara.co.jp
GALLERIA GCF1050TGF-Eの感想まとめ
GALLERIA GCF1050TGF-Eを開封しながら、様々なテストをしながら見てきました。
クリエイティブ作業目的でメイン機として据えるにはやや物足りない感はありますが、コスト重視のライトユーザーには人気が出そうなモデルだと感じます。薄型でデザインも良く、キーボードも含めた外観部の満足度も高いですし、メモリやSSDのアップグレード中にぜひとも手に入れたいところですね!
ドスパラは国内生産ですし、万が一の時は実店舗なんかで相談もできるので安心感があります。
当ブログは予算や目的、パーツなどからパソコンが選べるようになっております。ぜひトップページからお気に入りの1台を見つけてください。