インテル第10世代CPUが登場!従来世代と比較してどれくらい進化したのかチェックします。
対象は「Core i5-10400」「Ryzen 5 3600」で、ベンチマークやRAW現像、動画編集にどれくらいのちがいが生まれるのかを比較していきます。
それではどうぞ!
目次
Core i5 10400 vs Ryzen 5 3600
解説に入っていく前に「CPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「CPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
当記事で掲載されたスコアは性能を約束するものではございません。
Core i5-10400のポイント
- コードネーム「Comet Lake」
- 新LGA1200ソケット採用(従来モデルと互換性なし)
- 従来モデルよりスレッド数が倍になった
第10世代になったことで製造プロセルが14nmから変更されることを期待した人は多いと思いますが残念ながら据え置き。そろそろIntelさんの本気が見たい!
Core i5と言えど、最近は十分すぎるパフォーマンスを備えているのでネットの閲覧はもちろん、RAW現像や動画編集といったクリエイティブワークもこなせるようになってきています。第9世代CPUと比較するとスレッド数も倍になりマルチ処理に強くなっているほか、ブーストクロックも引き上げられており期待がもてます。ちなみにTurbo Boost Max 3やTVBといった技術には対応していません。
より負荷のかかる4K動画編集や、最新ゲームでシビアにスコアを求めたりするには物足りないかもしれませんが、一般ユーザーならほぼ不満のないレベルです。
残念ながらソケットを変更してきたのでCPUだけの載せ替えは不可。ここはかなり残念なポイントです。
CPUスコア(PASSMARK)
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Ryzen 5 3600 |
17825 | 3.6GHz(4.2GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i5-10400 |
12915 | 2.9GHz(4.3GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i5-9400 |
9395 | 2.9GHz(4.1GHz) | 6コア6スレッド | 65W |
Core i7-10700 | 17632 | 3.6GHz(4.9GHz) | 8コア8スレッド | 65W |
Core i7-9700 | 14612 | 3.0GHz(4.7GHz) | 8コア8スレッド | 65W |
インテル製のCore i5-10400は、従来モデルのCore i7-9700に迫るスコアを見せており順当な進化を果たしている印象。しかしRyzen 5 3600と比較すると約38%ほどスコアを落としており、決して無視できる差ではありません。
もちろんこのスコアだけで全てが決まるわけではありませんので、この後しっかりと比較していきたいと思います。
比較に使ったパソコン
名前 | mouse DT5-G | 自作PC |
画像 | No Photo | |
CPU | Core i5-10400 | Ryzen 5 3600 |
GPU | GTX1650 SUPER | RX5700 |
メモリ | 16GB | 32GB |
SSD | 256GB M.2 SSD(SATA) | 1TB NVMe SSD +1TB SSD |
レビュー | >レビューを見る |
今回のチェックは、マウスコンピューターの「mouse DT5-G」「自作パソコン」です。自作パソコンにはそこそこのパーツを載せているので、やや不平等な比較になってしまいます。その点を頭の片隅にいれつつ読み進めていただけると幸いです。
CPU-Zによるスコア
Core i5-10400
Ryzen 5 3600
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Ryzen 5 3600 |
499.3 | 3970.2 |
Core i5-10400 | 491.9 | 3626.8 |
Core i5-9400 | 450.5 | 2524.0 |
CPU-Zのテスト結果では、Ryzen 5 3600がシングルスレッドで1%、マルチコアで9%ほど高性能だとわかりました。
両者の初値は約2.5万円と横並びだったことを考えると、Ryzen 5 3600の方がコスパは良さそうな印象。ただし記事執筆時点ではCore i5-10400が約2万円に値下がっています。この価格帯での5千円差というのは案外小さくないので、考えようによってはインテルCPUも選べるという印象。
まだこの段階で判断するの早そうです。
CINEBENCH 15のスコア
Core i5-10400
Ryzen 5 3600
Ryzen 5 3600 |
1529 |
Core i5-10400 | 1319 |
Core i5-9400 | 961 |
CINEBENCHのスコアは、Ryzen 5 3600が約16%の差をつけて勝利しています。
ベンチソフトではRyzen優位な結果に終わりましたが、実行速度にも差が出るのか?この後、RAW現像及び動画編集でチェックしていきます。
RAWの一括変換にかかった時間を比較
RAWの一括変換にかかった時間を測定するために、一眼レフで撮影した150枚(5GB)の写真を現像します。
Ryzen 5 3600 |
5分10秒 |
Core i5-10400 | 5分29秒 |
Core i5-9400 | 6分01秒 |
RawTherapeeというソフトを使ってJPEGへの一括変換をテストしたところ、Ryzen 5 3600が19秒ほど短時間で処理が終わりました。
このクラスのCPUを選択する人は日常的に大量のRAW現像をするわけでもないと思うので差はあまり気にしなくても大丈夫というのが個人的な意見。もちろんRyzen優位という環境は変わりませんが、使うソフトの親和性あたりも重要になってきそうです。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
製品 | 構成 | タイム |
mouse DT5-G | Core i5-10400×GTX1650S | 13分? |
自作PC | Ryzen 5 3600×RX5700 | 5分05秒 |
このテストでは、なぜかIntel CPUを搭載したPCがうまく動きませんでいした。(グラボが働いてなかった?)本来の実力から言うと5分前後で処理が終わるはず。そう考えるとパーツ構成で上回っている自作PCと良い勝負をしているということになります。
まともな検証結果じゃなくて恐縮ですが、参考の1つにしてもらえれば幸いです。パフォーマンス的には、4Kなどの高解像度データを扱わない人なら納得できる性能だと思います。どちらのCPUもコスパ高いです。
Core i5-10400 vs Ryzen 5 3600 まとめ
・Ryzen 5 3600が優位な結果で終了
・実行タイムでも差が出てくるレベル
・実売価格を考えるとCore i5-10400を選択する価値もある
・両者ともに高コスパのCPUでした!
理論値で言うと「Ryzen 5 3600に軍配が上がる」と言えます。ベンチ結果のスコア差は無視できず、実測値でも違いが現れる結果となりました。
しかし体感できるほどの差になっているか?と言われると微妙なラインで、Core i5-10400の実売価格が落ち着いている今なら「どちらを選んでも正解」と言えると思います。構成次第で結果が逆転する可能性も十分に考えられます。
Core i5-10400とRyzen 5 3600搭載のおすすめパソコン
これからパソコンを購入するならBTOパソコンを選択するのがコスパもよくておすすめです!
フロンティア GAシリーズ(台数限定モデル)
CPU | Ryzen 5 3600 |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 2070SUPER |
ストレージ | 1TB NVMe SSD + 2TB HDD |
フロンティアのGAシリーズの台数限定モデルです。フロンティアはあまり知られていませんが、国内生産の高品質なパソコンを提供しています。グラフィック性能が高いので、4K動画編集や最新タイトルを遊びたいならおすすめ!
mouse DT5-G
CPU | Core i5-10400 |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce GTX1650SUPER |
ストレージ | 256GB SSD |
当記事でも良好な結果を示していた「mouse DT5-G」です。Core i5-10400×GTX1650 SUPERの組み合わせで、フルHDクラスのデータ処理なら問題なく行えます。ネットやメール、オフィス系ソフトが中心だけど、週末には写真や動画編集、オンラインゲームも楽しみたいというライトユーザーにおすすめのモデルです。
ドスパラ GALLERIA RM5C-G60S
CPU | Core i5-10400 |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce GTX1660 SUPER |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
予算を10万円程度で考えているにイチオシのモデルがこちら。同価格帯でありながら、mouse DT5-Gよりもメモリ容量が多く、グラボも強力な物が搭載されています。ゲームからクリエイトまで楽しめるモデルだと思います。
ドスパラ GALLERIA RM5C-R36T
CPU | Core i5-10400F |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX3060Ti |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
Core i5-10400F×RTX3060Tiを搭載して描画性能を高めたモデルもおすすめ!執筆時点では価格も税別11万円台と手を出しやすく、ゲームをより快適に遊びたいユーザーに選んでもらいたいパソコンです。
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