インテル第11世代CPUが登場!従来世代とどれくらい進化したのかチェックします。
今回の比較対象は「Core 5-11400H」「Core i5-10300H」で、ベンチマークやRAW現像、動画編集にどれくらいのちがいが生まれるのかを比較していきます。
それではどうぞ!
目次
Core i5-11400H vs Core i5-10300H
解説に入っていく前に「CPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「CPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
当記事で掲載されたスコアは性能を約束するものではございません。
Core i5-11400Hのポイント
- コードネーム「Tiger Lake」
- 従来のCore i7に匹敵する性能
- RAW現像や動画編集などクリエイト作業もこなせる
第11世代になったことで性能がUPしており、最近は押され気味だったライバルのRyzen CPUに立ち向かう姿勢を見せています。
Core i5-10300Hと比較するとコア数スレッド数もちがいますし、グレード的にもCore i5-11400Hのほうが上だとわかります。
最新パーツであるだけでなくグレード的にもちがうのであればCore i5-10300Hを選ぶ理由はないということになります。逆に価格差が大きく、性能差が小さくなればCore i5-10300Hを選ぶ理由も見えてきます。
この辺りの影響をしっかりとチェックしていきます。
CPUスコア(PASSMARK)
CPU | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i5-11400H | 14475 | 2.2GHz(4.5GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i5-10300H | 9501 | 2.5GHz(4.5GHz) | 4コア8スレッド | 45W |
Core i7-10750H |
12811 | 2.6GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Ryzen 5 4600H | 15022 | 3.0GHz(4.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
PASSMARKが公開しているデータを見てみると、Core i5-11400Hの方が約20%スコアが高いことがわかります。これが本当であれば、決して無視できる差ではありません。
今回の比較には登場しませんが、ライバルのRyzen 5 4600Hも数値上はとても魅力的に見えますね。
比較に使ったパソコン
製品名 | RL5C-R35T | raytrek G5 |
写真 | ||
CPU | Core i5-11400H | Core i5-10300H |
GPU | RTX 3050Ti | GTX 1650Ti |
メモリ | 16GB | |
SSD | 512GB NVMe SSD | 500GB NVMe SSD |
レビュー | >レビューを見る | >レビューを見る |
今回のチェックはドスパラのゲーミングノート、およびクリエイトノートを使って行います。RL5C-R35Tが約15万円、raytrek G5が約10万円なのでフェアな比較ではありませんが「価格と性能差を見る」という目的を遂行するにはピッタリです。
ベンチソフトによる性能比較
ここからは、実際に僕がテストした数値を公表しながら性能差を見ていきたいと思います。
CPU-Zによるスコア
Core i5-11400H
Core i5-10300H
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i5-11400H | 607.4 | 3876.2 |
Core i5-10300H | 480.3 | 2476.0 |
Core i7-10750H | 514.3 | 3779.6 |
CPU-Zのテスト結果では、Core i5-11400Hがシングルスレッドで26%、マルチコアで56%ほど高性能だとわかりました。体感ではっきりとちがいを感じるレベルです。
またシングルスレッドにおいてはCore i7-10750Hにすら差をつけていますし、マルチコアも同等です。Core i5-11400H恐るべし・・・といったところですね。
CINEBENCH R20のスコア
Core i5-11400H
Core i5-10300H
CPU | シングル | マルチ |
Core i5-11400H | 565 | 3000 |
Core i5-10300H | 447 | 2179 |
Core i7-10750H | 465 | 3089 |
CINEBENCH R20のスコアは、シングルで565、マルチで3000となりました。
Core i5-10300Hと比較した場合、シングルで約26%、マルチで約37%も高性能です。Core i7-10750Hと比較するとマルチは同等クラスで、シングルは約21%高性能です。これはCore i5の革命と言っても良いのかもしれない・・・
RAWの一括変換にかかった時間を比較
RAWの一括変換にかかった時間を測定するために、一眼レフで撮影した150枚(5GB)の写真を現像します。
CPU | 処理時間 |
Core i5-11400H | 4分40秒 |
Core i5-10300H | 5分54秒 |
Core i7-10750H | 5分10秒 |
RawTherapeeというソフトを使ってJPEGへの一括変換をテストしたところ、4分40秒で処理が終わりました。Core i5-10300Hと比較すると1分以上、Core i7-10750Hと比較しても30秒ほど処理が速いです。
RAW現像なら少なくとも問題にならないレベル・・というよりも積極的に選びたいCPUじゃないでしょうか。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
製品 | 構成 | 処理時間 |
RL5C-R35T | Core i5-11400H×RTX3050Ti | 6分10秒 |
raytrek G5 | Core i5-10300H×GTX1650 | 7分48秒 |
GCL2060RGF-T | Core i7-10750H×RTX2060 | 5分51秒 |
動画編集においてもそこそこの結果を残していると思います。フルHD動画編集なら問題なく行えるでしょうし、ライトな4K動画編集くらいならこなせると思います。
Core i5-11400H vs Core i5-10300H まとめ
・Core i5-10300H比較で約20~50%ほど高性能
・体感ではっきりと違いを感じるレベル
・Core i5-11400HはCore i7に匹敵する処理能力
・Core i5-11400Hは積極的に選びたいCPU!
Core i5-11400Hについては文句のつけようのないくらいの処理能力で、よほど専門的な処理を行わない限り不満はでないでしょう。
一般ユーザーで何年もパソコンを更新していない人、少しでもコスパよくパソコンを手に入れたい人なら積極的に選びたいパーツだと感じました。Core i5-10300Hを比較検討に入れているなら4~5万円は差がないと手を出しにくいかなという印象です。
またケースバイケースですが価格が落ち着いてきたCore i7-10750Hを選ぶシーンもあるかと思います。こちらも合わせて検討ください。
>Core i7-10750H搭載のおすすめパソコン
>Core i5-11400HとCore i7-10750Hを比較してみた
おすすめパソコン
ドスパラ GALLERIA RL5C-R35T
今回の比較に登場したモデルです。一見するとエントリーモデルのようなスペックですが、その実は従来のミドルクラスに匹敵する性能をがあり、メインマシンとしても十分通用します。144Hzリフレッシュレートにも対応しており、ゲームからクリエイトまでこなせるコスパ優良なゲーミングPCです。
ASUS TUF Dash F15 FX516PM
GeForce RTX3060を搭載し描画性能を高めたゲーミングPCです。Core i5-11300Hなので今回紹介したCore i5-11400Hよりは性能は少し落ちますが、グラフィック性能を重視するならこちらがおすすめ!記事執筆時点でチェックしたところ、税込13万円台で購入することができコスパは抜群です!
Lenovo Legion 560Pi
Core i5-11400H×GTX1650の組み合わせてカジュアルに楽しむことができるノートパソコンです。送料と税込みで10万円台で購入することもできるため、今回おすすめする中でも最もお安いです。写真やイラスト中心だったり、初心者やライトユーザーにはこちらのモデルが良いでしょう。
ASUS TUF Gaming F15
CPU | Core i5-10300H |
メモリ | 8GB |
グラボ | GeForce GTX1650 |
ストレージ | 512GB SSD |
ミリタリーグレードのタフさをもったゲーミングノートパソコンです。天面にメタル素材を採用するなど安っぽさはありません。Core i7-10750Hを採用したモデルが選べるのも特徴です。
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