AMDが第3世代Ryzenを搭載したことで、CPUの勢力争いは苛烈を極めています。
スタンダードクラスである「Ryzen 5 3600」に注目している人も多いはず。そこでIntel製CPUの同ラインである「Core i5-9400F」や「Core i5-9600K」あたりと比較したいと思います。
各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像や動画編集にかかった時間も計測しておりますので参考にしてもらえると嬉しいです。
目次
【性能比較】Ryzen 5 3600 vs Core i5-9600K
解説に入っていく前に「CPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「CPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
CPUスコア
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Ryzen 5 3600 |
20036 | 3.6GHz(4.2GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i7-9700K | 17696 | 3.6GHz(4.9GHz) | 8コア8スレッド | 95W |
Core i5-9600K | 14444 | 3.7GHz(4.3GHz) | 6コア6スレッド | 95W |
Core i5-9400F | 12256 | 2.9GHz(4.1GHz) | 6コア6スレッド | 65W |
掲載されたスコアはPASS MARK社が開示しているデータであり、性能を約束するものではございません。
スコアだけで見てもRyzen 5 3600が20000を超えるスコアを出しており、Intel製よりも優位に立っていることがわかる。Core i5どころかCore i7さえ大きく離していることには驚きを隠せない。
このことだけでもRyzen 5 3600はコスパが良いというのがウソではないことがうかがい知れる。
AMD製のCPUは第3世代に入って大幅な進化、というか劇的に進化してしまったのでIntelとしては痛手だろう。今では自作ユーザーのほとんどがAMD製を選ぶなんてことも耳にします。そして僕もしっかり自作してしまいました。
比較に使ったパソコン
名前 | NEXTGEAR-MICRO | 自作パソコン |
画像 | NO PHOTO | |
CPU | Core i5-9600K | Ryzen 5 3600 |
GPU | GeForce GTX 1060 | RX570(8GB) |
メモリ | 8GB | 16GB |
SSD | ー | 256GB |
HDD | 1TB | |
チップセット | インテルB390 チップセット | AMD B450 チップセット |
電源 | 500W【80PLUS BRONZE】 | |
メーカー | マウスコンピューター |
CPU、GPU以外はできるだけスペックを揃えて比較ができました。
ベンチソフトによる性能比較
ここからは、実際に僕がテストした数値を公表しながら性能差を見ていきたいと思います。
CPU-Zによるスコア
Core i5-9600K
Ryzen 5 3600
シングルスレッド | マルチスレッド | |
Core i5-9600K | 507.9 | 2809.8 |
Ryzen 5 3600 | 499.3 | 3970.2 |
CPU-Zのテスト結果では、シングルスレッドでは同等近くでわずかにCore i5-9600Kが有利。マルチスレッドではRyzen 5 2600が高いスコアになっています。スレッド数が結果にモロに影響した印象ですね。
CINEBENCH 15のスコア
Core i5-9600K
Ryzen 5 3600
Core i5-9600K | 1035 |
Ryzen 5 3600 | 1529 |
CINEBENCHのスコアは約1.5倍近くの差が出てまいました。
ちなみに以前にテストしたCore i7-8700は1400ほどだったので、Ryzen 5 3600のほうが全体的に優秀だということがわかります。
RAWの一括変換にかかった時間を比較
RAWの一括変換にかかった時間を測定するために、一眼レフで撮影した150枚(5GB)の写真を現像します。
Ryzen 5 3600 | 5分39秒 |
Core i5-9600K | 6分04秒 |
RawTherapeeというソフトを使ってJPEGへの一括変換をテストしたところ、Ryzen 5 3600が速いという結果になりました。
これまでのベンチ結果を見ていても、Ryzen 5 3600のほうが有利だというのは想像できましたがその通りでした。その差は25秒なので一回の現像枚数が少ない人は、あまり気にしなくてよいかもしれません。
これまでの傾向ではAMD製よりも、Intel製のほうがRAW現像では優位にたつことが多かったのですが・・・ちょっとした事件ですよコレは。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
Ryzen 5 3600 | 3分47秒 |
Core i5-9600K | 4分23秒 |
動画のレンダリングでもRyzen 5 3600が速いという結果になりました。もはや第9世代あたりのCore i5と、第3世代Ryzen 5はライバルにならないのかもしれません。性能だけで見たらRyzen 5 3600をチョイスしない理由がちょっと見当たらないです。
感想
・Ryzen 5 3600 はCore i5-9600Kよりも優秀
・Ryzen 5 3600のライバルはCore i7クラス
・Ryzen 5 3600は圧倒的コスパを誇る!
AMD製とIntel製ってどっちが性能良いのかな?と自分自身でも気になってチェックしてみた記事でしたが、インテルにとっては散々な結果になってしまいました。
単純にRyzen 5 3600が有利と考えても良さそう。Core i5-9600Kはもちろん、Core i5-9400あたりも席を譲る形になるでしょう。
最近ではCore i5-8400、Core i5-9400あたりは非常に優れたCPUで人気がありました。僕もCore i5-8400搭載のパソコンを買いました。購入から1年もたたない間に、このようなモンスターCPUが投入されるなんて予想もできませんでした。
よほどベンチ結果にこだわったり、ゲームで高フレームレートを出したいという用途でなければ、不満が出ることはないと言い切れる完成度です。。
おすすめパソコン
フロンティア MXシリーズ(台数限定モデル)
CPU | Core i5-9400F |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce GTX 1650 (4GB) |
ストレージ | 512GB NVMe SSD + 1TB HDD |
価格的メリットでもRyzenが有利なのが市場では当たり前ですが、こちらのパソコンは税別で84,800と10万円をきります。RAW現像用途としても問題ないパーツ構成ですし、ストレージ容量も多いので安心感があります。
G-Tune NEXTGEAR-MICRO am560SA1
CPU | AMD Ryzen 5 3600X |
メモリ | 8GB |
グラボ | GeForce GTX 1660 (6GB) |
ストレージ | 512GB M.2 SSD |
税別10万円以下で、Ryzen 5 3600とGTX1660の組み合わせを実現。メモリ容量が少なかったり、HDDが非搭載なのは気になりますがカスタマイズで対応が可能です。
ドスパラ ガレリアRF5
CPU | Ryzen 5 3600 |
メモリ | 8GB |
グラボ | GeForce RTX2070SUPER (8GB) |
ストレージ | 240GB SSD + 1TB HDD |
グラフィク性能をさらに求めたいなら、ドスパラのガレリアRF5がおすすめ!RTX2070SUPER搭載なので、動画重視のパーツ構成にしたい人や、144Hzでゲームをプレイしたい人なんかにおすすめです。
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