今回は「GeForce RTX4060(Ti)」と「GeForce RTX3060(Ti)」の性能比較をします。
新旧ミドルクラスのグラボでどの程度性能が差があるのかをチェックします。このクラスはゲーマーだけでなくクリエイターも含めて人気のあるラインだけに気になっている人も多いかと思います。ゲームのベンチスコアはもちろん、写真編集や動画のレンダリングにかかった時間も掲載していますので参考にしてください。
目次
GeForce RTX4060(Ti) vs GeForce RTX3060(Ti)
解説に入っていく前に「GPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「GPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
ちなみにこの記事では、仕様や規格といった情報はあえて紹介しておりません。その代わり「実行速度」をできるだけ重視してお伝えしておりますので参考にしてもらえると嬉しいです。
掲載されたスコアは参考データであり性能を約束するものではございません。
GPUスコア(PASSMARK)
GPU | PASSMARK |
GeForce RTX4070 | 26956 |
GeForce RTX4060Ti | 22489 |
GeForce RTX4060 | 19961 |
GeForce RTX3070 | 21650 |
GeForce RTX3060Ti | 19684 |
GeForce RTX3060 | 16616 |
GeForce RTX2070 SUPER | 18095 |
GeForce RTX2060 SUPER | 16319 |
>RTX4060搭載のおすすめパソコン
>RTX3060搭載のおすすめパソコン
GeForce RTX4060Tiは従来のRTX3070を凌ぐスコアになります。GeForce RTX3060をベースに考えると、RTX3060Tiが約18%、RTX4060が約20%、RTX4060Tiが約35%高スコアとなります。
順当に性能を伸ばしているもののRTX3060TiとRTX4060あたりは近い性能であるため買い替える必要はないというのも理解できるでしょう。
比較に使ったパソコン
名前 | DAIV Z7 | GALLERIA RM5C-R46 |
画像 | ||
CPU | Core i7-12700 | Core i5-13400 |
GPU | RTX3060 | RTX4060 |
メモリ | 32GB | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD+2TB HDD | 1TB SSD |
価格 | 約25万円~ | 約17万円~ |
レビュー | レビュー記事 | レビュー記事 |
詳細 |
公式サイトでチェック | 公式サイトでチェック |
今回はマウスコンピューターとドスパラが販売しているデスクトップパソコンで比較していきます。
ベンチソフトによる性能比較
ゲーム(FF15)のベンチ結果
RTX3060
RTX4060
モデル | 設定 | 結果 |
GALLERIA RM5C-R46 (RTX4060) |
3840×2160(標準品質) | やや快適(5052) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(14574) | |
GALLERIA RM5C-R46T (RTX4060Ti) |
3840×2160(標準品質) | やや快適(5854) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(16260) | |
DAIV FX-A7G7T (RTX4070Ti) |
3840×2160(標準品質) | とても快適(10036) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(23397) | |
DAIV Z7 (RTX3060) |
3840×2160(標準品質) | 普通(4331) |
1920×1080(標準品質) | やや快適(11613) | |
raytrek 4CXVi (RTX3060Ti) |
3840×2160(標準品質) | やや快適(5794) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(15384) | |
raytrek XF (RTX3070) |
3840×2160(標準品質) | 快適(6469) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(17097) |
実際にゲームを動かしてみると、RTX4060とRTX4060Tiの差が約16%、RTX3060とRTX3060Tiの差が約33%で世代間でも差が大きくなっていることがわかります。スコアを見るとRTX3060Tiが新世代にくらいつくほどのスコアを出しており善戦しているのがわかります。
RTX3060も作業によっては十分な性能を誇りますが、今となってはやや物足りないパフォーマンスですかね。最低でもRTX3060Ti以上を選んでおくのが幸せになる方法な気がします。
RAW現像で比較
RAW→JPEGへの一括変換150枚にかかった時間を測定します。RAW現像はどちらかと言えばCPU性能が重視される作業ですが、GPUやメモリでどれくらい差が出るのか見てみましょう。
モデル | 構成 | 処理時間 |
GALLERIA RM5C-R46T | Core i5-13400F×RTX4060Ti | 3分59秒 |
GALLERIA RM5C-R46 | Core i5-13400F×RTX4060 | 4分01秒 |
GALLERIA RM5C-R36T | Core i5-11400×RTX3060Ti | 4分45秒 |
DAIV Z7 | Core i7-12700×RTX3060 | 3分13秒 |
RAW現像ではグラボによる差はほとんど生まれず、CPU性能が如実に結果に表れる形となりました。最新世代のCore i5では旧世代Core i7に追いついていないため、RAW現像目的であれば第12世代以降のCore i7搭載モデルを選択することをおすすめします。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
製品 | 構成 | 処理時間 |
GALLERIA RM5C-R46T | Core i5-13400F×RTX4060Ti | 3分27秒 |
GALLERIA RM5C-R46 | Core i5-13400F×RTX4060 | 3分24秒 |
GALLERIA RM5C-R36T | Core i5-11400×RTX3060Ti | 4分45秒 |
DAIV Z7 | Core i7-12700×RTX3060 | 2分52秒 |
動画編集ではパーツ全体のバランスが重要になってきます。これまでだとイマイチ存在感のなかったRTX3060ですらCore i7と組み合わせることで最新グラボ搭載モデルを凌ぐパフォーマンスを見せることになります。
最近のミドルクラス(RTX3060やRTX4060シリーズ)なら高解像データ編集にも耐えられるほどですが、クリエイト性能を重視するならCore i7が欲しいところですね。
結論:GeForce RTX3060Ti以上を選ぶのがおすすめ
・RTX4060シリーズなら従来モデルより20%ほど高性能
・RTX3060はやや物足りない性能になってきている!
・CPUはCore i7にする方が安定して結果を出せる!
・結果を求めるならRTX3060Ti以上を選ぶのがおすすめ!
RTX3060シリーズとRTX4060シリーズを比較してきました。
グラフィック性能は旧製品ながらGeForce RTX3060Tiが頑張っていることがわかりました。今回の比較だとRTX3060の描画性能はやや物足りないという印象ですが、組み合わせるCPU次第で活躍の場はあるという印象ですね。
RTX3060シリーズから無理にRTX4060シリーズに乗り換える必要はないものの、新規購入ならRTX3060Ti以上を選ぶことが失敗を避ける秘訣になりそうです。
個人的に性能確保したいならRTX3060Ti、コスパならRTX4060かRTX3060Ti、特価品で相当安く買えるならRTX3060かなという印象。どうせならRTX4070搭載モデルを選ぶのもありです!→GeForce RTX4070搭載おすすめパソコン
GeForce RTX4060(Ti)/3060(Ti)搭載のおすすめパソコン
マウスコンピューター DAIV FX-I7G60
CPU | Core i7-14700F |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 4060 |
ストレージ | 1TB SSD |
今回使用したモデルの後継機です。RAW現像や動画編集といったクリエイト系の作業を行うなら、マウスコンピューターのDAIVブランドもはずせません。信頼のインテルCPUでアプリとの親和性もばっちりですし、ストレージ容量も多く、追加も簡単にできるのでスキがありません。
ドスパラ GALLERIA RM5C-R46
今回使用したモデルの後継機です。第14世代Core i5-14400FとGeForce RTX4060を組み合わせて約16万円台のゲーミングPCです。コストパフォーマンスが高いだけでなく、冷却性と静音性に優れたケースを採用しています。RTX4060Ti搭載モデル「GALLERIA RM5C-R46T」も用意されているのでゲーミング性能を求める方はそちらを推奨します。
フロンティア GAシリーズ
フロンティアのセールモデルは12万円台で販売されています。Ryzen 5 5600X×RTX4060なら十分な処理能力が期待できますし、ちょっとしたデータ編集にも対応できます。手軽にオンラインゲームや動画編集を始めたい人におすすめのモデルです!
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A5G60
マウスコンピューターの新ブランド「NEXTGEAR」です。価格は12万円台と激安ですが、CPU性能がほどほどなのでグラフィックス性能を限界まで引き出すのは難しいかもしれません。とは言え、この価格と描画性能を格安で導入できるメリットは大きいですし、標準で3年間のメーカー保証がついているのも魅力的です。
ドスパラ raytrek 4CXVi
第14世代Core i7-14700FとGeForce RTX4060Tiを組み合わせのクリエイター向けモデルです。CPU性能がより高いためグラフィックの性能を限界まで引き出すことが可能!また写真や動画編集といった作業での快適性も高まるためパフォーマンスにこだわりたいユーザーにおすすめです。価格も22万円台と良心的です。
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