モバイル版の「GeForce GTX1650」と「GeForce GTX1650Ti」の性能比較をします。
ライトユーザー向けのグラフィックではありますが、オンラインゲームや動画編集といった用途でどれくらい効果を発揮するのかをテストしていきます。
ゲームのベンチスコアはもちろん、写真編集や動画のレンダリングにかかった時間も掲載していますので参考にしてください。
目次
GeForce GTX1650 vs GeForce GTX1650Ti
解説に入っていく前に「GPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「GPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
ちなみにこの記事では、仕様や規格といった情報はあえて紹介しておりません。その代わり「実行速度」をできるだけ重視してお伝えしておりますので参考にしてもらえると嬉しいです。
掲載されたスコアは参考データであり性能を約束するものではございません。
GPUスコア(PASSMARK)
名称 | PASSMARK | 3DMark(FS) |
GeForce GTX1650 | 7002 | 9200 |
GeForce GTX1650Ti | 7796 | 9900 |
GeForce GTX1060 | 8153 | 11500 |
>GTX1650(Ti)搭載のおすすめパソコン
>GTX1060搭載のおすすめパソコン
GeForce GTX1650とGeForce GTX1650Tiの性能差をざっくり見てみると、およそ10%ほどの差があることがわかります。GTX1650Tiに至っては、GTX1060に迫る勢いなのでかなり期待がもてます。
単純に考えるとGTX1650Tiを選択すれば良いということになりますが、CPUやメモリ、価格面のバランスを見ながら決断に迫られることがあるでしょう。そうした時にこれから検証したことが道標的な役割になれば幸いです。
比較に使ったパソコン
名前 | GCL1650TGF | GCR1650GF7 |
画像 | ||
CPU | Core i5-10300H | Core i7-9750H |
GPU | GTX1650Ti | GTX1650 |
メモリ | 16GB | 8GB |
SSD | 500GB NVMe SSD | |
価格 | 99,980– | 99,800- |
レビュー | レビュー記事 | レビュー記事 |
ドスパラ:https://www.dospara.co.jp/ |
今回のテストではドスパラのゲーミングブランド「ガレリア」からノートパソコンを2台準備しています。
どちらも税別10万円を切るハイコスパモデルですが「GALLERIA GCR1650TGF」はグラフィック性能とメモリが多く、CPU性能はやや控えめとなっています。一方の「GALLERIA GCR1650GF7」はCPUにCore i7-9750Hを採用しているのが特徴的です。
どちらもしっかりとレビューで使っていますので、気になるモデルがあればリンクからチェックしてください。
ベンチソフトによる性能比較
ここからは、実際に僕がテストした数値を公表しながら性能差を見ていきたいと思います。
CINEBENCHによるスコア
GTX1650Ti
GTX1650
GPU | OpenGL |
GTX1060 |
112.54 |
GTX1650Ti | 111.62 |
GTX1650 | 114.03 |
CINEBENCHのテスト結果では、GTX1650が最も良好な結果となっています。
おそらくCPU性能が最も高いためこのような結果に繋がったのだと思います。ちなみにGTX1060を搭載したDell G5 15はCore i7-8750Hです。
つまり複合的な処理に関してはGPUの性能だけを重視したところで意味がないということです。最大限のパフォーマンスにもっていくためにもCPU×GPUのバランスが大切ということですね。
ゲーム(FF15)のベンチ結果
GPU | 標準画質(1920×1080) |
GTX1060 |
やや快適(5694) |
GTX1650Ti | やや快適(5670) |
GTX1650 | やや快適(5211) |
FF15のベンチソフトの結果は、GTX1060=GTX1650Ti>GTX1650といった感じです。GTX1650無印が1割ほどスコアを落とす結果になりました。
この結果をみると「GeForce GTX1650Tiのコスパは良い」と感じられますね。フルHD環境ならほとんどのゲームを動作させることができるはずです。ただどのモデルを選んでも環境を飛び越えるほどの違いはないので、他のポイントも重視したほうが良さそうです。
GTX1060が型落ちで狙えるなら・・という感じがしないでもないですが、他のパーツのバランスも考えると最新世代のモデルを選んでおくほうが後悔しなさそう。きっとCPUの世代もちがうでしょうし、最近のトレンドのベゼルレスで軽さも取り入れられてそうです。
RAW現像で比較
RawTherapeeというソフトを使ってRAWの一括変換150枚にかかった時間を測定します。
RAW現像はどちらかと言えばCPU性能が重視される作業ですが、GPUやメモリでどれくらい差が出るのか見てみましょう。
GCL1650TGF | Core i5-10300H GTX1650Ti 16GBメモリ |
6分12秒 |
GCR1650GF7 | Core i7-9750H GTX1650 8GBメモリ |
6分10秒 |
Dell G5 15 |
Core i7-8750H GTX1060 16GBメモリ |
6分18秒 |
どのモデルも似たり寄ったりといったところで、はっきりいって体感的な差を感じることは不可能と言って良いでしょう。ただし8GBメモリはRAW現像をするにはちょっと少ないかなという感じがします。
このテストではGPUの性能差を見極めるに至りませんでした。やはりパーツ全体のバランスが大切ですね。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
GCL1650TGF | Core i5-10300H GTX1650Ti 16GBメモリ |
データなし |
GCR1650GF7 | Core i7-9750H GTX1650 8GBメモリ |
6分44秒 |
Dell G5 15 |
Core i7-8750H GTX1060 16GBメモリ |
5分14秒 |
GCL1650TGFだけデータがなくて申し訳ないのですが、動画編集なら旧モデルでも最新モデルと戦えることがわかりました。メモリ容量が8GBというのはかなり足を引っ張っていそうな感じもしますね。
結論:GTX1650Tiモデルがおすすめだがバランスも重視しよう
・GTX1650とGTX1650Tiは理論値で10%ほどの性能差
・パーツ構成次第で逆転はあり得る
・RAW現像にはあまり影響しない
・コスパだけならGTX1650Tiがおすすめ!
新旧のGPUも含めて比較していきましたが、なかなか面白い結果を得られたと思います。
単純に性能をグラフィック性能を求めるならGTX1650Tiがおすすめですが、GTX1650無印でもパーツ構成次第で逆転はあり得えます。
予算に余裕があるならGTX1650Tiモデルを選んでスペックモリモリにすれば済む話ですが、このラインを選ぶ人はコスト意識もかなり高いはずなので「バランスが大切」という結論になります。同じ価格帯ならメモリとかCPUを重視したほうが良いと思います!
GTX1650(Ti)搭載のおすすめパソコン
マウスコンピューター G-Tune P5
CPU | Core i7-12650H |
メモリ | 32GB |
グラボ | GeForce GTX 1650 |
ストレージ | 512GB SSD |
Core i7-12650H×GTX1650×16GBでバランスの良い構成が魅力的!15.6型モニター搭載なのでスタンダードな使い心地になっています。パフォーマンス的に写真や画像の編集も快適ですし、モニターはsRGB比100%で色再現、正確性ともに問題ありません。
ドスパラ GALLERIA RL5R-G165
Ryzen 5 6600H×GTX1650の組み合わせで性能を高めてたモデルです。価格も10万円切りながら、15.6型モニターは144Hzリフレッシュレートにも対応するなどリッチな仕様になっているのが特徴。エントリーながら少しでも上の体験をしたい方は検討してみてください。
mouse K7
CPU | Core i7-12700H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce GTX 1650 |
ストレージ | 512GB SSD |
今回紹介する中で唯一の17.3型ディスプレイを採用したmドエルです。大きなディスプレイは作業性に優れるだけでなく、臨場感のある映像を楽しめるというメリットもあります。他のモデル同様にパーツ構成は問題ありません。
ドスパラ raytrek R5-AA5
GTX1650よりも性能を高めてたRTX3050搭載モデルです。価格も16万円台ながらGen 4 SSDを採用していたり、ちょっとリッチな仕様になっているのが特徴。ワンランク上の快適性が欲しい方は合わせて検討してみてください。
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