Dellのゲーミングモデル「Dell G5 15(プラチナ)」をレビューします。(機材貸出元:Dell)
Dellは知らない人はいないんじゃないか?と思えるくらいメジャーなパソコンメーカーです。僕も学生の頃に使っていました。久しぶりのDellになりますが、どれくらい進化しているのでしょう?これからテストしていくのが楽しみです。
今回のテスト機は、CPUに「Core i7-8750H」、GPUに「GeForce GTX1060(MAX-Q)」という人気のパーツを搭載した、高コスパモデルになっています。おそらくこの構成では最安値クラスでしょう。それでは、各ベンチマークをとりながら、レビューしていきたいと思います。
目次
Dell G5 15 プラチナの性能
Dellは個人・法人向けにパソコンを販売しています。とにかく安いイメージがありますし、学生さんやビジネスユースで人気があります。一応ゲーミングマシンという括りにはなりますが、RAW現像、動画編集、イラストなどのクリエイティブなシーンにも充分に使っていける性能だと判断しています。
最近ではノートパソコンでもパフォーマンスが求められるシーンが増えていますので、これだけ性能が高いパソコンだと安心して使えそうですね。ちなみにモデル名に入っている「G」は、GameとGraphicsの意味だそうです。
Dell G5シリーズのラインナップ
Dell G5シリーズにはいくつかのラインナップが存在しています。しかしパーツ構成で見分ける形になっています。この辺りの公式サイトの使いづらさは、あまり変わっていないようですね(苦笑)たまに調べたいパソコンがあるのですが、結局たどりつけないこともあり残念な仕様に感じています。
シリーズ | プラチナ・大容量SSD+HDD・GTX 1060 搭載 VR | Dell G5 15 ファイナルファンタジーXV推奨パソコン | プレミアム・SSD+HDD・GTX 1060 搭載 VR | プレミアム・SSD・GTX 1050Ti 搭載 |
CPU | Core i7-8750H | Core i5-8300H | ||
GPU | GeForce GTX 1060 Max Q | GeForce GTX1050Ti | ||
メモリ | 16GB | 8GB | ||
SSD | 256GB M.2 PCIe NVMe SSD | 128GB M.2 PCIe NVMe SSD | 256GB M.2 PCIe NVMe SSD | |
HDD | 1TB | – | ||
公式HP | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
シリーズの中では上位モデルとなのが、今回のテスト機を含む「プラチナ」です。もう少しパーツのレベルを落としたものが「プレミアム」になります。レベルを落としたといっても、GPU搭載ですし、ストレージもSSDですから、シリーズ全体でパフォーマンスは高めになっていることがわかります。
クーポンの適用で10~14万円台ということを考えても、コストパフォーマンスは非常に高いですね。人気があるのもなんとなく頷けます。(クーポンは変動があるので確認が必要)
ゲームがもらえるキャンペーン開催中
ゲーミングマシンらしいプレゼントもあり『Call of Duty: Black Ops 4』がもらえるキャンペーンを開催しています。FPSでは人気の高いゲームですね。僕も遊んでいました!
キャンペーン対象のゲーミングパソコンをデルオンライン、デルリアルサイト、弊社電話窓口やオンラインチャットでご購入いただいた個人のお客様に、『Call of Duty: Black Ops 4』が無料で遊べるゲームコード(Battle.net版)をインテルサイトよりプレゼントします。
キャンペーン期間:2019年4月1日23:59に達した時点でキャンペーンは終了いたします。
引用:Dell
Dell G5 15 のスペック表
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i7-8750H |
グラフィックス | GeForce GTX 1060 Max Q |
メモリ | 16GB |
SSD | 256GB M.2 PCIe NVMe SSD |
HDD | 1TB |
液晶 | 15.6-インチ FHD (1920 x 1080) IPS |
サイズ | 高さ: 24.95 mm x 幅: 389 mm x 奥行き: 274.7 mm |
重量 | 約 2.65kg |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU「 Core i7-8750H」の性能
搭載されているCPUは第8世代の「Core i7-8750H」です。6コア12スレッドのCPUで、通常は2.2GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大4.1GHzまで周波数があがります。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-8700 | 15171 | 3.2GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i7-8750H | 12573 | 2.2GHz(4.1GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i5-9600K | 14444 | 3.7GHz(4.6GHz) | 6コア6スレッド | 95W |
Core i5-8500 | 12075 | 3.0GHz(4.1GHz) | 6コア6スレッド | 65W |
Core i5-8400 | 11745 | 2.8GHz(4.0GHz) | 6コア6スレッド | 45W |
さすがに他のデスクトップ用CPUと比較すると目劣りするようにも感じますが、スコア的には12000を超えていますので充分すぎる処理能力を有しています。
掲載されたスコアはPASS MARK社が開示しているデータであり、性能を約束するものではございません。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU-Zによるスコアは以下の通りです。
シングルスレッド | マルチスレッド | |
Core i7-8750H | 443.8 | 3417.9 |
Core i7-8700 | 397.4 | 3646.1 |
シングルスレッドが「443.8」、マルチスレッドが「3417.9」でした。これだけの数字が出ていると、かなり高負荷の処理もこなせるという印象です。参考までにCore i7-8700だとシングルスレッドが「397.4」、マルチスレッドが「3646.1」という結果です。
個体がちがうので何とも言えませんが、Core i7-8750Hのほうがなぜか良好な結果が出ているというのが不思議です。Dell G5 15を検討している人からすると、良いニュースなのでプラスに受け取っておきましょう。
CINEBENCHによるベンチマークスコア
CINEBENCHによるスコアは1157となりました。
ちなみCore i7-8700では1400程度です。ここはしっかりとCPUの差が出てしまった感じですね。とは言え、Core i7-8750Hも充分に高い数字です。
ストレージ性能
Cドライブ(256GB SSD)のスコア
Dドライブ(HDD)のスコア
SSDのほうが約4倍ほど高速だという結果になりました。SSDの速度に関しては、正直もう少し上を期待していたので残念です。(テスト機のため構成が違う可能性あり)とは言え、通常使用する上で支障が出るようなことはありませんので心配無用です。
「GeForce GTX1060(Max-Q)」のグラフィック性能・ゲームスコア
Dell G5 15に搭載されているグラフィックは「GeForce GTX1060(Max-Q)」です。Max Qというのは、薄型化を目的として、消費電力や発熱を抑えたモデルのことです。性能は若干落ちてしまいますが、その分薄くなるのでこうしたノートパソコンに組み込みやすくなるというメリットがあります。最近のノートPCでよく見かけるようになりましたね。
RAW現像や写真編集向けに充分な性能ですし、国内のほとんどのゲームも快適に動きます。
GTX1060ならフルHDの動画編集も快適に動作しますし、できないことはほぼなくなるのでとても人気があります。
CINEBENCHのベンチマーク
結果は112.54fpsでした。以前にテストしたGeForce GTX1080の111fpsに対してかなり健闘した印象です。
・「GTX1080」「Ryzen CPU」搭載のLITTLEGEARをレビュー!
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
標準品質 | 3840×2160 | 重い(2049) |
標準品質 | 1920×1080 | やや快適(5694) |
GTX1060だと4K画質は「重い」という結果になりました。とは言えフルHDで充分だという人のほうが多いでしょう。高品質モニターに外部出力してゴリゴリ遊ぶといった用途ならデスクトップを選択するはずです。PC単体で完結させた上で、重たいゲームが快適に遊べるのですから充分だと感じます。
ゲーミングノートとしての選択肢としても悪くないでしょう。現在人気のタイトル「フォートナイト」や「PUBG」なども遊べます。
実はベンチソフトがうまく起動しないトラブルにあい、ググってあれこれ試しましたがうまく改善できませんでした。結局Windowsを再インストールすることで解決に至りました。テスト機で使いまわされているのが原因な気がしますが、こうしたトラブルはできるだけ遭遇したくありませんね・・・
RAW現像にかかる時間は?
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「6分18秒」でした。
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee5.4」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。
僕がテストした結果では、Core i7-8700で6分18秒という結果もありました。偶然にも全くおなじタイムですね(笑)このことからも「Dell G5 15」はRAW現像に充分なパフォーマンスが発揮できているという判断ができます。
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約5分14秒でした。データ容量は3.67GBです。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
新技術を搭載しまくったパソコンだと2分を切るような作業なのですが、スペックも金額も違いすぎるので比較になりません。むしろゴリゴリ動画編集しない人ならストレスもなく、必要充分だろうなという印象をもちます。
・Core i7-9700K×RTX2070で動画編集を快適に!DGZ530レビュー
×264 FHD BENCHMARKによるスコア
x264 FHD BENCHMARKでは「スコアが36」「エンコード時間が1分09秒」という結果になりました。参考までにCore i7-8700ですと「スコアが45前後」「エンコード時間は55秒前後」という結果です。
さすがにデスクトップ並みという訳にはいきませんでしたが、動画編集をたまにするくらいであれば気にならないでしょう。むしろノートでこれだけ多用途に使えるメリットのほうが勝っています。
Dellパソコンはうるさい?静音性は?
今回久しぶりにDellのノートPCを使わせていただきましたが、冷却性能を高めるためかファンはそれなりに回り、音はやや気になります。轟音という訳ではありませんが、カフェでの作業なんかだと気を使うかもしれません。RAWの一括現像だと1分くらいでファンが回りだしましたので、周囲には気をつかうシーンが想像できます。
その代わりパフォーマンスが落ちることもないので、処理を優先したい人にはたいしてデメリットにはならないでしょう。
デルの出荷はどれくらい?
Dellの出荷スケジュールをチェックしてみると、即納モデル以外は以下のようなスケジュールになっているようです。
受注生産のため、通常約2週間(営業日)の納期をいただいております。周辺機器は一部を除き約3-5日でのお届けとなります。
営業日換算で2週間なので、注文してから2~3週間経たないとパソコンが手元に到着しないことになります。
海外のパソコンメーカーだと2週間くらいは普通なのですが、パソコン購入って必要に迫られている場合も多いので出荷日が長いのは気になりますよね。余裕をもって購入するほうがストレスがないでしょう。
Dell G5 15を開封!
それでは届いたパソコンを開封していきたいと思います。
ブラックベースで余計なデザインがないのも好印象で、差し色の赤がカッコいいですね!質感はマットで、素材は樹脂製です。安っぽい印象は受けませんが、指紋はそれなりに目立つ印象。
ディスプレイは一般的なスペック
ベゼルは結構太めで、筐体自体に存在感を感じます。作業に集中するにはちょうど良いサイズ感だと思います。リフレッシュレートは60Hzですし、発色の良いIPSパネルが使われているので一般的な性能は備わっているモニターという印象。格安モデルにありがちな、青白さや、視認しにくさは感じませんでした。非光沢で映り込みも少ないので、長時間の作業にも向いています。
ただし写真編集や動画編集の色までこだわりたいのであれば、色域の広い外部モニターを使うほうが賢明でしょう。マイナスは無いけど、プラスもない感じです(笑)
キーボードやタッチパッドの使い心地は?
キーボードはテンキーが付属しているタイプで、バックライトには対応していません。ところどころキーピッチが小さくなってますが、タイプがしにくいと感じることはありませんでした。逆に小さいのにしっかり押せる小気味よさに感心しましたね。ただ十字キー周辺のよく使うボタン類は、誤タイプすることもありました。(→を押そうとして0を連打したり)
タッチパッドはサラサラとしていて、大きさもちょうど良いです。ここにも赤が使われているので、ちょっとした高揚感、満足感につながっている気がします。自分の所有物になるのなら愛着がわくデザインのほうが良いですからね。
付属品のACアダプター
高性能なパーツが搭載されているノートパソコンだけに、ACアダプターも大型化しています。性能を発揮させるためとは言え、携帯性は犠牲になっているところは否めないでしょう。据え置き機としてメインで使って、たまに家の中を移動したり、外に持ち出したりするくらいなら頑張れるかもしれません。少なくとも毎日持ち歩くのは骨が折れそうです。
PC本体の重量も2.65kgと決して軽くはありませんので、モバイル性能を期待するパソコンではありません。
インターフェース
1 ヘッドフォン/マイク
3 SuperSpeed USB 3.1 Gen 1 Type-A(1つはPowerShare対応)
1 40 GbpsのThunderboltおよびDisplayPortをサポートするType-C™およびThunderbolt™ 3
1 HDMI 2.0
1 Power/DC-inジャック
1 ギガビットイーサネットRJ45
1 SDカードリーダー
Dell G5 15はこんな人におすすめ
- Core i7×GTX1060のセットで最安値級のPCが欲しい人
- コスパバツグンなノートパソコンが欲しい人
- 写真編集やRAW現像に使えるパソコンが欲しい人
- デスクトップ並みのパフォーマンスが必要な人
- 多用途に使えるノートPCを求めている人
- 安くても性能をそこそこ求める人
Dell G5 15の感想まとめ
「Dell G5 15」を開封しながらスコアをとってきましたが、いかがでしたか?
14万円半ば(クーポン利用時)という最安値級の価格ながら、デザイン、パフォーマンスを両立した本機はかなりお買い得モデルだと感じました。納期の長さや、一部ソフトがうまく起動しないなどのトラブルはありましたが、ミドルクラスあたりのパソコンを検討している人には良い選択になり得るかと思います。
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