「Core i5-14400」と「Ryzen 5 7500F」を比較していきます。ベンチマークやRAW現像、動画編集にどれくらいのちがいがあるのかを見ていきます。
Ryzen CPUにも比較対象として登場してもらっていますので、参考にしてもらえると嬉しいです。
目次
Core i5-14400F vs Ryzen 5 7500F
解説に入っていく前に「CPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「CPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
当記事で掲載されたスコアは性能を約束するものではございません。
CPUスコア(PASSMARK)性能一覧
スコアはPASSMARKが公開しているデータを参考にしています。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-14700F | 51355 | P:2.1GHz(5.4GHz) E:1.5GHz(4.2GHz) |
20コア28スレッド (P:8コア/E:12コア) |
65W |
Core i5-14400F | 25548 | P:2.5GHz(4.7GHz) E:1.8GHz(3.5GHz) |
10コア16スレッド (P:6コア/E:4コア) |
65W |
Core i7-13700 | 39354 | P:2.1GHz(5.2GHz) E:1.5GHz(4.1GHz) |
16コア24スレッド (P:8コア/E:8コア) |
65W |
Core i5-13400 | 26442 | P:2.5GHz(4.6GHz) E:1.8GHz(3.3GHz) |
10コア16スレッド (P:6コア/E:4コア) |
65W |
Core i7-12700 | 31122 | P:2.1GHz(4.9GHz) E:1.6GHz(3.6GHz) |
12コア20スレッド (P:8コア/E:4コア) |
65W |
Core i5-12400 |
19333 | 2.5GHz(4.4GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Ryzen 5 7500F | 26679 | 3.7GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Ryzen 5 4500 | 16227 | 3.6GHz(4.1GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i5-14400とRyzen 5 7500のスコアを比較してみるとわずかにRyzen 5 7500Fのほうがスコアが高くなります。コア/スレッド数はCore i5-14400が多くなりますので、その辺りがどのように影響してくるかに注目していきたいと思います。
安定性やアプリとの親和性を考えるとインテルに分があるかもしれませんが、スコアだけを見ると両者に明確な差がないので選ぶのがなかなか難しいですよね。
性能とコスパを求めるならCore i7搭載モデルもおすすめ>Core i7-13700搭載おすすめパソコン
比較に使ったパソコン
名前 | NEXTGEAR JG-A75A60 | GALLERIA RM5C-R46T |
画像 | ||
CPU | Ryzen 5 7500F | Core i5-14400F |
GPU | Radeon RX7600 | RTX4060Ti |
メモリ | 16GB | 16GB |
ストレージ | 1TB SSD | 500GB SSD |
レビュー | >レビューを見る | >レビューを見る |
公式サイト | >チェックする | >チェックする |
ドスパラとマウスコンピューターが販売するデスクトップパソコンで比較を行います。
ベンチソフトによる性能比較
CPU-Zによるスコア
Ryzen 5 7500F
Core i5-14400F
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-14700F | 854.8 | 14014.0 |
Core i5-14400F | 736.8 | 6546.4 |
Core i7-13700 | 820.5 | 11336.8 |
Core i5-13400 | 725.4 | 6425.5 |
Core i7-12700 | 749.2 | 8889.5 |
Core i5-12400 | 703.6 | 5007.6 |
Ryzen 5 7500F | 711.3 | 5783.6 |
Ryzen 5 4500 | 500.4 | 4239.2 |
Core i5-14400のほうがスコアは高く、シングルスレッドでは約4%、マルチスレッドでは約13%の差があります。
シングル性能差は誤差レベルですが、マルチスレッドは明確な差が出ていますね。価格差が小さいのであればCore i5-14400を選択するほうが無難だと言えそうです。
CINEBENCH R20によるベンチマークスコア
Ryzen 5 7500F
Core i5-14400F
CPU | シングル | マルチ |
Core i7-14700F |
809 | 9631 |
Core i5-14400F | 681 | 5303 |
Core i7-13700 | 773 | 7349 |
Core i5-13400 | 680 | 5290 |
Core i7-12700 | 726 | 6751 |
Core i5-12400 | 659 | 4724 |
Ryzen 5 7500F | 705 | 5535 |
Ryzen 5 4500 | 478 | 3511 |
CINEBENCH R20のテストでは逆転現象が起きていて、Ryzen 5 7500Fが高スコアを出します。シングル、マルチスレッドともの約4%高スコアになりました。
まさかの逆転現象もあって難しい選択ですが、これくらいの差であれば体感的に劇的な差は感じない気もします。デザイン、パーツ構成、予算、サポート力などの複合的な条件で有利な方を選んでも良いかもしれませんね。
RAWの一括変換にかかった時間を比較
RAWの一括変換にかかった時間を測定するために、一眼レフで撮影した150枚(5GB)の写真を現像します。
CPU | 150枚 |
Core i7-14700F | 3分09秒 |
Core i5-14400F | 3分54秒 |
Core i7-13700 | 3分24秒 |
Core i5-13400 | 3分45秒 |
Core i7-12700 | 3分30秒 |
Core i5-12400 | 4分06秒 |
Ryzen 5 7500F | 3分24秒 |
Ryzen 5 4500 | 5分46秒 |
RAW現像では、Ryzen 5 7500Fが30秒ほど速く処理を終えています。処理時間だけならRyzenですが、作業中の快適度に大きな差は感じませんでした。使う編集ソフトなどの相性も考慮して検討すべきでしょう。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
構成 | 処理時間 |
Core i7-14700F×RTX4060 |
2分31秒 |
Core i5-14400F×RTX4060Ti | 3分26秒 |
Core i7-13700F×RTX3060Ti | 2分54秒 |
Core i5-13400F×RTX3060 | 3分27秒 |
Core i7-12700×RTX3060 | 2分52秒 |
Core i5-12400×RTX3050 | 4分14秒 |
Ryzen 5 7500F×RX7600 |
3分29秒 |
Ryzen 5 7500F×RX7600とCore i5-14400F×RTX4060Tiとでは、同等クラスの処理が実現できているということになります。どちらにしてもカジュアルな高解像データ編集は行えますが、フルHDクラスの処理をメインにおいておくほうが無難な印象です。
Core i5-14400 vs Ryzen 5 7500F まとめ
・性能的に明確な差は感じない!
・好みやパーツ構成、予算で選んでOK!
・趣味使いなら体感レベルの差はない!
・安定面でCore i5-14400がやや有利か?
各種テストを行ってきましたが、明確にどちらのほうが優れているというのは言えませんね。作業中の快適度はほとんど同じですし、どちらかのCPUがあきらかに劣っているとも感じません。体感的な差を感じられるかも難しいような気がしますね。個人的には編集アプリなどの親和性を考えるならインテルという気もしますが、コスパで優れているならRyzenを選んでも良いように感じました。
おすすめパソコン
ドスパラ GALLERIA RM5C-R46T
第14世代インテルCore i5-14400FにGeForce RTX4060Tiを採用し、ゲームはもちろん動画編集などにも対応できるパフォーマンスを誇ります。記事執筆時点でのお値段が17万円台で、最新パーツが採用されている割にはお手頃です。
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A5G60
グラボがGeForce RTX4060になったことで、最新ゲームプレイ、動画配信、高解像動画編集にも対応できるモデルです。価格も15万円台と良心的ですし、もちろんアフターサービスも充実しています。個人的に買うならこのラインかな~とは思います。
フロンティア FRGKB760/M105
フロンティアのセールモデルならこの構成で約15万円です。Core i5-14400F×RTX3060なら十分な処理能力を持っていますし、ちょっとした重量級データにも対応できるはずです。グラボは旧世代になりますがコスパよくゲームを楽しみたい人にはおすすめの1台です。
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A5G1D
マウスコンピューターの新ブランド「NEXTGEAR」です。価格は13万円台と激安で、価格をとことん抑えたい人におすすめのモデルです。フルHDクラスの処理なら難なく行えますし、写真や動画編集も楽しめます。標準で3年間のメーカー保証がついているのも魅力的です。
マウスコンピューター G-Tune DG-I5G6T
マウスコンピューターのゲーミングブランド「G-Tune」ではFPS向けの6点セットモデルが用意。色々と悩む手間を省いてくれるので手っ取り早くゲームを始めたい人におすすめ。標準で3年間のメーカー保証も付属しておりサポートは手厚いです。
Legion Tower 5i
Core i5-14400F×RTX4060ならフルHDクラスのデータ処理は快適ですし、最新ゲームも快適に動作させられるはずです。価格も税込15万円台とリーズナブルで初心者の方やライトユーザーにもおすすめのモデルです。
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