メーカーより「G-Tune HN-Z」をレビューします。(機材貸出元:株式会社マウスコンピューター)
CPUに第10世代Core i7-10700Kを搭載、RTX2070 SUPERとの組み合わせで高い描画性能を誇ります。ゲームは高設定で遊べますし、ゲーミングモニターを使ってのプレイもおすすめ。もちろんRAW現像や動画編集、実況配信などにも最適です。
各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像にかかった時間なども掲載していますので参考にして下さい。
G-Tune HN-Zの特徴
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
マウスコンピューターのG-Tune HN-Zはヘビーゲーマー向けのデスクトップPCです。
最高設定や高解像度で美麗なゲーム世界を楽しんだり、競技性の高いゲームで一瞬の勝負にかけたり、とにかく没頭できるパソコンです。高性能なので画像・動画・写真・イラストなどのクリエイティブ制作に使うのもおすすめです。
G-Tune HN-Zの新旧スペックを比較
記事執筆時点ですと「G-Tune HN-Z」がつくPCは2種類販売されています。最新の第10世代CPUを搭載したモデルと、第9世代を搭載したG-Tune HN-Z-Oです。
型番 | G-Tune HN-Z(490) | G-Tune HN-Z-O(Z390) |
OS | Windows 10 Home 64ビット | |
CPU | Core i7-10700K | Core i7-9700K |
グラフィックス | GeForce RTX 2070SUPER | |
メモリ | 16GB(最大64GB) | |
ストレージ | 512GB NVMe SSD + 2TB HDD | |
電源 | 800W 【80PLUS TITANIUM】 | |
サイズ | 210×524.2×435 | |
重量 | 約13.1kg | 約 12.9kg |
価格 | 209,800円〜 | 199,800円〜 |
リンク | >詳細を見る | >詳細を見る |
CPUに差をつけて価格にも変化をもたせています。大きなちがいは「CPU」「価格」の2点だけですが1万円差なら新しいほうが良いかな?というのが個人的な意見。
このあとCPU比較も行っていきますので楽しみに読み進めてください。
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
G-Tune HN-Zの外観チェック
ゲーマーの意見を多数取り入れたという筐体は、無骨ながらシンプルなデザインとなっています。天面もフラットでゲーミングゲーミングしていない感じは受け入れやすいのではないでしょうか。
上部にはゲーミングデバイス接続用のUSBなども用意されておりアクセスしやすくなっています。電源OFF時でも常時給電可能になっていますのでスマホの充電なんかもできちゃいます。カードリーダーが標準搭載なのも地味に嬉しい。数も4個あるので余裕をもって接続できそうですよね!
エアフローはパソコンの性能を一定に保つためにも非常に重要。G-Tune HN-Zでは新鮮な外気を取り入れるために大きな吸気口が設けられています。
カスタム状況に応じてエアフローが変化し、標準ならサイドパネルから吸気、ケースファン増設時には底面の巨大な吸気口から吸気します。また電源ユニットが上部にあることで冷やしたいパーツがしっかりと冷やせる設計になっています。
ホコリの進入を防ぐダストフィルターもしっかり搭載されており、水洗いも可能なので定期的にクリーニングを行うと良いでしょう。
ストレージは、3.5型×2台、2.5型×3台と最大で5台まで搭載可能です。いわゆる裏配線になっているのでメイン部はごちゃつかないのも嬉しいポイントですね。
サイドパネルを強化ガラスにカスタムしてやれば、魅せるPCとしても活躍してくれそうです。
G-Tune HN-Zのインターフェース
・DisplayPort×3、HDMI×1
・SDカードリーダー
・USB3.0×8(背面×4、上面×4)
・USB3.1×2(Type-A/背面×1、Type-C/背面×1)
・ネットワーク×1(1000Base-T/100Base-TX/10Base-T対応(RJ-45))
・ヘッドフォン出力、マイク入力、等
ケース上部のHDMI端子を使いたい場合は、ケース背面のHDMIケーブルをグラボのHDMI端子に接続する必要があるので注意してください。
CPU Core i7-10700Kの性能
G-Tune HN-Zに搭載されているCPUは、第10世代のCore i7-10700Kです。8コア16スレッドのCPUで、通常は3.8GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大5.1GHzまでオーバークロックします。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-10700K | 19737 | 3.8GHz(5.1GHz) | 8コア16スレッド | 95W |
Core i7-9700K |
14650 | 3.6GHz(4.9GHz) | 8コア8スレッド | 95W |
Core i7-8700K | 13865 | 3.7GHz(4.7GHz) | 6コア12スレッド | 95W |
PASSMARKの公開データによると「Core i7-10700Kが19737」「Core i7-9700Kが約14650」で、第10世代CPUのほうが約35%高性能化していることになります。
クロック数の引き上げもありますし、スレッド数も増加しているので割とどんな作業でも進化を感じられそうな気がします。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU-Zによるスコアは以下の通りです。
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-10700K | 568.8 | 5629.0 |
Core i7-9700K |
526.3 | 5755.1 |
Core i7-8700K | 508.5 | 3811.7 |
Ryzen 5 3600 | 499.3 | 3970.2 |
シングルスレッドのスコアが568.8、マルチスレッドが5629.0となりました。
従来モデルよりもマルチスレッドが大幅に強化されているかと思ったのですが、むしろスコアは低くなりました・・・シングルスコアは約8%伸びています。
CINEBENCHによるベンチマークスコア
CINEBENCHによるスコアは2045でした。
CPU | スコア |
Core i7-10700K | 2045 |
Core i7-9700K |
1508 |
Core i7-8700K | 1402 |
CINEBENCH R15のテストでは、大幅にスコアを伸ばしていますね。
CHINEBENCH R20ではシングル507、総合4869となっております。
ストレージ性能
Cドライブは3500MB/sに迫る読み込み速度です。この規格のSSDとしては上限あたりになるので体感的にもサクサクです。
GeForce RTX2070 SUPERのグラフィック性能・ゲームスコア
G-Tune HN-Zに搭載されているグラフィックはGeForce RTX2070 SUPERです。
CINEBENCHのベンチマーク
結果は166.19fpsでした。
RTX2060 SUPERでは142.87fpsだったので、格の違いをしっかりと見せつける形になりました。しっかりと性能が感じられる結果を出してくれると安心感がありますね。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
モデル | 設定 | 結果 |
G-Tune HN-Z | 3840×2160(標準品質) | やや快適(4824) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(13067) | |
DAIV Z7(限定モデル) | 3840×2160(標準品質) | 普通(4055) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(11166) |
重量級タイトルを高解像で動かしても割と快適に動作できました。4K美麗グラフィックでのオンラインゲームとか最高ですね。眺めているだけで時間が無限に溶けていきます(笑)
比較のためにRTX2060 SUPERを搭載したDAIV Z7(限定モデル)にも登場してもらいましたが、確実にワンランク上の結果を残しています。ただしG-Tune HN-ZとDAIV Z7では価格差が5万円ついているので、その差を考えると求めるものが変わってくるかもしれません。
グラフィック性能だけを求めるならG-Tune HN-Zにすれば良いだけですが、差額でゲーミングモニターとかも買えちゃいますのでコスパならDAIV Z7なのかもしれません。
RAW現像にかかる時間は?
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の読み込みも速く、編集を当ててストレスなく反映されるので快適に感じました。
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「4分30秒」でした。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | A機 | B機 |
Core i7-10700K | 4分30秒 | |
Core i7-9700K | 4分43秒 | 4分56秒 |
Core i7-8700 | 6分18秒 | 5分31秒 |
Core i5-8400 | 6分08秒 |
Core i7-9700Kと比較すると15〜30秒程度は作業の短縮化に貢献してくれます。この世代となら買替えまでは必要ないと思いますが、第8世代あたりからの買替えは「あり」な気がしますね。
特にRAW現像がライフワークという人には恩恵が大きいでしょうね。
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約3分34秒でした。データ容量は3.67GBです。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | A機 |
Core i7-10700K×RTX2070S | 3分34秒 |
Core i9-9900K×RTX2080S | 3分48秒 |
Core i7-9700K×RTX2060S | 4分49秒 |
動画編集能力も非常に高く、第9世代Core i9さえもしのぐ結果になったのは驚きました。
高解像度データも快適に扱えますし、動画編集にストレスを感じたくない人には最適なモデルだと思いますね。少なくとも処理能力で不満を感じることはないでしょう。
PCMARK10のスコア
PCMark10 score | Essentials | Productivity | Digital Content Creation |
7324 | 10816 | 9070 | 10871 |
- Essentials:基本的な性能を測定
- Productivity:office系の性能を測定
- Digital Content Creation:写真・動画編集などの性能を測定
G-Tune HN-Zの総合スコア結果は7324で、非常に高性能なデスクトップパソコンだと思います。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。マウスコンピューターの出荷予定日はだいたい「注文が確定してから4~5日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりません。
今回G-Tune HN-Zの出荷予定日を確認してみると10日程度で出荷が可能となっていました。
当日15時までに注文が確定した場合の目安で、土日祝は注文が確定されません。早く手元にパソコンが欲しい場合は注意しましょう。
G-Tune HN-Zのデメリット
・カスタマイズ費用がかさみがち!
・存在感があるので設置スペースの確保を!
G-Tune HN-Zはかなり大きめのパソコンなので、設置場所の確保はしっかりとしておきたいところです。またできることが多いだけに、あとちょっと・・を求めていくとカスタマイズ費用がかさみます。
もともと20万円を超えるパソコンですが、ゲーミングモニターやマウス、キーボードにもこだわりたくなると思うので予算的なハードルはやや高めですね。ハードルさえ超えてしまえるなら不満は少ないと思います。(特に性能面)
あえてケチをつけるならThunderbolt 3対応や、上部のUSBを1つType-Cにして欲しい程度でしょうか。
G-Tune HN-Zはこんな人におすすめ
- 最高の環境でゲームを楽しみたい人
- ゲーム、写真現像、動画編集など1台でなんでもやりたい人
- 専門的な作業をするクリエイター
- 費用よりも性能面を重視したいという人
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
G-Tune HN-Zの感想まとめ
G-Tune HN-Zをレビューしてきました。
従来モデルよりもCPU性能が高く、ゲームやクリエティブワークに最適なデスクトップパソコンです。従来モデルとの価格差も1万円と良心的なので、ぜひ最新モデルのG-Tune HN-Zを選択しましょう!きっと長く愛用できるパソコンになるはずです。
マウスコンピューターは国内生産ですし、サポート体制や、アフターフォローも手厚いので万が一のトラブルの時にも誠心誠意対応してもらえるだろうという期待感がもてますから安心です。
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