インテル第10世代CPUが登場!従来世代とどれくらい進化したのかチェックします。
対象は「Core i7-10750H」「Core i7-9750H」で、ベンチマークやRAW現像、動画編集にどれくらいのちがいが生まれるのかを比較していきます。
それではどうぞ!
目次
Core i7-10750H vs Core i7-9750H
解説に入っていく前に「CPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「CPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
当記事で掲載されたスコアは性能を約束するものではございません。
Core i7-10750Hのポイント
- コードネーム「Comet Lake」
- ターボブースト時のクロック数がup
- DDR4-2933メモリをサポート
第10世代になったことで製造プロセルが14nmから変更されることを期待した人は多いと思いますが、残念ながら据え置きとなっています。
Core i7-9750Hと比較してもコア数スレッド数やTDPに大きな違いはなく、ターボブースト時のクロック数が5.0GHzに引き上げられ、高性能なメモリに対応した形が第10世代。手っ取り早く言ってしまえばマイナーチューンという意味合いが大きい印象です。
CPUスコア(PASSMARK)
CPU | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-10875H | 16013 | 2.3GHz(5.1GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Core i7-10750H |
12811 | 2.6GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-9750H | 11442 | 2.6GHz(4.5GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-8750H | 10239 | 2.2GHz(4.1GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
従来モデルのCore i7-9750HとCore i7-10750Hを比較するとスコアは約12%伸びた形です。劇的な進化とは言えないかもしれませんが、順当に進化しているのは好印象。
第9→第10世代に無理に買い替える必要はないかもしれませんが、第8世代Core i7-8750Hあたりを使っている人は性能のちがいを感じるかもしれません。
比較に使ったパソコン
名前 | GCL2060RGF-T | DAIV 5N |
画像 | ||
CPU | Core i7-10750H | Core i7-9750H |
GPU | RTX 2060 | |
メモリ | 16GB | |
SSD | 512GB NVMe SSD | |
レビュー | >レビューを見る | >レビューを見る |
今回のチェックは、ドスパラのGCL2060RGF-T、マウスコンピューターのDAIV 5Nです。CPU以外は同じスペックですので比較的忠実な比較が行えると思われます。(一部別モデルのスコアも掲載しております)
ベンチソフトによる性能比較
ここからは、実際に僕がテストした数値を公表しながら性能差を見ていきたいと思います。
CPU-Zによるスコア
Core i7-10750H
Core i7-9750H
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-10750H | 514.3 | 3779.6 |
Core i7-9750H | 503.0 | 3431.8 |
CPU-Zのテスト結果では、Core i7-10750Hがシングルスレッドで2%、マルチコアで10%ほど高性能だとわかりました。ただし体感でちがいを感じるのは難しいかもしれません。
CINEBENCH 15のスコア
Core i7-10750H
Core i7-9750H
Core i7-10750H | 1326 |
Core i7-9750H | 1133 |
CINEBENCHのスコアは、Core i7-10570Hが約17%の差をつけて勝利しています。
RAWの一括変換にかかった時間を比較
RAWの一括変換にかかった時間を測定するために、一眼レフで撮影した150枚(5GB)の写真を現像します。
Core i7-10750H | 5分10秒 | |
Core i7-9750H | 6分10秒 | 5分35秒 |
RawTherapeeというソフトを使ってJPEGへの一括変換をテストしたところ、従来モデルよりも短時間で処理が終わりました。
150枚だけでも30~60秒差が生まれてくるので、日常的にRAW現像を行う人にはCore i7-10750Hのほうがおすすめということになります。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
製品 | 構成 | タイム |
GCL2060RGF-T | Core i7-10750H×RTX2060 | 5分51秒 |
GCR2070RGF-QC | Core i7-9750H×RTX2070 | 6分25秒 |
DAIV 5N(NG5820) | Core i7-9750H×RTX2060 | 5分14秒 |
第10世代CPUを搭載したモデルが、従来モデルに逆転を許しています・・・上2つはドスパラのノートパソコンですが、持続的な処理が苦手なのか?いまいち期待したタイムに届いていません。
そういう意味では、DAIV 5Nのほうが純粋に性能を発揮できているという結果に。。CPUよりもモデル性能の差が出てしまった形ですね・・・
Core i7-10750H vs Core i7-9750H まとめ
・第10世代が約5~17%高性能
・実行タイムではさほど差が出ない
・バランス次第で従来CPUに逆転を許すケースもある
・CPUだけでなくパソコン全体のパフォーマンスが重要!
理論値で言うと確かに高性能なのはCore i7-10750Hで、ベンチテストの結果では従来モデルよりも良好な結果を示しています。
しかしRAW現像や動画編集といったいわゆる実測値では、従来モデルに惜敗するケースがあることもわかりました。要はパソコン全体のパーツ構成や、冷却性といったバランスが大切だということですね。CPU以外の要素がおざなりになってしまえばその性能を生かしきれないという残念さ・・・
ただしこれにはメリットもあって、価格が下がりつつある従来モデル(Core i7-9750H搭載機)を選べるという意味でもあります。しっかりとパフォーマンスを発揮することがわかっているモデルなら、旧世代でも全く問題ないので検討しても良いかもしれませんね。
>Core i7-9750H搭載のおすすめパソコンをチェックする
Core i7-10750H搭載おすすめパソコン
DAIV 5N
CPU | Core i7-10875H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX2060 |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
当記事でも良好な結果を示していた「DAIV 5N」です。最新モデルの登場でCore i7-10750Hよりも高性能なCore i7-10875Hを搭載してリニューアルされました。しかも価格は従来モデルから据え置きという大盤振る舞い!パフォーマンスを求めるクリエイターにおすすめのモデルです。
ドスパラ GALLERIA GCL2060RGF-T
CPU | Core i7-10750H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX2060 |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
第9世代よりも高い処理能力をもったCore i7-10750H採用モデル。2㎏を切る軽量さと、144Hzのリフレッシュレートに対応したディスプレイが特徴です。クリエイティブワークもするけどゲームをより楽しみたいといったユーザーにおすすめです。
フロンティア XNシリーズ(台数限定モデル)
CPU | Core i7-10750H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 2060 |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
フロンティアのXNシリーズの台数限定モデルです。税別14万円台なのでDAIVやドスパラよりも安く購入することができます。ただし台数限定セール品なので入手難度はやや高めです。
ドスパラ GCL2070RGF
CPU | Core i7-10750H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX2070 |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
グラフィク性能をさらに求めたいなら、ドスパラのガレリアGCL2070RGFがおすすめ!RTX2070搭載なので動画重視のパーツ構成にしたい人や、144Hzでゲームをプレイしたい人なんかにおすすめです。Steel Seriesキーボードを採用している点も見逃せません!
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