ドスパラよりGALLERIA XA7C-R38をレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
Core i7-10700とGeForce RTX3080を搭載した、ドスパラのデスクトップパソコン。そのパフォーマンスの高さと税別20万円を切る現実的なお値段設定。高解像度のデータ処理や3Dオンラインゲームなどにバリバリ使える仕様も嬉しいポイントです。
それでは、各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像、動画編集にかかった時間などを含めて実機レビューしていこうと思います。
GALLERIA XA7C-R38 レビュー
公式HP:https://www.dospara.co.jp
ドスパラのGALLERIA XA7C-R38は、実用性と価格のバランスに優れたデスクトップPCです。
CPUには8コア16スレッドのCore i7-10700を採用しており、効率的にデータ処理を行います。グラフィックには最新のRTX3080が搭載されており、繊細な映像表現を求める方や、高リフレッシュレートを求めるゲーマーにも最適です。
※シャーシが共通のためGALLERIA ZA9R-R70Sの写真を含みます。内部写真はレビュー機です。
ドスパラの新筐体を採用したモデルで、サイドにブルーが入ったクールなデザイン。フロント部にはGALLERIAのロゴが入っています。
トップには4つもUSBが装備されています。デバイス類がついつい増えてしまうユーザーにとっても嬉しい仕様。斜度がついているので抜き差しも楽々です。
このシャーシの良いところは大型のファンを搭載しているので「冷却性」「静音性」に優れている点です。長時間、高い負荷がかかるゲームなどを楽しんでいても意識が向くことが少ないと思います。(作業に没頭できる)
GALLERIA XA7C-R38のスペック
テストで使ったモデルの内部はこんな感じ。内部には空洞も大きくスペース的には余裕を感じます。カスタマイズの作業性とかも悪くない感じですね。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i7-10700 |
グラフィックス | GeForce RTX3080 |
メモリ | 16GB |
SSD | 512GB NVMe SSD |
電源 | 750W 静音電源 (80PLUS GOLD) |
サイズ | 220(幅)×440(奥行き)×480(高さ) mm |
重量 | 約 14kg |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU Core i7-10700の性能
搭載されているCPUはCore i7-10700です。8コア16スレッドのCPUで、通常は2.9GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大4.8GHzまでオーバークロックします。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Ryzen 9 3900X | 32860 | 3.8GHz(4.6GHz) | 12コア24スレッド | 105W |
Core i7-10700K | 19737 | 3.8GHz(5.1GHz) | 8コア16スレッド | 125W |
Core i7-10700 | 17632 | 2.9GHz(4.8GHz) | 8コア16スレッド | 65W |
Core i7-9700 | 13709 | 3.0GHz(4.7GHz) | 8コア8スレッド | 65W |
Core i7-10700は従来のCore i9に匹敵するとも言われる性能で、Core i7-9700と比較すると約29%もスコアを伸ばしています。
コレよりも上のCPUを選択すると途端にコストが上がってしまう傾向にもありますので、落とし所としてはバランスが良いと思います。ややRyzen CPUの存在も気になるところです。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU-Zによるスコアは以下の通りです。
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Ryzen 9 3900X | 545.4 | 8191.3 |
Ryzen 7 3700X | 516.7 | 5560.9 |
Core i9-9900K | 563.1 | 5552.8 |
Core i7-10700 | 559.4 | 4841.8 |
Core i7-9700K | 566.0 | 4326.4 |
シングルスレッドのスコアが559.4、マルチスレッドが4841.8となりました。
割と上位クラスのCPUばかりを並べているので目おとりする印象を受けるかもしれませんが、従来のCore i9-9900Kとシングルスレッドはほぼ同等、マルチスレッドは約1割強落とす程度だと考えると十分に高性能です。
またライバルのRyzen CPUよりもシングルスレッドが高い傾向あり、この辺りが写真編集や動画編集にどのように現れてくるのかが気になるところでしょう。この後チェックしていきます。
CINEBENCHによるベンチマークスコア
CINEBENCH R15によるスコアは2579でした。
CPU | スコア |
Ryzen 9 3900X | 3232 |
Ryzen 7 3700X | 2112 |
Core i9-9900K | 2051 |
Core i7-10700 | 1548 |
Core i7-9700K | 1493 |
CINEBENCH R15の結果を見ると、Core i7-9700Kとの比較だと微増で、Core i9には大きく差を開けられてしまった印象。ベンチマークのスコアで全てが決まるわけでもありませんが、少し気になってきますね。。
CINEBENCH R20はシングルスレッド492、マルチスレッド3564です。CINEBENCH R23はシングルスレッド1273、マルチスレッド9058です。
ストレージ性能
Cドライブは512GB NVMe SSDを搭載しており、読込速度は約3300MB/s、書込速度は約2200MB/sという結果になりました。このクラスのSSDが標準搭載なのはすごいです。
GALLERIA XA7C-R38(RTX3080)のグラフィック性能・ゲームスコア
GALLERIA XA7C-R38に搭載されているグラフィックはGeForce RTX3080です。
ほとんどのゲームを最高設定で快適に遊べるレベルで、ゲーミングモニターや4Kモニターで楽しみたい人にも最適だと思います。三連ファンでしっかりと冷却性能を持たせてあるのも好印象でした。
CINEBENCHのベンチマーク
結果は181.94fpsでした。
RTX3090のスコアは200.90fpsだったので、その差は約10%ほどでしょうか。上位グラボよりもRTX3080の方がコスパに優れている印象を受けます。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
標準品質(RTX3080) | 3840×2160 | 快適(7192) |
1920×1080 | とても快適(15679) | |
標準品質(RTX3090) | 3840×2160 | とても快適(9519) |
1920×1080 | 非常に快適(17851) |
重たいゲームの代表格であるファイナルファンタジー15のベンチ結果です。
4K解像度の高品質でも快適という結果を得られるため、WQHDや4Kといった高解像度モニターで遊びたい人は良い選択になりそう!フレームレートにこだわりたい人は上のグラボを選択するしかありませんが「動かす」ことを目的にするなら納得できる性能だと思います。4Kが快適に動く世界がついに来たという感じですね。
ちなみにRTX3080を搭載した「G-Tune EP-Z」の場合、4K標準品質で快適(8572)、フルHDで非常に快適(18679)だったので、単純にグラフィック性能にこだわるならG-Tuneの方が優れているということになります。(CPU性能も高いのが影響しているのかも?)
RAW現像にかかる時間は?
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「4分47秒」でした。
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 結果 |
Ryzen 9 3900X | 4分23秒 |
Core i7-10700K | 4分18秒 |
Core i7-10700 | 4分47秒 |
Core i9-9900K | 3分19秒 |
Core i7-9700K | 4分56秒 |
RAW現像の処理速度に関しては申し分ない処理速度で、K付きモデルと比較しても30秒ほどの差にとどまりました。Ryzen 9と比較しても25秒ほどの差です。
時間が惜しいプロクリエイターにとっては物足りなく感じるかもしれませんが、趣味の写真編集用パソコンとしてはCore i7-10700は悪い選択ではないはずです。でも従来のCore i9と同等は言い過ぎかも・・・
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約4分31秒でした。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
GALLERIA XA7C-R38 | Core i7-10700×RTX3080 | 4分31秒 |
G-Tune EP-Z | Core i9-10900K×RTX3080 | 3分02秒 |
DAIV Z9 | Core i9-9900K×RTX2080S | 3分48秒 |
RTX30シリーズは上位モデルから登場しているので、どうしてもハイエンドモデルとの比較になってしまうのつらいところ。編集作業自体はスムーズですし、書き出しも決して遅いわけではないのですが・・・
やっと現実的な構成と価格で登場してきたという意味では、GALLERIA XA7C-R38はかなり人気が出るモデルだと思うんですけどね。実際この記事を執筆時にも「在庫切れ」が発生していました。売れてなければ起こらない現象ですよね。
パソコンはうるさい?静音性は?
14cm 静音FANがフロント、リア、トップに装備されているので排熱も良好ですし、とても静かで個人的にはツボでした。
ただしリアとトップフローで排熱するので、デスク下に設置したら熱がこもるのは気になるかもしれません。冷却性を重視しているので仕方ないのですが、天面に気軽に物を置くのは気が引けるかもしれません。人によってはヘッドセットとか置きたいはずなので少々残念です。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
ドスパラは納期短縮に力をいれているので早いモデルだと翌日出荷されます。翌日出荷対応モデルかは、公式サイトで確認できるようになっていますので、すぐパソコンが欲しいという人はチェクしてくださいね。
GALLERIA XA7C-R38のインターフェース
前面:USB 3.2 Gen1 Type-A x4
背面:USB2.0 x2 USB 3.2 Gen1 Type-A x2 USB 3.2 Gen2 ×2(Type-A×1+Type-C×1)
GALLERIA XA7C-R38のデメリット
・サイズが大きい
・性能を考えると32GBメモリ欲しい
GALLERIA XA7C-R38は性能面で不満はありません。やれることが多いだけにメモリは32GBにしておくと長期使う面では安心感が得られる気がします。パフォーマンスが高いので仕方ないですが、本体は大きめですので設置スペースには余裕を持ちましょう。
GALLERIA XA7C-R38はこんな人におすすめ
- 性能とコスパを重視したい人
- RAW現像や動画編集でフルに使いたい人
- 高解像度でゲームを動かしたい人
- 長く使えるPCを探している人
- 趣味でゲームやクリエイト作業を楽しみたい人
公式HP:https://www.dospara.co.jp
GALLERIA XA7C-R38の感想まとめ
ドスパラのGALLERIA XA7C-R38をレビューしてきました。
Core i7-10700×RTX3080の組み合わせで、ゲームだけでなく動画編集やRAW現像などにも使える実用性の高いモデルだと感じました。RTX3080搭載モデルの中でも現実的な価格も魅力ですし、長期にわたってよき相棒になってくれることでしょう。
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