マウスコンピューター「G TUNE DG-A5G6T」をレビューします。(機材貸出元:株式会社マウスコンピューター)
Ryzen 5 9600X×GeForce RTX 4060 Tiを搭載したミドルクラスのゲーミングパソコンです。AMD製9000番台CPUを搭載しているので処理能力も高めですし、描画性能も高めなのでゲームも快適に動作します。お値段は少しはりますが、3年間修理保証や24時間365日サポート付きであることを考えると安心感は強いです。
各ベンチソフトの結果や、RAW現像にかかった時間なども掲載していますので参考にして下さい。
目次
G TUNE DG-A5G6T レビュー!
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
マウスコンピューターのG Tuneシリーズは、マウスコンピューターのゲーミングブランドです。
コストパフォーマンスに優れたAMD製CPUを採用し、従来よりもパフォーマンスを引き上げています。グラボは人気のあるGeForce RTX4060番台を採用しているのでゲームプレイだけでなく動画配信なども楽しめます。PCケースもゲーマーの声を多数とりいれたデザインになっていますし、静音性もかなり高いと感じました。
G TUNE DG-A5G6T スペック
型番 | G TUNE DG-A5G6T |
CPU | Ryzen 5 9600X |
グラフィックス | GeForce RTX 4060Ti |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 1TB SSD |
価格 | 259,800円〜 |
リンク | >詳細を見る |
今回紹介するG TUNE DG-A5G6Tは、ミドルクラスに相当するのですが価格だけで見るとハイクラスに届きそうな印象・・・同じようなスペックを市場で見てみると21~23万円が相場という感じで、ケースファンの数なども充実しています。25万円も出せばRTX4070クラスも狙えることを思うとコストパフォーマンスはよくないと言わざるを得ないです。
同社のNEXTGEARブランドの方が安上がりと言う印象はぬぐえません。
公式サイトではセールにも力を入れているのでお得なタイミングを狙うのがポイントです。>公式サイトでセール状況を確認する
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
G TUNE DG-A5G6T 外観チェック
G-Tuneではスタンダードなサイズ感のモデルです。デフォルト状態ならLEDファンなども搭載しないため、落ち着きのあるデザインが好きという方に好まれるでしょう。カスタマイズ性もそれなりに備えています。
前面にはUSBやイヤホンジャックなどが装備されアクセスがしやすく、HDMI端子も設置されているのでVR機器などを接続して使えます。
内部には空冷CPUクーラーと背面ケースファンが1個だけ・・・驚くほど静かなので起動していないかと思って再起動をかけるレベルでした。ただ25万円のPCにこれだけというのは物足りない気がします。どこにそんなにコストをかけているんだろう。
ストレージは最大で 2.5インチ2、3.5インチ×1が搭載可能。ゲームをたくさん入れる人は追加しておいて損はないでしょう。電源も上部に設置してあり効率的なエアフローを実現したと言います。
ベンチマーク
CPU Ryzen 5 9600Xの性能
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Ryzen 7 9700X | 37249 | 3.8GHz(5.5GHz) | 8コア16スレッド | 65W |
Ryzen 5 9600X |
30081 | 3.9GHz(5.4GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Ryzen 7 7800X3D |
34374 | 4.2GHz(5.0GHz) | 8コア16スレッド | 120W |
Ryzen 7 7700X | 36459 | 4.5GHz(5.4GHz) | 8コア16スレッド | 105W |
Ryzen 7 5700X | 26801 | 3.4GHz(4.6GHz) | 8コア16スレッド | 65W |
Ryzen 5 7500 | 26924 | 3.7GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Ryzen 5 4500 | 16227 | 3.6GHz(4.1GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i7-13700 | 39354 | P:2.1GHz(5.2GHz) E:1.5GHz(4.1GHz) |
16コア24スレッド (P:8コア/E:8コア) |
65W |
PASSMARKの公開データによると「Ryzen 5 9600Xは約30000」となっています。コスパ重視モデルに良く搭載されているRyzen 7 5700Xと比較するとスコアは上です。
ただやはりゲーム目的ならRyzen 7 7800X3Dなどのゲーム特化のCPUを選ぶほうが幸せになれそうな予感もします。
CPU-Z
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Ryzen 7 9700X | 865.6 | 8536.1 |
Ryzen 5 9600X | 830.2 | 6574.1 |
Ryzen 7 7800X3D | 692.0 | 7354.7 |
Ryzen 7 7700X | 769.0 | 8115.3 |
Ryzen 7 5700X | 629.4 | 6183.4 |
Ryzen 5 4500 | 500.4 | 4239.2 |
Core i7-14700F | 854.8 | 14014.0 |
シングルスレッドのスコアが830.2、マルチスレッドが6574.1になりました。
シングルスコアが非常に伸びており、上位のRyzen 7 9700Xとの差も僅かです。マルチスレッドを効かせるような作業を行わないのであればRyzen 5 9600Xで十分なのではと思うレベル。
CINEBENCH R20
CPU | シングル | マルチ |
Ryzen 7 9700X | 869 | 8123 |
Ryzen 5 9600X | 851 | 6644 |
Ryzen 7 7800X3D | 694 | 7006 |
Ryzen 7 7700X | 775 | 7813 |
Ryzen 7 5700X | 597 | 5139 |
Ryzen 5 4500 | 478 | 3511 |
Core i7-14700F | 809 | 9631 |
CINEBENCH R20のスコアはシングル851、マルチで6644となりました。傾向としてはCPU-Zと似たような形ですが、インテルCore i7-14700Fよりも高いシングルスコアに注目です。
GeForce RTX4060Tiのグラフィック性能・ゲームスコア
モデル | 設定 | 結果 |
NEXTGEAR JG-A7G7S (RTX4070S) |
3840×2160(標準品質) | とても快適(9904) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(23068) | |
NEXTGEAR JG-A7G7S (7800X3D×RTX4070S) |
3840×2160(標準品質) | とても快適(9608) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(23442) | |
NEXTGEAR JG-A7G70 (RTX4070) |
3840×2160(標準品質) | とても快適(8502) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(19841) | |
G TUNE DG-A5G6T (RTX4060Ti) |
3840×2160(標準品質) | やや快適(5975) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(17781) |
重量級タイトルのFF15ですが、4K解像度でもやや快適という結果になりました。ゲーミング性能としては申し分ないのですが、価格的なところを考えるともう少し上のクラスを手に入れたくなります。正直モンハンワイルズなどの最新ゲームを遊ぶなら、RTX4060クラスではやや心もとないです。
RAW現像にかかる時間は?
CPU | 処理時間 |
Ryzen 7 9700X | 57秒 |
Ryzen 5 9600X | 1分00秒 |
Ryzen 7 7800X3D |
1分06秒 |
Ryzen 7 7700X | 1分11秒 |
Ryzen 7 5700X | 1分15秒 |
Ryzen 5 4500 | 1分58秒 |
Core i7-14700 | 1分03秒 |
約50枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「1分00秒」でした。
これまでのAMDってシングル性能がインテルCPUに比べて低いイメージもあって、RAW現像ではインテル有利といった状況が続いていました。ここにきてまさかの最速!見事な逆転劇を見せました。
動画の書き出しにかかる時間は?
構成 | 処理時間 |
Ryzen 7 9700X×RTX4070S | 2分04秒 |
Ryzen 5 9600X×RTX4060Ti | 2分39秒 |
Ryzen 7 7800X3D×RTX4070S | 2分33秒 |
Ryzen 7 7700X×RTX4070Ti | 2分16秒 |
Ryzen 7 5700X×RTX4060 |
3分15秒 |
Core i7-14700F×RTX4060 | 2分31秒 |
マルチ性能の低さもあって心配していた動画編集ですが、しっかり結果を出していると思います。Ryzen 7 7800X3D×RTX4070Sの組み合わせとほぼ同等の処理を実現できています。よほどこだわった編集をしない限り不満を感じないんじゃないでしょうか。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
マウスコンピューターの出荷予定日はだいたい「注文が確定してから4~5日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりませんが注文が多い時期には滞る可能性もあります。必ず出荷予定日を確認して購入してください。
当日15時までに注文が確定した場合の目安で、土日祝は注文が確定されません。早く手元にパソコンが欲しい場合は注意しましょう。
G TUNE DG-A5G6T デメリット
・コスパは悪い
・ケースファンが少ない
・ミドルクラスならNEXTGEARかな
性能面ではそれなりに結果を出せた本モデルですが、価格面がどうしても頭から離れません。ケースファンも少ないし、ワンランク上のグラボ(RTX4070シリーズ)を狙える価格設定になっているのが理解できません。保証の手厚さがあるにしても利用しなければ価値はないに等しいので、自分だったらミドルクラスが充実しているNEXTGEARを買っちゃうと思います。
G TUNE DG-A5G6Tはこんな人におすすめ
- 予算に余裕がある人
- インテルよりAMDを選びたい人
- マルチ性能はほどほどでも大丈夫って人
G TUNE DG-A5G6Tシリーズの感想まとめ
G TUNE DG-A5G6Tをレビューしてきました。
値段の高さを除けば、性能面など満足できる内容になっているとは思います。ただRyzen 5やRTX4060クラスを選択する人って「コスパ派」も多いと思うので、この価格で勝負に出るのは少々厳しい気がしました。悪いことは言わないのでミドルクラスを検討しているならNEXTGEARを選びましょう。
マウスコンピューターは国内生産ですし、サポート体制や、アフターフォローも手厚いので万が一のトラブルの時にも誠心誠意対応してもらえるだろうという期待感がもてますから安心です。
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