モバイル版(ノートパソコン向け)の「GeForce RTX4060」と「GeForce RTX3070(Ti)」の性能比較をします。
GeForce RTX4060は、従来のRTX3070程度と言われていますが実際のところが気になりますよね。より描画性能が高ければリッチなゲーミング環境が作れますし、次世代のデータ編集にも対応が可能。コスパ面も合わせてチェックしていきます。
ゲームのベンチスコアはもちろん、写真編集や動画のレンダリングにかかった時間も掲載していますので参考にしてください。
目次
GeForce RTX4060 vs GeForce RTX3070(Ti)
解説に入っていく前に「GPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「GPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
ちなみにこの記事では、仕様や規格といった情報はあえて紹介しておりません。その代わり「実行速度」をできるだけ重視してお伝えしておりますので参考にしてもらえると嬉しいです。
掲載されたスコアは参考データであり性能を約束するものではございません。
GPUスコア(PASSMARK)
GPU | スコア(PassMark) |
GeForce RTX4070 | 20010 |
GeForce RTX4060 | 19266 |
GeForce RTX3070Ti | 18521 |
GeForce RTX3070 | 15565 |
GeForce RTX3060 | 13313 |
GeForce RTX3050 | 9338 |
GeForce RTX2070 | 12860 |
GeForce RTX2060 | 11458 |
GeForce RTX4060のスコアは19266で、上位クラスのRTX4070との差はわずかです。GeForce RTX4060とGeForce RTX3070の性能差を見てみると約27%ほど差があります。
前評判以上にGeForce RTX4060のスコアが高いので、難しいことを考えずに済むならRTX4060を選択すれば良いということになります。ただし従来のRTX3070でもゲーミング性能は高かったですし、高解像データ処理なども行えました。実際に動かしてRTX4060がどうなるかチェックしていきましょう。
>GTX3050(Ti)搭載のおすすめパソコン
>RTX3060搭載のおすすめパソコン
比較に使ったパソコン
名前 | Vivobook Pro 16 | G-Tune H5 |
画像 | ||
CPU | Core i9-13900H | Core i9-12900H |
GPU | RTX4060 | RTX3070Ti |
メモリ | 16GB | 32GB |
SSD | 512GB NVMe SSD | |
価格 | 約22万円 | 約34万円 |
レビュー | レビュー記事 | レビュー記事 |
リンク | 公式HPへ | 公式HPへ |
今回のテストでは、ASUSとマウスコンピューターのノートパソコンを2台準備しています。価格差はかなりありますが、どれくらい差があるのか気になるところです。ちなみに市場ではGeForce RTX3070Ti搭載モデルが主流という感じなので、ここではRTX3070Ti搭載モデルでチェックすることをご容赦ください。
ベンチソフトによる性能比較
ここからは、実際に僕がテストした数値を公表しながら性能差を見ていきたいと思います。
ゲーム(FF15)のベンチ結果
RTX4060
RTX3070Ti
GPU | 設定 | スコア |
RTX4060 | 3840×2160(標準品質) | 普通(3494) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(10617) | |
RTX3070Ti | 3840×2160(標準品質) | やや快適(5361) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(13307) | |
RTX3060 | 3840×2160(標準品質) | 普通(4433) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(10672) | |
RTX2060 | 3840×2160(標準品質) | 普通(3314) |
1920×1080(標準品質) | 快適(8899) |
RTX4060は、4K標準設定で普通という結果になっています。今回のテスト機の特性的なものなのか、思ったほどスコアが伸びなかった印象です。
RTX4060とRTX3070Tiを比較すると、フルHDクラスで約25%、4K解像度で約53%もRTX3070Tiが高くなっています。どちらも高解像領域をカバーしますが、RTX4060は少し物足りない数字です。
今回は基本設定のままテストを行っており、RTX4060搭載機も1台しかチェックを行えていません。今後RTX4060搭載機を使う機会を得た際にはスコアを追記していきたいと思います。
RAW現像で比較
RawTherapeeというソフトを使ってRAWの一括変換150枚にかかった時間を測定します。RAW現像はどちらかと言えばCPU性能が重視される作業ですが、GPUやメモリでどれくらい差が出るのか見てみましょう。
モデル | 処理時間 |
Vivobook Pro 16 | 3分45秒 |
G-Tune H5 | 3分20秒 |
Core i9-13900H×RTX4060で3分45秒となりました。Core i9-12900H×RTX3070Ti搭載のG-Tune H5が25秒ほど速い結果に…メモリが倍ちがったりといった違いはあれど、Vivobook Pro 16は薄型設計のためかパフォーマンスが十分に出ていない印象も受けますね。
とは言え、どちらのモデルも十分に速い処理を行えるので、RAW現像目的ならどちらを選んでも問題なし。逆に言うと、最新モデルよりも旧世代のほうが安く買えるならお得といくことになります。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
製品 | 構成 | 処理時間 |
Vivobook Pro 16 | Core i9-13900H×RTX4060 | 3分34秒 |
G-Tune H5 | Core i9-12900H×RTX3070Ti | 2分56秒 |
高解像動画編集でのテストですが、どちらも余裕を感じさせるほどのパフォーマンスがありました。ただ、やはりというかVivobook Pro 16は最新モデルでありながら、旧世代にパワー負けしています。
結論:GeForce RTX4060は様子見もあり
・理論値だけならRTX4060が25%ほど高い
・シーンによってはRTX3070(Ti)もあり!
・堅実にいくならRTX4060、お値段次第でRTX3070(Ti)もあり!
・RTX4060は継続的なチェックが必要!
RTX4060とRTX3070(Ti)を比較してきました。
単純に性能をグラフィック性能(理論値)を求めるならRTX4060がおすすめですが、今回テスト機に使った「Vivobook Pro 16」がいまいちパフォーマンスを伸ばしきれませんでした。ゲームでもRTX3070Tiが高いですし、RAW現像、動画編集でも同様の結果です。そう考えるとRTX3000番台も選択肢としてはあり、RTX4060は引き続きチェックしていきます。
市場だとRTX4060は安ければ17万円前後で購入可能。RTX3070Tiは20万円前後、RTX3070なら17万円くらいでも狙えます。ここからは僕が厳選したおすすめパソコンを紹介します。
RTX4060/RTX3070(Ti)搭載のおすすめパソコン
ASUS Vivobook Pro 16 K6602VV
16型WQXGA液晶搭載で120Hz、100%P3カバーとプロレベル仕様。Core i9-13900H×RTX4060を採用しているので、高解像モニターを活かせるのもポイントです。今回のテストでは描画性能を引き出しきれませんでしたが、スペック的にはロマンを秘めたモデルだと思います。高性能で軽くてモニターも良いので普通に使いやすかったです。ゲーマーだけでなくクリエイターにも使ってほしいモデルです。
マウスコンピューター G-Tune H5
CPU | Core i9-12900H |
メモリ | 32GB |
グラボ | GeForce RTX 3070Ti |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
今回のテストでも登場したモデルの後継機になります。性能の高さはもちろん、全キー同時押しに対応したメカニカルキーボードを採用したりと仕上がりも上々です。240Hzリフレッシュレートにも対応しておりなめらかな映像表示をノートPCで再現している点もポイント!
ドスパラ raytrek R5-RL6
15.6型WQHDモニターを採用したクリエイター向けノートパソコンです。sRGBカバー率99%の広い色域をカバーし、忠実な編集作業が効率的に行えるのがポイント!メモリも32GBと余裕があるのでマルチタスクもこなせますし、処理速度にも優れているので作業の短縮化にも貢献してくれるでしょう。
Lenovo LOQ 16IRH8
Lenovo LOQ 16IRH8はRTX4060搭載で15万円台というコスパが魅力のゲーミングノートです。CPU性能も高く、ゲームはもちろん写真や動画の編集といった作業もこなせます。ただし色域が狭めなので別途モニターを用意することをおすすめします。
マウスコンピューター DAIV S4
Core i7-13700H×RTX4060搭載のハイパフォーマンスを、14型クラスに凝縮した軽量モデルです。重量が約1.78kgと軽く、約13時間を超えるバッテリー駆動時間も魅力です。モニターもキャリブレーション済みで出荷されるため、正確性な色再現を求めるイラストレーター、フォトグラファー、ビデオクリエイターにおすすめです。
ドスパラ raytrek R7-ZF
ドスパラのハイエンドクリエイトノートパソコンです。17インチWQHDなので作業性も抜群、sRGBカバー率100%の信頼できるモニターが搭載されているのがポイント!RTX3070Tiなので描画性能にも優れているのが特徴です。妥協を知らないクリエイターにおすすめのモデルです。
ASUS TUF Gaming F17 FX707ZR (FX707ZR-I7R3070)
CPU | Core i7-12700H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 3070 |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
17.3型の大画面で迫力のある映像が楽しめるゲーミングノートです。CPUに強力な第12世代インテルCPUを採用し、データを短時間で処理できます。モバイルには向きませんが、MIL規格に準拠した堅牢性を備えており安心面も強いです。
ASUS Tuf Gaming F15
ASUSのコスパお化けとも言える、Tuf Gaming F15シリーズもおすすめ!第12世代インテルCore i7-12700Hは、デスクトップCPUに匹敵するほどのパフォーマンスを誇ります。価格が約18万円台と抑えられているのも嬉しいポイントです!
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