マウスコンピューター「NEXTGEAR JG-A7G7S」をレビューします。（機材貸出元：株式会社マウスコンピューター）
Ryzen 7 7800X3D×GeForce RTX4070SUPERを搭載したゲーミングパソコンです。CPUにはゲーミングプロセッサーが用意、 L3キャッシュも多めに搭載することでゲームに対して高い適正をもたせています。もちろんベースとなる性能も高いので、画像や動画の編集といったクリエイティブな作業も行えます。快適なゲーミングライフ、ゲーム配信などをおこないたい人へおすすめのモデルとなっています。
その根拠を説明するためにも、各ベンチソフトの結果や、RAW現像にかかった時間なども掲載していますので参考にして下さい。
目次
NEXTGEAR JG-A7G7S レビュー！
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
マウスコンピューターのNEXTGEAR JGシリーズは、ゲーミング入門に最適なモデルです。
コストパフォーマンスに優れたAMD製CPUを採用し、ECサイト限定の取り扱いとすることで大幅にコストカットを狙っています。もちろん性能面でも不満はなく、グラボには最新のGeForce RTX4000番台を採用するなどぬかりはありません。
ゲーミングモデルとして後発という利点を生かして、イマドキの機能をしっかり取り入れてきたなという印象を持ちました。しかも標準で3年間のメーカー保証、365日の電話サポートがつくなど手厚いサポート力も魅力です。初心者だけでなく忙しいゲーマーやクリエイターにも味方になってくれるブランドだと思います。
NEXTGEAR JG-A7G7S スペック
| 型番 | NEXTGEAR JG |
| CPU | Ryzen 7 7800X3D |
| グラフィックス | GeForce RTX 4070SUPER |
| メモリ | 16GB |
| ストレージ | 1TB SSD |
| 価格 | 269,800円〜 |
| リンク | ＞詳細を見る |
今回紹介するNEXTGEAR JG-A7G7Sは、シリーズの中でも2番目に高い性能を持ったモデルです。ゲーミング性能に妥協したくないという人に向けた製品になりますね。また価格も30万円以下になりますので、個人事業主で少額減価償却資産の特例などを利用して購入したい人にもいいかもしれません。
NEXTGEARの下位モデルには「NEXTGEAR JG-A5G6T」は12万円台、Ryzen 7 5700X搭載の「NEXTGEAR JG-A7G60」は14万円台～と他にも魅力ある製品が用意されています。
また公式サイトではセールにも力を入れているのでお得なタイミングを狙うのがポイントです。＞公式サイトでセール状況を確認する
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
NEXTGEAR JG-A7G7S 外観チェック
NEXTGEAR JGシリーズのデスクトップはクラスに限らず筐体は共通です。フロントはブランドを印象づけるような特徴あるデザインになっており、カスタマイズでLED装飾を追加すればライティングが楽しめます。内部を確認できるサイドガラスパネルが標準でセットされているのも嬉しいですし、ルックスを損ねがちな配線や電源をうまく隠してあるのも好印象。
電源とグラボの熱が分断されるような設計になっていたり、ファンがいくつも搭載できるので冷却面でもかなり期待がもてます。今回使ったモデルには、240mmラジエーターの水冷CPUクーラーが搭載されていたのもあって動作音は抑えられていました。爆熱でファンの音が大きすぎて作業に集中できない・・・みたいな事案が発生しないのも嬉しいですね。
上部は電源ボタンやUSBコネクタ類を配置。RGBファンを追加した場合はライティングの切り替えスイッチも用意されます。ボタン1つで色を変えられるのはシンプルに楽。煩わしいアプリコントロールとかも必要としないのが嬉しいですよね。
NEXTGEAR JG-A7G7S インターフェース
・DisplayPort×3、HDMI×1
・USB3.0×5(背面 Type-C×1 / Type-A×2 / 上面 Type-A×2)
・USB2.0×2(背面 背面 Type-A×2 ※左側端子のみ常時給電に対応)
・ネットワーク×1(背面 2.5GBASE-T/1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T対応(RJ-45)×1)
・ヘッドフォン出力、マイク入力、等
やや心もとない気がしないでもないですが、ハブなどを用意したら問題ないはずです。無線LANは非搭載ですので、カスタマイズ費用を払ってでも追加しておくことを推奨します。
ベンチマーク
CPU Ryzen 7 7800X3Dの性能
| 名称 | スコア | クロック（OB） | コア（スレッド）数 | TDP |
| Ryzen 7 7800X3D |
34374 | 4.2GHz（5.0GHz） | 8コア16スレッド | 120W |
| Ryzen 7 7700X | 36459 | 4.5GHz（5.4GHz） | 8コア16スレッド | 105W |
| Ryzen 7 5700X | 26801 | 3.4GHz（4.6GHz） | 8コア16スレッド | 65W |
| Ryzen 5 7500 | 26924 | 3.7GHz（5.0GHz） | 6コア12スレッド | 65W |
| Ryzen 5 4500 | 16227 | 3.6GHz（4.1GHz） | 6コア12スレッド | 65W |
| Core i7-13700 | 39354 | P:2.1GHz（5.2GHz） E:1.5GHz（4.1GHz） |
16コア24スレッド (P:8コア/E:8コア) |
65W |
| Core i5-13400 | 26442 | P:2.5GHz（4.6GHz） E:1.8GHz（3.3GHz） |
10コア16スレッド (P:6コア/E:4コア) |
65W |
PASSMARKの公開データによると「Ryzen 7 7800X3Dは34374」となっています。下位モデルに搭載されているRyzen 7 5700Xよりも約30％くらい高いですが、インテルCore i7-13700よりも低いスコアにとどまっています。
NEXTGEAR JGシリーズはコストパフォーマンスを追求したゲーミングモデルですので、CPU性能は必要な分だけ確保しているのかもしれません。クリエイト作業などで1秒でも作業時間を縮めたいのであればインテルCPU搭載のG-Tuneから選択するほうが良いでしょう。
CPU-Z
| CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
| Ryzen 7 7800X3D | 692.0 | 7354.7 |
| Ryzen 7 7700X | 769.0 | 8115.3 |
| Ryzen 7 5700X | 629.4 | 6183.4 |
| Ryzen 5 4500 | 500.4 | 4239.2 |
| Core i7-13700F | 820.5 | 11336.8 |
| Core i5-13400F | 724.2 | 6497.6 |
シングルスレッドのスコアが592.0マルチスレッドが7354.7なりました。正直やや物足りないという印象でしょうか。
第13世代インテルCPUと比較してもかなり低いスコアですし、Core i5-13400に迫られている印象がぬぐえません。コスパだけで考えるのであれば、Ryzen 7 5700Xを搭載したモデルのほうがいいのかもしれませんね。
CINEBENCH R20（R23）
| CPU | シングル（R23） | マルチ（R23） |
| Ryzen 7 7800X3D | 694（1784） | 7006（17621） |
| Ryzen 7 7700X | 775 | 7813 |
| Ryzen 7 5700X | 597 | 5139 |
| Ryzen 5 4500 | 478 | 3511 |
| Core i7-13700F | 773 | 7349 |
| Core i5-13400F | 675 | 5262 |
CINEBENCH R20のスコアはシングル694、マルチで7006となりました。先ほどの結果とは変わって善戦している印象をもちませんか？シングル性能ではインテルには劣ってしまうものの、マルチ性能はなかなか良いスコアが出ていると思います。
ちなみに下位モデルに搭載されているRyzen 5 4500はシングル478、マルチで3511と完全に物足りない性能です。
GeForce RTX4070SUPERのグラフィック性能・ゲームスコア
NEXTGEAR JG-A7G7SはGeForce RTX4070SUPERが採用されています。いつの間にかグラボを支えるステーも装備されてて、以前よりも完成度が増していますね。
ゲーム（FF15）のベンチマーク
| モデル | 設定 | 結果 |
| NEXTGEAR JG-A7G7S （RTX4070SUPER） |
3840×2160（標準品質） | とても快適（9608） |
| 1920×1080（標準品質） | 非常に快適（23442） | |
| NEXTGEAR JG-A7G70 （RTX4070） |
3840×2160（標準品質） | とても快適（8502） |
| 1920×1080（標準品質） | 非常に快適（19841） | |
| NEXTGEAR JG-A7G60 （RTX4060） |
3840×2160（標準品質） | やや快適（4368） |
| 1920×1080（標準品質） | 非常に快適（14909） |
重量級タイトルのFF15ですが、4K解像度でもとても快適という結果になりました。いくつかのゲームを動作させてみましたが快適ですし、なにより駆動音が小さかったのでゲームに集中できました。
ただしゲーム特化であるRyzen 7 7800X3Dの強みでもって有利な数字を出せていたか？と聞かれると疑問が残ります。細かい設定を見ながらフレームレートを上限にピタリとはりつけたい、それにはRyzen 7 7800X3Dじゃないと駄目なんだ！という人なら別ですが、普通に遊ぶならインテルCPUや旧世代のRyzenでも全く問題はない印象です。
RAW現像にかかる時間は？
| CPU | 処理時間 |
| Ryzen 7 7800X3D |
1分06秒 |
| Ryzen 7 7700X | 1分11秒 |
| Ryzen 7 5700X | 1分15秒 |
| Ryzen 5 4500 | 1分58秒 |
| Core i7-13700 | 1分07秒 |
| Core i5-13400 | 1分20秒 |
約50枚（5GB）のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「1分06秒」でした。
シングル性能がインテルCPUに比べて低かったのですが、意外と作業速度は速くて驚きました。RAW現像もしっかり行いたいという人でも安心して購入することができそうです。
動画の書き出しにかかる時間は？
| 構成 | 処理時間 |
| Ryzen 7 7800X3D×RTX4070S | 2分33秒 |
| Ryzen 7 7700X×RTX4070Ti | 2分16秒 |
| Ryzen 7 5700X×RTX4060 |
3分15秒 |
| Core i7-13700F×RTX3060Ti | 2分54秒 |
| Core i5-13400F×RTX3060 | 3分27秒 |
動画編集においてもしっかり結果を出しており、本格的な編集作業が楽しめるレベルにあると思いました。ベンチマークテストだけの数字を見ると期待感は薄かったのですが、実作業ではしっかり結果を残してくれるあたりは安心できそうです。
パソコンはうるさい？静音性は？
高負荷がかかるとさすがに冷却ファンが回りますが、これは一般的なパソコンと同様に感じました。特にうるさすぎるとか、作業に集中できないなんてことはありませんでした。
出荷は遅い？どれくらいで到着するの？
マウスコンピューターの出荷予定日はだいたい「注文が確定してから4～5日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりませんが注文が多い時期には滞る可能性もあります。必ず出荷予定日を確認して購入してください。
当日15時までに注文が確定した場合の目安で、土日祝は注文が確定されません。早く手元にパソコンが欲しい場合は注意しましょう。
NEXTGEAR JG-A7G7S デメリット
・Ryzen 7 7800X3Dのコスパはそんなによくない
・LED装飾は別途費用がかかる
・ホワイトモデルが用意されていない
今回はRyzen 7 7800X3D×RTX4070SUPERという組み合わせの「NEXTGEAR JG-A7G60」でテストを行いましたが、本モデルの価格は約27万円とお世辞にも安いとは言えません。CPUのパフォーマンスは良かったものの、肝心のゲームで強みを発揮するのは一部のシーンに限られそうな印象。普通に遊ぶだけならこれだけ高価なパソコンを選ぶ必要はないでしょう。
ランクを落としてRyzen 7 5700X搭載モデルにすれば数万円は出費を抑えられますし、差額でゲーミングモニターとかを購入したほうが案外良かったりするかもしれません。あと個人的にはホワイトカラーのモデルが用意されていないのが残念です。
NEXTGEAR JG-A7G7Sはこんな人におすすめ
- Ryzen 7 7800X3Dにロマンを感じる人
- 本格的なゲーミング性能が欲しい人
- CPU性能はほどほどでも良いよって人
- 写真、ゲーム、動画などを楽しみたい人
NEXTGEAR JGシリーズの感想まとめ
NEXTGEAR JG-A7G60をレビューしてきました。
ケースデザインやコスパを狙ったブランド展開は素晴らしいと感じますが、Ryzen 7 7800X3D独自の強みとお値段設定がブランドの狙いと一致しているのかがイマイチつかめない印象でした。NEXTGEARの中では高い性能を持っているのは間違いないので、本格的なゲーミング性能をもったパソコンが欲しいんだ！！！という熱を帯びた方には間違いなくおすすめです！
マウスコンピューターは国内生産ですし、サポート体制や、アフターフォローも手厚いので万が一のトラブルの時にも誠心誠意対応してもらえるだろうという期待感がもてますから安心です。
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