raytrek R5-RL6をレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
第13世代Core i7-13700HXとGeForce RTX4060を採用した、本格的なパフォーマンスをもっているクリエイト向けノートパソコンです。15.6型WQHDモニターは、sRGBカバー率99%の広い色域に対応しているので、正確かつ効率的に作業を行うことが可能です。写真や動画などの新コンテンツ制作におすすめのモデルとなっています。
各ベンチソフトの結果や、RAW現像、動画編集にかかった時間なども掲載していますので参考にして下さい。
目次
raytrek R5-RL6シリーズの性能
公式HP:https://www.dospara.co.jp
ドスパラが販売しているraytrek R5-RL6は、忙しいクリエイターにおすすめのモデルです。
Core i7-13700HXのパフォーマンスはデスクトップに負けないほどですし、描画性能も高いのでグラフィック性能を必要とする処理も問題なく行えます。高速なGen 4 SSDが採用されているのでデータ読み込みの機会が多いクリエイターの時間を奪いませんし、緻密な表現力をもったモニターも助けになってくれるはずです。
raytrek R5-RL6の基本構成/スペック
CPU:Core i7-13700HX
GPU:GeForce RTX4060
メモリ:16GB
SSD:1TB SSD
税込価格:199,800円
詳細:公式サイトをチェックする
※内容は変更になる可能性があります
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU Core i7-13700HXの性能
搭載されているCPUは第13世代のCore i7-13700HXです。16コア24スレッドのCPUで、デスクトップ並みの処理能力を発揮します。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-13700HX | 34112 | P:2.1GHz(5.0GHz) E:1.5GHz(3.7GHz) |
16コア24スレッド (P:6コア/E:8コア) |
55W |
Core i7-13700H | 29810 | P:2.4GHz(5.0GHz) E:1.8GHz(3.7GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-12700H | 29810 | P:2.4GHz(5.0GHz) E:1.8GHz(3.7GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-12700H | 27581 | P:2.3GHz(4.7GHz) E:1.7GHz(3.5GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-12650H |
24621 | P:2.3GHz(4.7GHz) E:1.7GHz(3.5GHz) |
10コア16スレッド (P:6コア/E:4コア) |
45W |
Core i7-10750H | 12573 | 2.6GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-13700HXのスコアは34000ほどで、Core i7-13700Hと比較すると約15%ほど高いスコアになります。
圧倒的に違うというほどではありませんが。同価格帯なら少しでも性能が高いほうが良いですよね。クリエイターの方は特にパフォーマンスを重視するはずなので、Core i7-13700HXが採用されているのはアドバンテージになると思います。
ちなみにデスクトップ向けCPUのCore i7-12700のスコアが31141です。デスクトップ並みの性能というのはお世辞でもなんでもなく、モバイル先であろうと本格的な編集作業が行えます。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-13700HX | 775.5 | 7969.3 |
Core i7-13700H | 789.3 | 7920.8 |
Core i7-12700H | 725.7 | 7462.5 |
Core i7-12650H | 735.9 | 6469.4 |
Core i7-10750H | 503.1 | 3169.5 |
シングルスレッドのスコアが775.5、マルチスレッドが7969.3になりました。このテストではCore i7-13700H搭載モデルと大きな差はなく、誤差範囲といったところでしょうか。
旧世代のCore i7-12700Hと比較するとシングル、マルチともにスコアが約7%ほど伸びています。
CINEBENCH R20によるベンチマークスコア
CPU | シングル | マルチ |
Core i7-13700HX | 723 | 6534 |
Core i7-13700H | 739 | 5728 |
Core i7-12700H | 677 | 5347 |
Core i7-12650H | 648 | 4281 |
Core i7-1260P(4N) | 574 | 2159 |
Core i7-10750H | 471 | 2566 |
CINEBENCH R20スコアは、シングル723で、マルチ6534でした。Core i7-13700Hとの比較でシングルが誤差範囲、マルチは約14%高くなっています。
Core i7-12700Hとの比較だと、シングルで約7%、マルチで約22%です。マルチ性能を必要とするような作業にCore i7-13700HXは効きそうなイメージですね。
ストレージ性能
ストレージは1TBのNVMe Gen4 SSDです。Readで5000MB/sあたりの速度なので動作はキビキビとしています。容量的にも十分確保されているのですぐに困るといったことはないでしょう。
GeForce RTX4060のグラフィック性能・ゲームスコア
raytrek R5-RL6に搭載されているグラフィックはGeForce RTX4060です。
ゲームのベンチマーク(FF15)
GPU | 設定 | スコア |
raytrek R5-RL6 (RTX4060) |
3840×2160(標準品質) | やや快適(5023) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(14355) | |
G-Tune P6 (RTX4050) |
3840×2160(標準品質) | 普通(4493) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(12899) | |
raytrek R6-AA (RTX3060) |
3840×2160(標準品質) | 普通(3858) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(9534) | |
DAIV 6P-RT (RTX3050Ti) |
3840×2160(標準品質) | やや重い(2725) |
1920×1080(標準品質) | 快適(7372) |
重量級タイトルで有名なFF15でテストを行ったところ、4K標準設定でも「やや快適」という結果を得られました。RTX3060と比較するとフルHDで約50%、4Kで約30%もスコアが伸びています。
これだけのスコアが出ているならどんなゲームでも快適に遊べるでしょうし、好みによって画質設定を上げたり、フレームレートを確保したりといった楽しみ方もできます。
RAW現像にかかる時間は?
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の表示も速く、編集を当てても一瞬なので快適でした。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 50枚 | 150枚 |
Core i7-13700HX | 1分10秒 | 3分31秒 |
Core i7-13700H | 1分15秒 | 3分45秒 |
Core i7-12700H | 1分15秒 | 3分46秒 |
Core i7-12650H | 1分20秒 | 3分50秒 |
Core i7-10750H | 5分10秒 |
RAW現像処理時間は50枚で1分10秒と速いですが、第12世代と比較しても劇的に速いという訳ではありません。RAW現像が目的であれば旧世代でもパフォーマンスは十分な水準に達しているという見方もできます。
動画の書き出しにかかる時間は?
動画編集ソフトはResolveで4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は約2分57秒でした。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
モデル | 構成 | 処理時間 |
raytrek R5-RL6 | Core i7-13700HX×RTX4060 | 2分57秒 |
DAIV S4 | Core i7-13700H×RTX4060 | 3分26秒 |
G-Tune P6 | Core i7-12650H×RTX4050 | 3分12秒 |
raytrek R6-AA | Core i7-12700H×RTX3060 | 3分54秒 |
G-Tune P5-RT | Core i7-11800H×RTX3050 | 4分47秒 |
動画編集においてはマルチ性能が発揮される場面なので、Core i7-13700HXが生きたと思います。過去テストした中でも最速を叩き出しているのは素直に好印象ですね。
DAIV S4は14型でコンパクトに持ちあるけるのがメリットですが、小さい分だけどうしても冷却面などに制約がかかってしまうケースもあります。その点で言うと、raytrek R5-RL6は15.6型のスタンダードなノートPCなので無理がなく、性能をしっかり引き出せる設計になっているのかもしれません。
動画編集用としてはかなり活躍してくれそうなモデルですね。動画クリエイターさんには是非使ってもらいたいです!
パソコンはうるさい?静音性は?
raytrek R5-RL6は高性能な分だけしっかりとした冷却機能も必要になります。割としっかりとファンが回る印象はありますが、うるさいというほどではありません。作業の妨げになるといったことはありませんでしたが、人目のあるカフェなどでの本格作業はためらわれるかもしれません。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
raytrek R5-RL6は「翌日出荷対応モデル」です。パソコンが不調になったり、明日にでも必要なんて時にこれほどありがたいサービスはないでしょう。
raytrek R5-RL6を開封!
raytrek R5-RL6は、メタリックなシルバーカラーがベースで、明るさと重厚感がほどよくミックスされたような印象をうけます。特に癖のないシンプルなデザインなので万人にとって使いやすいでしょう。
サイズは約 360(幅) x 245(奥行) x20(高さ[前])、28(高さ[後])、重量は約2.2kgです。持ち歩くにはちょっと重いかなという印象ですが、高性能とトレードオフと考えると納得はできるんじゃないでしょうか。
背面には2基のファンが見えます。しっかりと冷却が行えている印象で、性能もあますところなく引き出せていると思います。
ACアダプターは普通のサイズですが、持ち運ぶことを考えると少し億劫になるかもしれません。基本的に長時間持ちは紺で移動するようなことは考えず、家と職場間や据え置きで使うタイプだと思います。
ディスプレイの品質が良く、編集作業がはかどる
sRGBカバー率 約99%の液晶モニターを採用しており、パソコンを初めて開いたときから「きれいだな」と感じるほどでした。写真や動画編集においても精度の高い作業が行えますし、ベゼルレスで集中できそうなところも気に入りました。
またWQHD(2560×1440)高解像ディスプレイなので、表示できる領域が広く作業性も良くなっているのは素晴らしいですね。日常的にコンテンツ制作を行っているような人にも最適だと思います。
raytrek R5-RL6のインターフェース
①Thunderbolt 4 ②HDMI2.1 ③LAN ④電源入力 ⑤SDカードリーダー (SD/SDHC/SDXC, UHS-I) ⑥USB3.2 Gen1
⑦セキュリティ スロット ⑧USB3.2 Gen2 ⑨マイク入力端子 ⑩ヘッドフォン出力端子(3.5mm Audio Jack)
インターフェースはThunderbolt 4を備えているので対応機器を使えます。SDカードスロットが搭載されているのも便利でした。
raytrek R5-RL6 キーボード
キーボードは自然な配列で柔らかい打ち心地になっています。ゲーミングモデルのような操作感を得るのは難しいかもしれませんが、長時間の作業を行っても負担の少ない方向性でデザインされた印象ですね。
タッチパッドも大きいので短時間の作業ならマウスは必要ないでしょう。
raytrek R5-RL6はこんな人におすすめ
- モバイル環境で妥協できないクリエイター
- デスクトップ並みの性能が必要な人
- 少しでも性能を確保したいという人
- 長く使えるノートパソコンが欲しい方
公式HP:https://www.dospara.co.jp
raytrek R5-RL6 感想まとめ
raytrek R5-RL6は、デスクトップ並みの性能を実現したノートパソコンです。高い処理能力をいかしてコンテンツ制作が行えるのが最大の特徴でしょう。本気のクリエイターさんのメインマシンとして活躍できるでしょうし、ゲームが好きな人なら息抜きに高設定で遊べるのも魅力です。
高解像領域で作業を行うなら32GBメモリあったほうがよいでしょうが、それ以外に注文をつけるようなところもありません。パフォーマンスに余裕を感じるほどですので、長く使っても性能不足に陥る可能性が低く、投資に見合った成果が得られると思います。
ドスパラで販売されているパソコンは国内生産ですし、万が一の時は実店舗なんかで相談もできるので安心感があります。他にも多数のパソコンを販売しているので、チェックしてみても良いかもしれません!
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