G-Tune HM-Bをレビューします。（機材貸出元：株式会社マウスコンピューター）
インテル第12世代Core i5-12400とGeForce RTX3060を軸にしたゲーミングデスクトップパソコンです。CPU性能も描画性能もほどよく高いので、快適にゲームを楽しめるのはもちろん、RAW現像や動画編集といったクリエイト作業にも対応できます。PCが高騰する中では比較的コスパも良いので、これからゲームを始めるという人にもおすすめの1台となっています。
各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像・動画編集にかかった時間なども掲載していますので参考にして下さい。
G-Tune HM-B 特徴
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
マウスコンピューターの「G-Tune HM-B」はゲーマー向けのデスクトップPCです。
性能はミドルクラスあたりに位置しますが、競技性の高いゲームでも快適に遊べますし、人気のバトロワ系もしっかり動かせます。高解像度最高設定で・・みたいなハードな使い方をするには厳しいでしょうが、一般ユーザーなら必要十分な性能を備えています。
G-Tune HM-B のスペック
| 型番 | G-Tune HM-B |
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | Core i5-12400 |
| グラフィックス | GeForce RTX 3060 |
| メモリ | 16GB（最大32GB） |
| ストレージ | 512GB NVMe SSD |
| 電源 | 700W【80PLUS BRONZE】 |
| サイズ | 約189×396×390mm |
| 重量 | 約10.2kg |
| 価格 | 189,800円〜 |
| リンク | ＞詳細を見る |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
G-Tune HM-B の外観チェック
G-Tuneではスタンダードな位置付けのミニタワー型の筐体です。パワフルな割りにはフルタワーと比べてコンパクトなサイズなので、デスク周辺に設置しても場所を取らないのも良いです。直線がきいたデザインで主張も少なく、インテリアの邪魔にもなりません。
前面にはUSBやイヤホンジャックなどが装備されアクセスがしやすく、HDMI端子も設置されているのでVR機器などを接続して使えます。
高性能なPCだけに冷却性も気になるところですが、標準だとやや物足りない感じがしました。また負荷がかかった場合には、音が大きくなる傾向にあります。個人的んはCPUファンを高性能なものに交換し、フロントファンを追加するのがおすすめです。
ストレージは最大で 2.5インチ2、3.5インチ×1が搭載可能。ここ最近のゲームは、1本で何十ギガも消費するので追加しておくと安心です。
G-Tune XM-Zのインターフェース
・DisplayPort×3、HDMI×1
・USB2.0×2
・USB3.0×4 （前面 Type-A×2 / 背面 Type-A×2）
・USB3.1×1（Type-C/背面×1）
・ネットワーク×1(1000Base-T/100Base-TX/10Base-T対応(RJ-45))
・ヘッドフォン出力、マイク入力、等
モデルによって異なる場合があります。
各種ベンチマーク結果
Core i5-12400の性能
搭載されているCPUは、第12世代のCore i5-12400です。6コア12スレッドのCPUで、通常は2.5GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大4.4GHzまでオーバークロックします。
| 名称 | スコア | クロック（OB） | コア（スレッド）数 | TDP |
| Core i7-12700 | 32117 | 2.1GHz（4.9GHz） | 12コア20スレッド | 65W |
| Core i5-12400 |
19333 | 2.5GHz（4.4GHz） | 6コア12スレッド | 65W |
| Core i7-11700 | 21469 | 2.5GHz（4.4GHz） | 8コア16スレッド | 95W |
| Core i5-11400 | 17507 | 3.6GHz（4.4GHz） | 6コア12スレッド | 65E |
| Core i7-10700 | 17632 | 2.9GHz（4.8GHz） | 8コア16スレッド | 65W |
| Ryzen 7 5800X | 28493 | 3.8GHz（4.7GHz） | 8コア16スレッド | 105W |
| Ryzen 5 5600X | 22161 | 3.7GHz（4.6GHz） | 6コア12スレッド | 65W |
PASSMARKの公開データによると「Core i5-12400Kは19333」です。第10世代Core i7-10700を超えるスコアですが、ライバルのRyzen 5 5600Xに及ばずです。
第12世代インテルCPUは、どれをとっても高性能化が著しいので安心して選べます。よほどハードな使い方をしない限りは十分と言えるでしょう。
CPU-Z ベンチマークスコア
| CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
| Core i7-12700 | 783.9 | 8997.0 |
| Core i5-12400 | 677.4 | 4370.5 |
| Core i7-11700 | 659.1 | 6127.0 |
| Core i5-11400 | 588.1 | 4374.8 |
| Ryzen 7 5800X | 669.4 | 6739.4 |
| Ryzen 5 5600X | 645.4 | 4873.0 |
シングルスレッドのスコアが677.4、マルチスレッドが4370.5となりました。マルチスレッドはそれなりですが、シングルスレッドは非常に高いスコアです。
シングルスコアが高いと多くの作業で快適性を得られます。また、PASSMARKスコアでは負けていたRyzen 5 5600Xよりも高い数字をマークしているのも注目してください。ただしマルチスレッドは負けています。
CINEBENCH R20 スコア
| CPU | シングル | マルチ |
| Core i7-12700 | 710 | 6485 |
| Core i5-12400 | 661 | 3852 |
| Core i7-11700 | 592 | 3788 |
| Core i7-10700 | 492 | 3564 |
| Core i5-11400 | 536 | 3225 |
| Ryzen 7 5800X | 621 | 5993 |
| Ryzen 5 5600X | 599 | 4233 |
| Ryzen 7 3700X | 504 | 4822 |
CINEBENCH R20のスコアはシングルで661、マルチで3852となりました。第11世代Core i7-11700と比較してもシングルで約11％、マルチではほぼ同等のスコアが出ています。
Core i7-11700は少々パッとしない印象があったのは事実ですが、この僅かな期間で下位グレードに抜かれてしまうとあれば立場がありません。
ストレージ性能
ストレージは512GB NVMe SSD搭載しており、読込速度は約2400MB/s、書込速度は約1800MB/s程度です。
この規格では特別速いという訳ではありませんが、十分にサクサク感は得られています。容量が500GB程度では不足するはずなので、1TB HDDでも良いのでカスタマイズで追加しておくことをおすすめします。
もし速度にこだわりたいならGen4 NVMe SSDを選択するのもありです。
G-Tune HM-B（RTX3050）のグラフィック性能・ゲームスコア
G-Tune HM-Bに搭載されているグラフィックはGeForce RTX3050です。フルHDゲーミングで快適性を得られることを目的としたモデル。果たしてどこまで遊べるのでしょうか？
FF15（重たいゲーム）のベンチマーク
| モデル | 設定 | 結果 |
| G-Tune HM-B （RTX3060） |
3840×2160（標準品質） | 普通（4329） |
| 1920×1080（標準品質） | 快適（11691） | |
| GALLERIA RM5C-R35 （RTX3050） |
3840×2160（標準品質） | 普通（3160） |
| 1920×1080（標準品質） | 快適（8697） | |
| DAIV A7 （RTX3060） |
3840×2160（標準品質） | 普通（4331） |
| 1920×1080（標準品質） | とても快適（11613） | |
| GALLERIA XA7C-R36T （RTX3060Ti） |
3840×2160（標準品質） | やや快適（5641） |
| 1920×1080（標準品質） | 非常に快適（14819） |
重量級タイトルのFF15ですが、4K解像度で普通という結果になりました。これくらいスコアが出ていれば、画質の調整をほとんどすることなく大抵のゲームは遊べるでしょう。Core i5-12400によるスコア落ちもありませんので、RTX3060を十分に生かせる性能です。
ただし、設定（画質、解像度、フレームレートなど）にこだわるならRTX3060Ti以上をおすすめします。
RAW現像にかかる時間は？
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90％、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の読み込みも速く、編集を当ててストレスなく反映されるので快適に感じました。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
| CPU | 処理時間 |
| Core i7-12700 | 3分30秒 |
| Core i5-12400 | 4分22秒 |
| Core i7-11700 | 4分16秒 |
| Core i5-11400 | 4分45秒 |
| Ryzen 7 5800X | 3分46秒 |
| Ryzen 5 5600X | 3分55秒 |
約150枚（5GB）のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「4分22秒」でした。
Core i5-11400より速いのはもちろん、Core i7-11700に匹敵する処理性能をもっていることがわかりました。趣味でRAW現像に没頭するなら十分な性能、ただしこだわるならCore i7-12700がおすすめです。
動画の書き出しにかかる時間は？
動画編集ソフトResolveを使って5分程度の4K動画を書き出してみました。書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
| CPU | 処理時間 |
| Core i7-12700×RTX3060 | 2分52秒 |
| Core i5-12400×RTX3060 | 5分48秒 |
| Core i5-12400×RTX3050 | 4分14秒 |
| Core i7-11700×RTX3060 | 4分40秒 |
| Core i5-11400×RTX3060Ti | 5分39秒 |
| Ryzen 7 5800X×RX6700XT |
3分02秒 |
| Ryzen 5 5600X×RX6700XT | 4分04秒 |
Core i5-12400×RTX3060の組み合わせなら、ちょっとした高解像データ編集にも対応できるパフォーマンスです。ゲーム配信やYouTube初心者さんにも調度良い性能なので検討してほしいです。
ただ、Core i5-11400×RTX3060Ti搭載モデルとほぼ同等なのは判断が難しいです。理論値だけで言ったらもう少し速くても良かったような気はします。
パソコンはうるさい？静音性は？
G-Tune HM-Bで気になったのが冷却ファンの音です。高性能な分だけ冷却も必要になりますが、高負荷作業では割としっかりとファンが回ります。うるさくて作業に集中できないというほどではありませんが、比較的音は大きい部類になると感じました。
ファン周りの静穏性を重視したカスタマイズをおすすめします。
出荷は遅い？どれくらいで到着するの？
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。マウスコンピューターの出荷予定日はだいたい「注文が確定してから4～5日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりません。
記事執筆時点で確認したところ、だいたい1週間程度の目安となっていました。
・15時までの注文確定で、ご注文確定日の翌営業日から起算して所定の日数で出荷
・2018年9月1日（土）より、WEBサイトからのご注文に限り土曜日・祝日も出荷
・日曜日、および棚卸や年末年始等の臨時休業日は営業日数に含まれません
G-Tune HM-B デメリット
・ファンの音が大きい
・ライバルに劣るコスパ
G-Tune HM-Bは、そこそこ高い性能で多くの作業に耐えられるのは好印象でした。従来のCore i7に匹敵するパフォーマンスをもっていることを考えると、コスパは良いと思います。
ただし高負荷時の音が気になる（特にCPUファン）のと、ライバルよりも価格面で高くなってしまっているのは気になります。例えばライバルのドスパラ「GALLERIA RM5C-R36」だと類似スペックで17万5000円ほどです。（しかもCPUファンが良い）
RTX3060だけに絞れば数万円安く買える可能性もあるので、色々と探してみると良いかもしれません。
・予算20万円でおすすめのノートパソコン
・予算15万円でおすすめのノートパソコン
G-Tune HM-B はこんな人におすすめ
- RAW現像、動画編集などを楽しみたい人
- フルHDゲーミングで楽しみたい人
- 趣味で動画編集などを楽しみたい人
- 予算が20万円以下の人
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
G-Tune HM-B 感想まとめ
G-Tune HM-B をレビューしてきました。
Core i5-12400は、従来の上位クラス並みの性能をもっており、GeForce RTX3060の性能をしっかりと活かせるのはポイントが高いです。フルHDクラスの処理なら問題なく行えますし、多くのユーザーにとって調度良い選択になるでしょう。価格も20万円を切っていて良心的だと感じます。
マウスコンピューターは国内生産ですし、サポート体制や、アフターフォローも手厚いので万が一のトラブルの時にも誠心誠意対応してもらえるだろうという期待感がもてますから安心です。
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