ドスパラよりGALLERIA GCR1650GF7をレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
税別10万円を切るバリューモデルでありながら、Core i7-9750H×GTX1650という組み合わせでパフォーマンスは高め。ゲーミングモデルなのでゲームはもちろん、写真。動画の編集にも対応できます。天面にブランドロゴも入らないシンプルなデザインなので学業やビジネスユースにも使えそうです。
それでは、各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像、動画編集にかかった時間などを含めて実機レビューしていこうと思います。
目次
- GALLERIA GCR1650GF7の性能
- GALLERIA GCR1650GF7を開封!
- GALLERIA GCR1650GF7のデメリット
- GALLERIA GCR1650GF7はこんな人におすすめ
- GALLERIA GCR1650GF7の感想まとめ
GALLERIA GCR1650GF7の性能
公式HP:https://www.dospara.co.jp
ドスパラのGALLERIA GCR1650GF7は、ゲーミングモデルとしてライトユーザーに高い人気を誇ります。
CPUにはCore i7-9750Hを採用しているので、ゲームだけでなく写真や動画コンテンツ作成といった高負荷な作業にも使えます。グラフィックはGTX1650なので、フルHD解像度の映像ならほぼ対応できます。
ベゼルレスシンプルボディと約2kgという重量は、モバイル性としてもなかなかですし、なんといっても価格が魅力的!税別10万円とは思えないくらいのパフォーマンスを見せてくれました。ボトルネックといえばメモリが8GBであることくらいですが、カスタマイズしちゃえば問題にはなりません。
ちなみに本機には、後継モデルが登場しています。スペックの確認と、簡単な私見を情報として伝えたいと思います。
【新モデル】GALLERIA GCL1650TGF・GALLERIA GCL2060RGF5とのちがい
2020年5月14日(木)に新モデルの「GALLERIA GCL1650TGF」と「GALLERIA GCL2060RGF5」が発売されました。
両機とも第10世代のCore i5-10300Hを搭載し、最新のグラフィックとの組合わせによって快適な動作環境を提供してくれるバリューモデルです。またWi-Fi6にも対応しているので、高速なインターネット環境を手にすることができます。GTX1650Ti(60Hz液晶)、RTX2060(144Hz液晶)から選べるので、用途に合わせて選べるのも嬉しいですね。
税別10万円以下のGALLERIA GCL1650TGFは、ご紹介するモデルと競合するモデルでもあり悩んでいる人もいるかもしれません。ゲーム目的であれば新モデルも魅力的ですが、今回紹介する「GALLERIA GCR1650GF7」はCore i7を積んでおり高負荷なクリエイティブ作業にも向いたモデルになります。
モデル | GCL1650TGF | GCL2060RGF5 |
OS | Windows 10 Home 64ビット | |
CPU | Core i5-10300H | |
GPU | GeForce GTX1650Ti | GeForce RTX2060 |
メモリ | 16GB | |
SSD | 500GB NVMe SSD | |
駆動時間 | 約6.5時間 | 約3.9時間 |
液晶 | 15.6型フルHD(60Hz) | 15.6型フルHD(144Hz) |
サイズ | 359.8(幅) × 244.3(奥行き) × 25.8(高さ) mm | |
重量 | 約 2.1kg |
- クリエイティブ:GALLERIA GCR1650GF7
- ゲーム:GALLERIA GCL1650TGF/GALLERIA GCL2060RGF5
GALLERIA GCR1650GF7のスペック
テストで使ったモデルの詳細はこちらです。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i7-9750H |
グラフィックス | GeForce GTX1650 |
メモリ | 8GB |
SSD | 500GB NVMe SSD |
駆動時間 | 約10時間 |
液晶 | 15.6型フルHDノングレア(144Hz) |
サイズ | 359.8(幅) × 244.3(奥行き) × 25.8(高さ) mm |
重量 | 約 2.1kg |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU Core i7-9750Hの性能
搭載されているCPUは第9世代のCore i7-9750Hです。6コア12スレッドのCPUで、通常は2.6GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大4.5GHzまでオーバークロックします。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-9750H | 13740 | 2.6GHz(4.5GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-8750H | 12573 | 2.2GHz(4.1GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i5-9300H | 9673 | 2.4GHz(4.1GHz) | 4コア8スレッド | 45W |
Core i7-9750Hはハイスペックノートに採用されることの多いCPUです。クリエイターモデルとか、ゲーミングモデルでは本当によく見かけます。それだけパフォーマンスに対する信頼性があるという証拠でもあるので、個人的にはこのCPUが搭載されているだけでも安心感を覚えます。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU-Zによるスコアは以下の通りです。
シングルスレッドのスコアが501.9、マルチスレッドが3434.5となりました。参考までに、僕がこれまでにテストした結果を表にしてみました。
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-9750H |
490.4 | 3349.9 |
Core i7-8750H | 476.1 | 3482.7 |
Core i7-7700HQ | 396.1 | 1976.6 |
Core i7-8700K | 508.5 | 3811.7 |
従来世代のCore i7-8750Hと比較すると、およそ10%ほどの性能アップが見られます。着実な進化を遂げているので、高負荷なクリエイティブ用途には頼りになりそうです。
CINEBENCHによるベンチマークスコア
CINEBENCHによるスコアは1102でした。Core i7-9750Hだとこれくらいの数字ですね。
CPU | スコア |
Core i7-9750H |
1102 |
Core i7-8750H | 1026 |
Core i7-7700HQ | 723 |
Core i7-8700K | 1402 |
CINEBENCHの結果でも、従来世代よりも10%ほどの性能差アップが見られます。Core i7-9750Hは、Core i7-8750Hと比較すると、約1割ほどパフォーマンスが上と見て良さそうです。これが実行速度にどれくらい影響するのか楽しみですね。
さすがにデスクトップパソコン並みとまでは言えませんが、設置スペースが小さいこと、持ち運べることを考えると十分なパフォーマンスだと思います。
ストレージ性能
Cドライブは500GB NVMe SSD搭載で、読込速度は約2000MB/s、書込速度 1800MB/s程度という結果になりました。
NVMe SSDとしては、そこそこ速い部類でしょうか。HDDだと読み込み速度はよくても200MB/s程度なので、およそ10倍の差があります。容量は500GBなので普通に使う分には困らないはずです。
GALLERIA GCR1650GF7のグラフィック性能・ゲームスコア
GALLERIA GCR1650GF7に搭載されているグラフィックはGeForce GTX1650です。
もともとライトユーザー向けに用意された感じのグラボなのですが、標準画質程度なら多くのゲームタイトルで動作可能という感じです。テストをした結果を紹介しますが、個人的には想像より上のスコアを吐いたなという感じがしました。
CINEBENCHのベンチマーク
結果は114.03fpsでした。思った以上に伸びた印象ですね。
以前テストした結果では、GeForce RTX2060では108fpsという数値が出たこともあります。そのまま鵜呑みにできるか怪しいところではありますが、スコアが良いのは単純に気持ちが良いです。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
標準品質 | 3840×2160 | 動作困難(1846) |
1920×1080 | やや快適(5211) |
重たいゲームの代表格であるファイナルファンタジー15のベンチ結果です。フルHDの標準画質で「やや快適」(5211)という結果が得られました。重量級タイトルでこの結果なら、多くのタイトルを動かすのに支障がない性能と言えそうです。
従来製品で人気のあったGeForce GTX1060(Dell G5 15)をテストした結果は「やや快適」(5694)でした。従来のミドルクラス帯に迫る勢いっていうのは素直に驚きましたね。4K解像度はさすがに動作困難ですが、このクラスに求めるのは酷です。
RAW現像にかかる時間は?
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「6分10秒」でした。
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の表示も速く、編集を当てても一瞬なので快適でした。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | A機 | B機 |
Core i7-9750H |
6分10秒 | 5分35秒 |
Core i7-8750H | 5分53秒 | 6分32秒 |
Core i7-7700HQ | 7分34秒 | 7分22秒 |
Core i7-8700 | 6分18秒 | 5分31秒 |
RAW現像に関しては、メモリの少なさが影響したのか若干タイムが長くなっています。とは言え、Core i7-7700HQと比較すると1分以上も短縮されています。構成次第ではありますが、デスクトップと遜色ないタイムからも十分なパフォーマンスを備えていると言えそうです。
少なくとも「安かろう悪かろうのパソコンではない」ことは理解してもらえるはずです。(むしろコスパすごい・・・)
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約6分44秒でした。データ容量は3.67GBです。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
書き出しの時間は長めです。そもそも4Kデータを快適に扱うには苦しい構成なので、フルHDで勝負するのが無難です。試しに同じデータをフルHDへ書き出してみましたが、3分もかからず処理が完了しました。簡単な動画編集なら十分対応できそうなパフォーマンスです。
動画編集で使うならメモリは増やしたいところですね。
×264 FHD BENCHMARKによるスコア
x264 FHD BENCHMARKでは「スコアが41.4」「エンコード時間が1分01秒」という結果になりました。参考までにCore i7-8750Hだと「スコアが33.7」「エンコード時間が1分14秒」です。
PCMARK10のスコア
PCMark10 score | Essentials | Productivity | Digital Content Creation |
4517 | 9328 | 6528 | 4109 |
- Essentials:基本的な性能を測定
- Productivity:office系の性能を測定
- Digital Content Creation:写真・動画編集などの性能を測定
結果は4517で、このクラスなりという感じでしょうか。使い心地はノンストレスなんですけどね。
当モデルはRAW現像やフルHD環境でデータを扱うユーザーが、できるだけ安くパソコンを買いたい!というニーズを満たす製品という感じかと思います。とにかく10万円程度で買えるとは思えないパフォーマンスですね。
パソコンはうるさい?静音性は?
動画編集やRAW現像処理を実行している時は、さすがに音は気になってきます。ただ負荷のかかる作業でファンの音が大きくなってしまうのは、どのノートパソコンでも同じです。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
ドスパラは翌日出荷に力をいれているので、早いモデルは翌日出荷されます。世間的にテレワーク需要が高まっていますので、メーカーによっては1ヶ月待ちなんてことも耳にする中で、当日出荷は間違いなく魅力的ですよね。
GALLERIA GCR1650GF7を開封!
性能面は満足いく結果が得られましたので、今度は外観をチェックしていきましょう。
GALLERIA GCR1650GF7の外観写真
GALLERIA GCR1650GF7のサイズは360(幅) × 245(奥行き) × 26.4(高さ) mmで、重量は約2.03kgです。実際に手に持ってみるとかなり薄く、軽いと感じるほどです。
ツヤ消しブラックの筐体で、天面には派手なロゴも一切ありません。外で使う予定の人や、自分でステッカーを貼って育てたい人にもいいかもしれませんね。
ACアダプターは片手でホールドしきれないくらいの大きさです。ちょっと持ち歩くには躊躇しそうなサイズですね。バッテリー駆動は最長5.8時間なので、PCライフを1日フルにカバーするのは難しい感じ。実動時間はもっと短くなることを考えるとACアダプターの持ち出しは必須という感じもします。
本体は比較的薄くできており、持ち運んだり、バッグへの収納もスムーズにできそうです。安いパソコンだと仕上がりが微妙なこともありますが、本機ではチープさを感じるようなところは見当たりませんでした。
キーボードはソフト
キーボードはソフトな打ち心地で長時間のタイピングも楽にできるようになっています。テンキーもあるので数字を頻繁に扱う人にも使いやすいでしょう。
ちょっとクセのある配列でEnterが小さく、Backspaceは横長で、DELも外側に来ています。
最初はEnterが小さいだけならなんとかなりそうだと思ったのですが、BackspaceとDELが縦に並んでいないのは結構ストレスでした。この辺りは慣れや、事前の覚悟によって後の評価が変わりそうな気がしますね。
トラックパッドは広く、マウス無しでもそれなりに快適に作業を終えることができました。
GALLERIAのインターフェース
インターフェースは、USB2.0 x1/ USB3.1 Type-A x2, Type-C x1/ マイク入力 x1, ヘッドフォン出力 x1 /HDMI x1 / miniDP x2です。ゲーミングデバイスや外部モニターなどに繋いでも不足を感じない数があるのは好印象です。
GALLERIA GCR1650GF7のデメリット
・ACアダプターが大きい
・メモリが少ない
・キーボード配列が特殊
GALLERIA GCR1650GF7の不満点は、ACアダプターのサイズが大きくモバイル性が削がれていること。メモリが8GBで、クリエイティブ用途には少ないこと。キーボード配列が独特なところです。
ただ約10万円で購入できるというアドバンテージが消えるほどではありません。パフォーマンスと価格を優先したい人にとっては検討の余地があるかと思います。
GALLERIA GCR1650GF7はこんな人におすすめ
- 予算が10万円程度の人
- RAW現像や動画編集にも使いたい人
- カジュアルにパソコンを使いたい人
- サブPCを探している人
- 急ぎでパソコンが必要になった人
公式HP:https://www.dospara.co.jp
GALLERIA GCR1650GF7の感想まとめ
GALLERIA GCR1650GF7を開封しながら、様々なテストを行ってきました。
Core i7-9750H×GTX1650搭載で、10万円とは思えないほどのパフォーマンス。シンプルデザインで万人受けしそうなカジュアルノートという印象を受けました。RAW現像や動画編集といった作業にも使えますし、サブパソコンにもおすすめできると思います。
ドスパラは国内生産ですし、万が一の時は実店舗なんかで相談もできるので安心感があります。他にも多数のパソコンを販売しているので、チェックしてみても良いかもしれません!
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