マウスコンピューターの「NEXTGEAR JG-A75A60」をレビューします。(機材貸出元:株式会社マウスコンピューター)
Ryzen 5 7500F×Radeon RX7600を搭載したデスクトップパソコンです。最新ゲームも設定次第で快適に動作しますし、RAW現像、動画編集などのクリエイティブ領域もカバーできます。下位モデルにはRyzen 5 4500、上位モデルにはやRyzen 7 7800X3Dなどを搭載したモデルも用意されています。最安で10万円を切るようなモデルもあり、幅広いラインナップも魅力的です。
各ベンチソフトの結果や、RAW現像にかかった時間なども掲載していますので参考にして下さい。
NEXTGEAR JG-A5A60をレビュー!
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
マウスコンピューターのNEXTGEAR JGシリーズは、ゲーミング入門に最適なモデルです。
CPUにはAMD Ryzenを採用し、EC(オンライン)限定の取り扱いにすることでコストパフォーマンスの高い製品の提供を目指した新ブランドになります。
安かろう悪かろうではなく、第一印象で「よく考えられているな」と感じるほど作りはしっかりとしています。標準で3年間のメーカー保証、365日の電話サポートがつくなどアフター面の手厚さも魅力。初心者にとってこれほど安心感のあるモデルが未だかつてあったでしょうか・・・
NEXTGEAR JG-A5A60 スペック
型番 | NEXTGEAR JG-A5A60 |
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Ryzen 5 7500F |
グラフィックス | Radeon RX 7600 |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 1TB SSD |
電源 | 750W 【80PLUS BRONZE】 |
サイズ | 約480×520×311mm |
重量 | 約8.8kg |
価格 | 149,800円〜 |
リンク | >詳細を見る |
NEXTGEAR JG-A5A60は、シリーズの中でもミドルクラスにあたります。価格的にも約15万円と良心的で、幅広いユーザーに検討してもらえるモデルになっていると感じます。
下位モデルの「NEXTGEAR JG-A5G1D」はRyzen 5 4500は10万円切りですが、性能面でやや不足しそうな印象。価格だけに割り切って考えのであれば、Ryzen 5 4500×RTX4060搭載の「NEXTGEAR JG-A5G60」あたりも12万円台と魅力。
ただ、動画編集などのクリエイティブな領域ではCPU性能も必須になってきます。広い範囲をカバーするという意味でも、長く愛用できるモデルを選ぶという意味でも、今回紹介するようなミドルクラスのモデルを選ぶことは大切です。
また公式サイトではセールにも力を入れているのでお得なタイミングを狙うのがポイントです。>公式サイトでセール状況を確認する
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
NEXTGEAR JG-A5A60 外観チェック
NEXTGEAR JGシリーズのデスクトップは上位下位に限らず筐体は共通です。新しく開発されたシャーシということもあって、ゲーマーにとって使いやすい要素がいくつもあるように感じました。フロントはブランドを印象づけるような特徴ある顔(デザイン)になっていますし、LED装飾が楽しめるのも個性を強調できて良いです。
電源とグラボの熱が分断されるような設計になっていたり、ファンがいくつも搭載できるので冷却面でも期待がもてます。また裏面配線になっていたり、電源横に余計なケーブル類を収納できたりといった工夫もされています。そのためメモリやストレージの追加といったメンテナンスも行いやすく、使って楽しいモデルだと思います。
上部は電源ボタンやUSBコネクタ類を配置。ここは余計なデザインを含まず、シンプルにすることで使いやすいさとコストダウンが図れているかと思います。天面はフラットなのでちょい置きに対応しますが、CPUクーラーのラジエーター部がくるので熱はそれなりにもちます。
NEXTGEAR JG-A7G60 インターフェース
・DisplayPort×3、HDMI×1
・USB3.0×5(背面 Type-C×1 / Type-A×2 / 上面 Type-A×2)
・USB2.0×2(背面 Type-A×2 ※右側端子のみ常時給電に対応)
・ネットワーク×1(背面 2.5GBASE-T/1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T対応(RJ-45)×1)
・ヘッドフォン出力、マイク入力、等
CPU Ryzen CPUの性能
NEXTGEAR JG-A5A60に搭載されているCPUは、Ryzen 5 7500Fです。6コア12スレッドのCPUで効率的に処理が行えます。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Ryzen 7 7700X | 36459 | 4.5GHz(5.4GHz) | 8コア16スレッド | 105W |
Ryzen 5 7600X |
28967 | 4.7GHz(5.3GHz) | 6コア12スレッド | 105W |
Ryzen 5 7500F | 26679 | 3.7GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Ryzen 7 5700X | 26801 | 3.4GHz(4.6GHz) | 8コア16スレッド | 65W |
Ryzen 5 5600X | 22161 | 3.7GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Ryzen 5 4500 | 16227 | 3.6GHz(4.1GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i7-13700 | 39354 | P:2.1GHz(5.2GHz) E:1.5GHz(4.1GHz) |
16コア24スレッド (P:8コア/E:8コア) |
65W |
Core i5-13400 | 26442 | P:2.5GHz(4.6GHz) E:1.8GHz(3.3GHz) |
10コア16スレッド (P:6コア/E:4コア) |
65W |
PASSMARKの公開データによると「Ryzen 5 7500Fは26679」となっており、Core i5-13400並みのスコアです。Ryzen 5 4500の約1.6倍ほどのスコアです、下位モデルよりも期待感がもてます。
NEXTGEAR JGシリーズはコストパフォーマンスを追求したモデルですので、どちらかと言えばCPU性能は犠牲にしているところもありました。NEXTGEAR JG-A5A60ならしっかりと性能面も確保できるという印象です。
CPU-Z
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Ryzen 7 7700X | 769.0 | 8115.3 |
Ryzen 5 7600X |
764.8 | 6167.3 |
Ryzen 5 7500F | 711.3 | 5783.6 |
Ryzen 7 5700X | 629.4 | 6183.4 |
Ryzen 5 5600X | 638.5 | 5000.6 |
Ryzen 5 4500 | 500.4 | 4239.2 |
Core i7-13700F | 826.2 | 10745.1 |
Core i5-13400F | 712.0 | 6544.9 |
シングルスレッドのスコアが711.3、マルチスレッドが5783.3となりました。
シングル性能は高めという印象ですが、マルチスレッドは控えめな印象でしょうか。Core i5-13400Fとの差も小さく、Ryzen 5 7600Xとの差も意外と小さくなっていますね。
CINEBENCH R20
CPU | シングル | マルチ |
Ryzen 7 7700X | 775 | 7813 |
Ryzen 5 7600X | 759 | 5884 |
Ryzen 5 7500F | 705 | 5535 |
Ryzen 7 5700X | 597 | 5139 |
Ryzen 5 5600X | 595 | 4415 |
Ryzen 5 4500 | 478 | 3511 |
Core i7-13700 | 773 | 6921 |
Core i5-13400 | 680 | 5214 |
CINEBENCH R20のスコアはシングル705、マルチで5535となりました。下位モデルに搭載されているRyzen 5 4500はシングル478、マルチで3511とちょっと物足りない性能です。
ストレージ性能
ストレージは5300MB/s程度の読み込み速度が可能なNVMe Gen4 SSDです。パソコンの動作自体はサクサクで、容量も1TBあればすぐに枯渇するほどではないでしょう。カスタマイズで速度や容量にこだわってみるのもよさそうですよ。
Radeon RX7600のグラフィック性能・ゲームスコア
NEXTGEAR JG-A5A60はRadeon RX7600が採用されています。
ゲーム(FF15)のベンチマーク
モデル | 設定 | 結果 |
NEXTGEAR JG-A5A60 (RX7600) |
3840×2160(標準品質) | 普通(4366) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(14138) | |
NEXTGEAR JG-A7G70 (RTX4070) |
3840×2160(標準品質) | とても快適(8502) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(19841) | |
NEXTGEAR JG-A7G60 (RTX4060) |
3840×2160(標準品質) | やや快適(4368) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(14909) | |
DAIV FX-A5G60 (RTX3060) |
3840×2160(標準品質) | 普通(4368) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(11858) |
重量級タイトルのFF15ですが、4K解像度でも普通という結果になりました。これはRTX4060と同等クラスのスコアです。
フルHDゲーミングなら快適ですし、ちょっとした高解像データにも耐えらえれそうな印象ですね。エントリー層、初心者、ライトユーザーなら満足できるレベルです。
もしもゲーミング性能に妥協したくないのであればRTX4070を搭載したモデルを選ぶのもおすすめです。
・RTX4060(Ti)搭載!おすすめパソコン
・RTX3060(Ti)搭載!おすすめのパソコン
RAW現像にかかる時間は?
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の読み込みも速く、編集を当ててストレスなく反映されるので快適に感じました。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 処理時間 |
Ryzen 7 7700X | 3分24秒 |
Ryzen 5 7600X | 3分09秒 |
Ryzen 5 7500F | 3分24秒 |
Ryzen 7 5700X | 3分33秒 |
Ryzen 5 5600X | 3分55秒 |
Ryzen 5 4500 | 5分46秒 |
Core i7-13700 | 3分24秒 |
Core i5-13400 | 3分45秒 |
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「3分24秒」でした。
RAW現像でもRyzen 5 7500Fは頑張ってくれた印象ですね。逆に下位モデルのRyzen 5 4500は苦しい結果になっています。ゲームを遊ぶだけならRyzen 5 4500搭載モデルでも良いかもしれませんが、なにかやりたくなった時に性能不足・・なんてことになったら笑えません。新しく買うならRyzen 5 7500F搭載モデルですね。
動画の書き出しにかかる時間は?
構成 | 処理時間 |
Ryzen 7 7700X×RTX4070Ti | 2分16秒 |
Ryzen 5 7600X×RTX3060 | 3分04秒 |
Ryzen 5 7500F×RX7600 | 3分29秒 |
Ryzen 7 5700X×RTX4060 |
3分15秒 |
Core i7-13700F×RTX3060Ti | 2分54秒 |
Core i5-13400F×RTX3060 | 3分27秒 |
Core i7-12700×RTX3060 | 2分52秒 |
Core i5-12400×RTX3050 | 4分14秒 |
Ryzen 5 7500F×RX7600なら3分29秒で処理を終えます。最新のRyzen 5 7600XやCore i5-13400あたりと比較しても悪い結果じゃないですよね。
逆に4K動画編集はRyzen 5 4500だと苦しいのでテストは未実施です。フルHDクラスの動画編集なら楽しめますが、快適性を求めるなら上位モデルを選ぶほうが幸せになれるはずです。
パソコンはうるさい?静音性は?
高負荷がかかるとさすがに冷却ファンが回りますが、これは一般的なパソコンと同様に感じました。特にうるさすぎるとか、作業に集中できないなんてことはありませんでした。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。DAIVの出荷予定日はだいたい「注文が確定してから4~5日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりません。
当日15時までに注文が確定した場合の目安で、土日祝は注文が確定されません。早く手元にパソコンが欲しい場合は注意しましょう。
NEXTGEAR JG-A5A60 デメリット
・LED装飾は別途費用がかかる
・Ryzen 5 4500は性能不足になるかも
デスクトップにありがちですが関連デバイス(マウスやキーボード)は付属しません。当然ながらモニターも自分で用意しないといけないため結果的にコストが高くつく可能性があることは覚悟しましょう。
正直このモデルにあまりデメリットというのは感じないですね。しいて言えば、ブロンドページで紹介しているようなLED装飾は別費用になっているといったところでしょうか。
NEXTGEAR JG-A5A60はこんな人におすすめ
- ほどよく性能を確保したい人
- コスパに惹かれがちな人
- AMD好きな人
- 写真、ゲーム、動画などを楽しみたい人
NEXTGEAR JGシリーズの感想まとめ
NEXTGEAR JG-A5A60をレビューしてきました。
特に大きな不満のないゲーミングパソコンで、実売15万円クラスと考えると納得の性能です。仮に同クラスのG-Tune(Core i5-13400F×RTX4060)なら20万円弱です・・・保証も3年と他社より手厚いので、総合的にも安いという印象を受けました。予算が15万円前後なら悪い選択じゃないでしょう。ただし5千円追加することでRTX4060も選べるので、個人的には「NEXTGEAR JG-A5G60」をおすすめします。
マウスコンピューターは国内生産ですし、サポート体制や、アフターフォローも手厚いので万が一のトラブルの時にも誠心誠意対応してもらえるだろうという期待感がもてますから安心です。
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