マウスコンピューターの「mouse K7」をレビューします。(機材貸出元:株式会社マウスコンピューター)
mouse K7は17.3型液晶モニターを採用したノートPCです。Core i7-12700H×GeForce GTX1650を搭載し、一般向けのmouseブランドの中ではトップクラスの性能をもちます。高性能ゆえに編集作業やゲームなど、カバーできる範囲が広くなっているのが特徴です。
この記事では、ベンチテストだけでなく、写真編集や動画編集に使ってみた感想も書いています。ぜひ参考にしてください。
目次
mouse K7をレビュー!
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
マウスコンピューターのmouse K7は、一般ユーザー向けに販売されているモデルです。
一般向けモデルということもあり性能は控えめ・・というのは昔のお話。最近ではパソコンパーツの進化が目覚ましいため、メールやエクセルなどのワーク目的だけでなく、写真や動画の編集も楽しめるようになってきています。高価になりがちなゲーミングモデルやクリエイター向けのパソコンを買わずとも大抵の人には満足できるパフォーマンスになっています。
それでは基本構成(スペック)を確認していきましょう。
mouse K7の基本構成(スペック)
型番 | 構成 | 税別価格 |
G-Tune K7 | Core i7-12700H / 16GB / GeForce GTX1650 / 512GB SSD | 189,800- |
公式HP | >>詳細を見る |
※内容は記事執筆時点のもので変更になる可能性があります
17.3型は単純に画面が大きくなるので文字や画像の視認性もよくなります。またマルチタスクなどでの情報閲覧にも優れているのでテレワークで使っていくのも手だと思います。
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU Core i7-12700Hの性能
搭載されているCPUはCore i7-12700Hです。14コアのCPUで、通常は2.3GHzで動作し、負荷がかかった時はオーバーブーストで最大4.7GHzまでオーバークロックします。(パフォーマンスコア)
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-12700H | 27446 | 2.3GHz(4.7GHz) | 14コア20スレッド | 45W |
Core i7-11800H | 21794 | 2.3GHz(4.6GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Core i7-10750H | 12688 | 2.6GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Ryzen 7 5800H | 21724 | 3.2GHz(4.4GHz) | 8コア16スレッド | 45w |
Ryzen 5 5600H | 17171 | 3.3GHz(4.2GHz) | 6コア12スレッド | 45w |
第12世代インテルCPUは性能を大きく伸ばしており、スコアは27000ほどとなっています。
大げさでもなんでもなくデスクトップパソコン並みの処理が可能ですので、従来よりもずっと高負荷な作業に耐えられるようになっています。ライバルのRyzen CPUと比較しても有利な感じはしますよね!
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-12700H | 738.6 | 6328.6 |
Core i7-11800H | 621.3 | 5381.9 |
Core i7-10750H | 503.1 | 3169.5 |
Ryzen 7 5800H | 580.7 | 5731.2 |
Ryzen 5 5600H | 558.6 | 4256.8 |
シングルスレッドのスコアが738.6、マルチスレッドが6328.6となりました。本当にデスクトップパソコン並みですね・・Core i7-12700Hは、ゲーミングモデルやクリエイト向けの高性能なパソコンにも採用されているので当然といえば当然かもしれません。
CINEBENCH R20によるベンチマークスコア
CPU | シングル | マルチ |
Core i7-12700H | 693 | 5065 |
Core i7-11800H | 581 | 4162 |
Core i7-10750H |
465 | 3089 |
Ryzen 7 5800H | 558 | 4691 |
Ryzen 5 5600H | 528 | 3607 |
CINEBENCH R20でもその高いパフォーマンスを見せつけています。Core i7-11800Hに比べてシングル性能は約19%、マルチ性能は約27%もアップしています。
ストレージ性能
ストレージは2000MB/sを超える読み込み速度を実現。より速度にこだわりたい人は最大3,200MB/sを超えるSSDにカスタマイズするのもおすすめです。ちなみにHDDも追加が可能みたいですので大量のデータを保存したい人は追加しておくと良いでしょう。
mouse K7のグラフィック性能・ゲームスコア
mouse K7に搭載されているグラフィックはGeForce GTX1650です。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
GPU | 設定(標準品質) | スコア |
RTX3050Ti | 3840×2160 | やや重い(2725) |
1920×1080 | 快適(7372) | |
GTX1650 | 3840×2160 | 動作困難(1935) |
1920×1080 | やや快適(5313) |
GTX1650はエントリー向けのグラボになるので、高解像データ(4K)の処理とかに期待するのは無理です。ベンチ中もカクカクとした描写だったのでプレイに支障が出るレベル。とは言え、フルHDだと問題なくプレイ可能です。高設定で遊びたいとかは難しいですが、設定を調整して「ゲームが動けば良いよ」という方ならぴったりだと思います。
設定さえすればどんなゲームでも大丈夫!とは言い切れない性能ですので、ゲームが目的ならRTX3050くらいの性能は欲しいところです。
RAW現像にかかる時間は?
無料ソフトの「RawTherapee」で現像処理時間をテストを行いました。参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 処理時間 |
Core i7-12700H | 4分05秒 |
Core i7-11800H | 4分23秒 |
Core i7-10870H | 4分54秒 |
Core i7-10875H | 4分58秒 |
Core i7-11700 | 4分16秒 |
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「4分05秒」でした。第11世代Core i7-11700を搭載したデスクトップパソコンと比較しても速いです。
動画の書き出しにかかる時間は?
動画編集ソフトResolveを使って4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は約4分06秒でした。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
モデル | 構成 | 処理時間 |
mouse K7 | Core i7-12700H×GTX1650 | 4分06秒 |
DAIV 6P-RT | Core i7-12700H×RTX3050Ti | 4分16秒 |
DAIV 6N | Core i7-12700H×RTX3060 | 4分02秒 |
DAIV 5P | Core i7-11800H×RTX3050 | 4分15秒 |
DAIV 5N | Core i7-10870H×RTX3060 | 4分36秒 |
書き出し速度も申し分ない結果になってしまいました。4Kデータも意外とさわれるんだな・・というのが率直な印象です。ただし高度な編集作業になるとグラボの性能が足りないはずです。せめてRTX3000番台を搭載したモデルを選びましょう。
パソコンはうるさい?静音性は?
mouse K7は大きな筐体が幸いしているのか静かという印象です。パフォーマンス的に無理をしていないのも幸いしたのかなという印象です。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。マウスコンピューターの出荷予定日はだいたい「注文が確定してから4~5日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりません。
当日15時までに注文が確定した場合の目安で、土日祝は注文が確定されません。早く手元にパソコンが欲しい場合は注意しましょう。
mouse K7を写真でチェック!
性能面の話が続きましたが、ここからは外観やデザインなどを含めて使ってみた感想に移りたいと思います。
mouse K7はブラックから、ややブラウンがかったカラーリングへ変更。天面にはチーズのロゴが入っているのみでシンプルです。良くも悪くも普通のデザインという感じですが、裏を返せば使う人を選ばず、ビジネスやプライベートでも使いやすいでしょう。
サイズは396.9×264.5×26mmで重量2.57kgです。最近は厚みが20mmを切るモデルも増えてきていますがサイズ的にはなんとか持ち運べるかな・・というレベル。(モバイルは正直かなり厳しい)
一般的な15.6型よりも大きな17.3型フルHDモニターです。ナローベゼルということもあり、大きな画面に集中できますし迫力もあります。デザインがすっきりしているので外部モニターを並べるのもありかもしれませんね。
キーボードは割と自然な配列になっており、タイピングがしにくいと感じることもありませんでした。上下左右がちょっと小さかったのとNUMLOCKの位置が独特。
素材はゴムのような感じで指が疲れないのと静かに打てます。リズミカルな打鍵感とかはちょっと違うかもしれませんが、これはこれで良いと思います。
インターフェース
・UHS-I対応 microSDメモリーカードリーダー
・HDMI
・Mini DisplayPort
・USB2.0
・USB3.0
・USB3.1(Type-C)
・ヘッドフォン(マイク)端子、など
最大2.4Gbpsの高速通信を可能にするWi-Fi 6にも対応しているのでオンラインゲームを存分に楽しむことができます。
mouse K7のイマイチなポイント
・グラボの性能がもう一歩ほしい
・キーボード配列がやや特殊
・持ち歩きにくいサイズ、重さ
mouse K7は性能がデスクトップパソコン並みに高く、モバイル先でも高度な作業を行えるのがメリットです。(サイズ的に持ち出すのはしんどいですが)
GTX1650はライトなフルHD映像を扱うには十分ですが、ゲーミングや本格的な動画編集にはやや物足りない印象もあります。そこら辺の性能を求める方には、G-TuneやDAIVブランドも検討の余地ありかもしれません。
mouse K7はこんな人におすすめ
- 大画面モニターが欲しい人
- グラフィック性能はそこそこで良い人
- RAW現像や動画編集にも使いたい人
- ビジネスやカジュアル用途でPCを使いたい人
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
mouse K7の感想まとめ
mouse K7をレビューしてきました。
17.3型の見やすい液晶に、デスクトップパソコン並みの高性能というのは抜群の相性であるように感じました。価格は20万円弱ですが、国産で24時間サポートつきということを考えると安心感があります。グラボの性能を必要とするシーンでは弱さを見せることもありましたが、普通の人には全く問題ないはずです。据え置きメインで大画面モニターを楽しみたい人におすすめのモデルですね。
マウスコンピューターは国内生産ですし、サポート体制や、アフターフォローも手厚いので万が一のトラブルの時にも誠心誠意対応してもらえるだろうという期待感がもてますから安心です。
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