マウスコンピューターの「G-Tune XP-Z」をレビューします。(機材貸出元:株式会社マウスコンピューター)
第13世代インテルCore i7-13700KF×RTX4090という最新の構成で、パフォーマンスは確実に次の次元へと突入しています。高解像データ編集をはじめ、プロが行うような本格的な作業でも快適性を得られるでしょう!ついに8Kゲーミングの時代がきてしまったかもしれません。
各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像にかかった時間なども掲載していますので参考にして下さい。
目次
G-Tune XP-Zの特徴
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
マウスコンピューターのG-Tune XP-Zはヘビーゲーマー向けのデスクトップPCです。
高解像度、高設定で美麗なグラフィックを楽しんだり、競技性の高いゲームで一瞬の勝負にかけたり、ゲーム実況を楽しんだりと、とにかくなんでもできるパソコンです。もちろんRAW現像や動画編集といったクリエイティブ領域での活躍も期待できます。
G-Tune XP-Zのスペック
型番 | G-Tune XP-Z |
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Core i7-13700KF |
グラフィックス | GeForce RTX 4090 |
メモリ | 64GB(最大128GB) |
ストレージ | 2TB NVMe SSD + 4TB HDD |
電源 | 1000W 【80PLUS PLATINUM】 |
サイズ | 215×490×481 |
重量 | 約19.7kg |
価格 | 679,800円〜 |
リンク | >詳細を見る |
価格もそれなりになっていますが、全てのパーツが最高クラスのものを装備。今後発売される超重量級のゲームにも対応できるはずです。
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
G-Tune XP-Zの外観チェック
G-Tuneのラインナップの中でもフラッグシップモデルにあたります。フロント部にはダーククロム強化ガラスがあしらわれており、ブラックとレッドのアクセントがきいたカラーリングが存在感を演出しています。前面にはUSBやイヤホンジャックなどが装備されアクセスがしやすいのも特徴です。
底面から外気を取り込んで熱をもちやすいグラボに直接風があたるような設計になっています。電源ユニットも専用エリアを設けられ、他の熱源とも隔離されているのも良い感じです。
ストレージは最大で 2.5インチ×2、3.5インチ×1、スリム光学ドライブを同時搭載可能です。裏配線になっているのでストレージ管理はやや手間なものの、そう頻繁に載せ替えるものでもありませんしメインスペースの映えを狙う意味でもありでしょう。
G-Tune XP-Zのインターフェース
・DisplayPort×3、HDMI×1
・USB2.0×4(前面 Type-A×2 / 背面 Type-A×2)
・USB3.0×6(前面 Type-A×2 / 背面 Type-A×4)
・USB3.2×1(Type-C/背面×1)
・ネットワーク×1(1000Base-T/100Base-TX/10Base-T対応(RJ-45))
・ヘッドフォン出力、マイク入力、等
モデルによって表記内容と異なる場合があります。そろそろType-Cはフロント側にも来てほしいところです。
CPU Core i7-13700KFの性能
G-Tune XP-Zに搭載されているCPUは、第13世代のCore i7-13700KFです。16コア24スレッドのCPUで、従来のCore i9を超える処理能力をもっています。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-13700KF | 46510 | 4.2GHz(5.4GHz) | 16コア24スレッド | 125W |
Core i9-12900KF | 41525 | 3.2GHz(5.2GHz) | 16コア24スレッド | 125W |
Core i9-11900KF | 25450 | 3.5GHz(5.3GHz) | 8コア16スレッド | 125W |
Core i7-12700K | 32935 | 2.7GHz(5.0GHz) | 12コア20スレッド | 125W |
Core i5-12600K | 27435 | 3.7GHz(4.9GHz) | 10コア16スレッド | 125W |
Ryzen 9 5900X |
39462 | 3.7GHz(4.8GHz) | 12コア24スレッド | 105W |
PASSMARKの公開データによると「Core i7-13700KFのスコアは46510」となっており、従来のCore i9-12900KFすら軽く凌駕するスコアを叩き出しています。
消費電力は大きいですが処理能力を重視する方には有利ですし、RAW現像をはじめ動画編集などのクリエイティブな作業にも期待がもてます。Ryzenに関しても従来ほどのインパクトは薄れてきた印象…インテルの意地を見せつけた形となったでしょう。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-13700KF | 858.0 | 12329.8 |
Core i9-12900KF | 799.0 | 11119.7 |
Core i9-11900K | 713.5 | 6546.1 |
Core i7-12700K | 785.5 | 9430.8 |
シングルスレッドのスコアが858.0、マルチスレッドが12329.8となりました。
世代交代で10%ほどスコアが伸びるのは普通ですが、Core i7-12700Kと比較するとマルチスレッドが約30%も伸びています。Core i9-12900KFの立場を奪うほどなので、やりすぎとさえ感じるのは自分だけでしょうか・・・
CINEBENCH R20 スコア
CPU | シングル | マルチ |
Core i7-13700KF | 816 | 11501 |
Core i9-12900KF |
771 | 10273 |
Core i9-11900K | 645 | 5880 |
Core i7-12700K | 747 | 8726 |
Ryzen 7 5800X | 621 | 5993 |
Ryzen 5 5600X | 599 | 4233 |
CINEBENCH R20のスコアはシングルで816、マルチで11501となりました。Core i9-12900KFに匹敵する・・というか・・・勝ってしまっている。。
ストレージ性能
実測値でも5000MB/sに迫る読み込み速度でした。この規格のSSDとしては普通ですが、この価格帯の製品なら上限クラスのパーツを搭載してほしかったところです。
GeForce RTX4090のグラフィック性能・ゲームスコア
G-Tune XP-Zに搭載されているグラフィックはGeForce RTX4090です。従来のグラボ2枚分はあろうかという厚み・・これは大幅に性能がアップしているということで期待しちゃいます!
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
モデル | 設定 | 結果 |
G-Tune XP-Z(RTX4090) | 3840×2160(標準品質) | 非常に快適(18327) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(23784) | |
G-Tune EP-Z(RTX3080) | 3840×2160(標準品質) | 快適(8635) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(21229) | |
G-Tune PP-Z(RTX3070Ti) | 3840×2160(標準品質) | 快適(6932) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(16827) |
重量級タイトルのFF15ですが、4K解像度でも非常に快適というスコアを得られました。と言うか「これフルHDだっけ?」とすら誤解しそうなほど高いスコアが出ています。グラボの性能もいよいよ4Kでは収まらなくなってきたのでしょうが?8Kクラスの高解像度が身近になってきたという感じがしますね。
ただ当然ながら価格はとんでもないことになりますので、現実的にはRTX3080、RTX3070クラスが買いやすいでしょう。
・RTX3080搭載!おすすめパソコン
・RTX3070搭載!おすすめパソコン
RAW現像にかかる時間は?
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の読み込みも速く、編集を当ててストレスなく反映されるので快適に感じました。
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「2分40秒」でした。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 150枚 | 50枚 |
Core i7-13700KF | 2分40秒 | 57秒 |
Core i9-12900KF | 2分56秒 | 51秒 |
Core i7-12700 | 3分13秒 | |
Core i9-11900K | 3分56秒 | |
Core i7-10700K | 4分30秒 | |
Ryzen 7 5800X | 3分46秒 | |
Ryzen 9 3900X | 4分23秒 |
これまでのどのCPUよりも速く処理を完了することがわかりました。処理ができるかどううかは問題ではなく、処理時間をどれくらい短縮できるかがキーになってくるレベル。
最新CPUを選択する価値はこの辺にありますがCore i7-12700との差は30秒ほどです。50枚あたりで10秒の差ということになりますので、この差を大きいと見るか小さいと見るかで判断がわかれるところですね。
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約2分02秒でした。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
・データ容量は3.67GB
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 処理時間 |
Core i7-13700KF×RTX4090 | 2分02秒 |
Core i9-12900KF×RTX3080 | 2分12秒 |
Core i9-11900K×RTX3070Ti | 3分24秒 |
Core i9-10900K×RTX3080 | 3分02秒 |
Core i7-10700K×RTX2070S | 3分34秒 |
Core i9-9900K×RTX2080S | 3分48秒 |
Ryzen 9 3900X×RTX2070S | 2分56秒 |
動画編集能力もトップクラスと言って間違いないでしょう。
これで性能が不足する編集作業なら、よほど特殊なことをやっているとしか思えません。一般ユーザーはもちろん、プロレベルでも十分に通用するパフォーマンスだと思います。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。マウスコンピューターの出荷予定日はだいたい「注文が確定してから4~5日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりません。
今回G-Tune XP-Zの出荷予定日を確認してみると5日程度で出荷が可能となっていました。
当日15時までに注文が確定した場合の目安で、土日祝は注文が確定されません。早く手元にパソコンが欲しい場合は注意しましょう。→納期を確認する
G-Tune XP-Zのデメリット
・ボディが大きくスペースを圧迫する
・ストレージの数が少ないかも
G-Tune XP-Zはかなり大きめのパソコンです。事前に設置場所を確認して購入を決めたほうが良いでしょう。少なからずデスク上にゆとりを持って置けるなんてことはないはずです。個人的に気になったのはストレージの数で、クリエイター目線だともう少し数を載せられないと厳しいです。
パフォーマンス面では文句のつけようもないので、あとは価格がネックというくらいでしょうか。購入できる人は限られるでしょうが、次のステージへ引き上げてくれることは間違いありません。
G-Tune XP-Zはこんな人におすすめ
- 新次元の環境でゲームを楽しみたい人
- 写真現像、動画編集などとことんこだわりたい人
- プロレベルの作業をするクリエイター
- 費用よりも性能面を重視したいという人
G-Tune XP-Zの感想まとめ
G-Tune XP-Zをレビューしてきました。
CPUの処理能力は従来のCore i9を凌駕し、グラボに至っては4KですらフルHDかと思わせるほどのパフォーマンスでした。商品ページで「8K」という言葉が使われているのも伊達ではないという印象ですね。その驚異的なパワーで新しい世界を切り開いていけるでしょう。
マウスコンピューターは国内生産ですし、サポート体制や、アフターフォローも手厚いので万が一のトラブルの時にも誠心誠意対応してもらえるだろうという期待感がもてますから安心です。
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