「写真編集やRAW現像に使えるノートパソコン」と一口に言っても、たくさん製品から、自分に最適な物を選ぶのは簡単ではありません。
CPU、グラフィック、ストレージ、メモリなどの主要部品はもちろん、ディスプレイやキーボードの品質にだってこだわりたいからです。それら全てをはかりにかけて価格的な妥協点を見つけるのも骨が折れる作業です。パソコンを久しぶりに購入する人や、もともと詳しくない人からすると未知の世界と感じるかもしれませんね。
そんな人のために、当サイトがおすすめするショップの中から厳選したパソコンを紹介してみました。選び方のコツも書いているので参考にしてください。
ノートパソコンの選び方
RAW現像をはじめクリエイティブな作業は、ネットや動画視聴、ワードやエクセルといった一般的な作業に比べるとパソコンにとって負荷がかかります。つまり一般的なパソコンよりも高性能な物を選ぶ必要があります。
一昔前だと高性能をキープするためにデスクトップ一択というような流れもありましたが、ここ数年でノートパソコンの性能はグンと上がり、デスクトップパソコンと比べても遜色ないところまできています。
小型で持ち運べるので外で執筆活動をする人はもちろん、写真編集や動画編集をしたいクリエイターにも選ばれています。また住宅事情から「パソコンを置くスペースが限られてる」という人も設置スペースを確保できるありがたい存在でもあります。
僕が考える選び方のコツとしては「各ショップの人気ランキングを参考にする」ことです。たくさんの人に選ばれているというのは信頼や実績の証でもあるからです。性能や価格面をはかりにかけて「コスパが良い!」「買いだ!」と判断されたもの、つまりOKサインが出たものがランクインしているので大きく失敗することはありません。特にパソコンに詳しくない人の場合は有効なので、ランキング上位のパソコンを狙うようにしてください。
RAWCOMがおすすめする厳選ノートパソコン!
時間がない人のために、最初に当サイトイチオシのパソコンをご紹介します。この他のモデルも後半に紹介していますので、ぜひご覧ください。
ドスパラ GALLERIA XL7C-R46H-6
第13世代インテルCPUを採用し、RAW現像や動画処理能力を高めたモデルです。グラフィックにGeForce RTX4060が採用されているので、比較的重たい処理も快適に行えるのが特徴です。価格も20万円を切っているのが嬉しいポイント。ノートパソコンにもパフォーマンスを求める人におすすめのモデルです。
マウスコンピューター DAIV R4-I7G50WT-B
DAIV R4は約1.41kgの軽量クリエイト向けノートパソコンです。写真や動画編集にもしっかり対応できるパフォーマンスを備えています。約11.5時間のバッテリー駆動のおかげで外で作業を行う人にも有利です。普段使い、ビジネス、クリエイトと幅広くこなせるフットワークが売りのモデルです。
ノートパソコンのメリット
- 小型で液晶一体型
- デスクトップ並の性能がある
- どこでも使える
- 電源がない場所でも使える
RAW現像はある程度の性能が求められる作業ですが、ノートパソコンでも十分に処理できるまでになってきています。
小型ですから外への持ち出しも楽ですし、充電式なので電源がない場所でも使えます。「場所を選ばない」という点は、デスクトップにはない魅力です。
体1つ、パソコン1台で仕事をする生活に憧れている人は、ノートパソコン一択です!
液晶が一体型で持ち運べる!
ノートパソコンの最大の特徴は、パソコンと画面が一体式になっているということでしょう。当然バッテリーでも駆動しますので、電源がなくても外に持ち出して使えます。
液晶ディスプレイの色域にもこだわろう
聞きなれない人もいるかもしれませんが、ディスプレイのsRGBやAdobe RGB比といった項目にも着目しておきましょう。これはディスプレイが表示できる色の範囲の広さを表しています。
一眼レフでこだわって撮影していても、ディスプレイの品質がついてこなければ正確な表現はできません。間違った色で編集してしまうと正確なゴールにもたどり着けません。この環境で作業を続けていると自己の成長の機会を逃しかねません。
また、せっかくRAW現像したのにプリントした時に「色がおかしい」「ディスプレイの色と違う」といった事態に陥ることも多くなってしまいます。
出典:Eizo
- sRGB ⇒国際標準化団体のIEC(国際電気標準会議)が制定した標準規格
- Adobe RGB ⇒米アドビシステムズが制定した色空間
図の通りsRGBよりもAdobe RGBのほうが色域が広く、青や緑の領域が広くなっています。sRGBは ネットやWindows環境で標準の色域として定着していますので、趣味で使う分にはsRGBに対応させておけば基本的に大丈夫です。
プリント前提で画作りをする人や、お仕事で納品するといった、より緻密な色表現を求めるのであればAdobeRGBに対応させていきましょう。
僕は素人ですがAdobeRGBに対応できる環境を一応整えています。なぜかと言うと、単純にその色域で見た写真がきれいだからです。自分で撮った写真だから、どうせなら見た目にも楽しく味わったほうが良いはずだと思ってそうしています。
クリエイティブな作業をする上では、最低でもsRGB100%などの記載があるモデルを選ぶほうが無難だと思います。(外部ディスプレイで対応するのもOK)
液晶サイズはどれがおすすめ?
液晶のサイズは13インチのような小さいものならモバイル性に優れますし、17インチのような大きなものなら高性能なパーツが搭載できてデスクトップにも負けない性能をもっています。
関係性は下記のようなイメージになります。
13/14インチ | 15インチ | 16/17インチ |
軽い | 普通 | 重い |
普通 | ミドルスペック | ハイスペック |
価格も性能もピンキリではありますが、ほぼこの構図にあてはまります。ハイスペックなパソコンが欲しいなら16インチ以上がおすすめですし、コスパに優れたモデルが欲しいければ15インチ、13/14インチクラスのも以前は種類が少なかったですが出そろってきた感じはあります。
・13/14インチのおすすめノートパソコン
・15.6インチのおすすめノートパソコン
・16/17インチのおすすめノートパソコン
こんな人におすすめ!
- 場所を選ばずに作業したい人
- デスクトップを置く場所がない人
- ノマド生活に憧れをもっている人
- 編集作業だけでなく、執筆もする人
CPU・GPU・メモリなどの主要パーツの目安は?
CPU:Core i7~
GPU:RTX3050~
メモリ:16GB~
ストレージ:SSDは必須
CPUはCore i7がおすすめ!
高負荷なクリエイト作業には、CPU性能に依存するところが多いです。そのためCPUは最優先で予算をかけたいパーツです。作業に耐えられる性能がなければ、いつまでも処理が完了しないといった不要なストレスと付き合うハメになってしまいます。
ですのでCore i7を選択しましょう。もはやほぼ一択と言っても過言ではないくらいです。例えばCore i7-12650Hあたり選ぶのが、後々の後悔を避けるポイントです。逆にCore i3やCeleronなどは推奨しません!
ちなみに、僕はメーカーさんの協力を得てパソコンをレビューする機会をもらっています。CPU別にRAW現像にかかった時間を計測してみたところ以下のような結果になりました。
【CPU別】RAW現像にかかった時間
CPU | 50枚 |
Core i7-13700HX | 1分10秒 |
Core i7-13700H | 1分13秒 |
Core i7-1360P | 1分12秒 |
Core i7-12700H | 1分15秒 |
Core i7-12650H | 1分20秒 |
Core i7-10750H | 1分45秒 |
ここ最近市場に投入されたCPUであれば性能は非常に高く、どれを選んでも十分な性能を持っています。使用しているパソコンが数年前なら買替を検討しても良いレベルにきているでしょう。
日常的にRAW現像を行う人ならより多くの時間を生んでくれますよ!
ただしCPUには省電力タイプがあって、Corei 7とついていても処理に時間がかかるので注意が必要です。「Core i7だから大丈夫」とはならないので、1つ1つのCPUに対して充分なリサーチをかけたほうが良いと思っています。
GPUはエントリークラスでもOK!多用途目的ならミドルクラスを推奨
RAW現像やイラストといった静止画がメインであればGTX1650あたりのエントリークラスのグラフィックでも充分です。その理由は、編集ソフトのグラフィック支援がそこまで強力ではないからです。とは言え効果がない訳でもないので、しっかりと独立グラフィックが搭載されたモデルを選ぶべきだと思ってます。
個人的にはRTX3050以上、特にRTX3060~4060あたりのミドルクラスのグラフィックをおすすめします。少しの予算で高い効果を見込めるからです。グラフィックが良くなることで使える範囲が広がりますし、特にゲームで遊ぼうと思っている人や動画編集まで考えている人ならなおさら快適性が高まるでしょう。
ノートパソコンのGPUスコア
GeForce RX4080 | 26812 |
GeForce RX4070 | 19904 |
GeForce RX4060 | 18458 |
GeForce RX4050 | 15083 |
GeForce RTX3080 | 16628 |
GeForce RTX3070 |
15544 |
GeForce RTX3060 | 13386 |
GeForce RTX3050 | 9330 |
GeForce GTX1650 |
7002 |
GeForce MX550 | 4534 |
写真だけならエントリークラスのグラフィックで十分ですが、動画編集もしたいならRTX3050~RTX4050あたりは最低限確保したいところです。高画素編集ならミドルクラスを選択すると余裕のある環境が整うでしょう。
メモリは16GB以上を推奨
メモリは多いほど正義とされていますが、実際は16GBあたりもあれば充分です。最近はウインドウズなどのOSだけでも数GB消費してしまいます。Lightroom Classic の最小システム構成をチェックすると「12 GB 以上を推奨」とはっきりと書かれています。このことからも8GBでは不足すると思っておきましょう。
32GBが必要になる人は、高画素カメラを使っている人、4K動画編集をする人、ソフトを複数起動して常用する人、ざっくり言えば重たい処理をする人になってくるでしょうか。
ノートパソコンの場合は、後からメモリを簡単に追加できないケースがほとんどです。購入時にしっかりと検討して、必要な容量をキープしましょう。
メインストレージにSSDは必須
OSが入るメインストレージには、必ずSSDを搭載したモデルを選びましょう。パソコンの起動やソフトのインストールが速くなります。格安モデルではコストを下げるためにHDDが採用されるケースもありますが、はっきりいってメリットはありません。
SSD・HDDの速度比較
パーツの選び方がよくわからないという人
パーツの話がよくわからない、もう少し詳しく知りたいという人は参考記事をご覧ください。
おすすめのRAW現像パソコン
ドスパラ GALLERIA RL7C-R35-5N
15.6型モニターを搭載し、価格を12万円台に抑えたモデルです。Core i7-13620H×RTX3050なら軽めのゲームや動画編集も楽しめます。手頃な値段でも処理能力は確保したいという人におすすめのモデルですね。
マウスコンピューター DAIV Z6
DAIV Z6シリーズは、16型(2,560×1,600)モニターに第13世代インテルCPUを搭載したノートパソコンです。作業効率性と処理能力を併せ持っているため、ウェブクリエイター、フォトグラファー、イラストレーター、ビデオクリエイターなど多くの人におすすめできるモデルです。上位モデルにはより高性能なグラフィックを搭載したモデルもあり、必要に応じて選べる点もメリットです。
ドスパラ GALLERIA RL7C-R35-5N
第13世代Core i7-13620H×RTX3050を搭載した王道的なゲーミングパソコンです。15.6型165Hzリフレッシュレート対応モニターを搭載し滑らかな映像を楽しめます。ゲームや動画編集はそれほどしないから価格をおさえたいという人におすすめ。12万円台とお安いのも魅力的ですよね!
マウスコンピューター mouse K5
マウスコンピューターのmouse K5シリーズは、ブランド内でもトップクラスの人気を誇るモデルです。一般向けモデルとしては珍しく独立グラボを搭載し、パフォーマンス面でも優秀です。写真編集やイラストなどを中心に作業する人にもお勧めで、簡単な動画編集くらいなら対応できます。セール対象で12万円台になることも珍しくなく、人気で売り切れが発生するほどです。
ASUS ROG Flow X13 GV301QE
13.4型の薄型軽量ながらRyzen 7×RTX3050を搭載した本格的なモデルです。このクラスとしては最軽量クラスですし、外付けのGPUモジュールを利用すればさらに描画性能を高めることも可能。持ち出しにも、自宅作業にも強いパソコンに仕上がっています。タッチパネル式なので利用範囲も広いです!
まとめ
・外での作業が多いならノートパソコンを購入しよう!
・各BTOショップの人気ランキングを参考に選ぶと失敗が少ない!
・ノートパソコンの売れ筋は、エントリーからミドルクラス!
本記事ではしっかりとRAW現像などのクリエイト作業に使えるノートパソコンを紹介しました。
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