モバイル版(ノートパソコン向け)の「GeForce RTX4070」と「GeForce RTX3070」の性能比較をします。
GeForce RTX4070は従来のRTX3070と比較して約25%ほどの性能アップが期待できると言われています。最新モデルのGeForce RTX4070に投資する価値がどれくらいあるのかをチェックします。
ゲームのベンチスコアはもちろん、写真編集や動画のレンダリングにかかった時間も掲載していますので参考にしてください。
目次
GeForce RTX4070 vs GeForce RTX3070
解説に入っていく前に「GPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「GPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
ちなみにこの記事では、仕様や規格といった情報はあえて紹介しておりません。その代わり「実行速度」をできるだけ重視してお伝えしておりますので参考にしてもらえると嬉しいです。
掲載されたスコアは参考データであり性能を約束するものではございません。
GPUスコア(PASSMARK)
GPU | スコア(PassMark) |
GeForce RTX4070 | 20010 |
GeForce RTX4060 | 19266 |
GeForce RTX4050 | 15769 |
GeForce RTX3070Ti | 18521 |
GeForce RTX3070 | 15565 |
GeForce RTX3060 | 13313 |
GeForce RTX2070 | 12860 |
GeForce RTX4070のスコアは20010で、この中では最強クラスの性能を誇ります。GeForce RTX4070とGeForce RTX3070のスコア差は約27%です。
順当に性能アップが望めるという点は好印象ですが、RTX4070とRTX4060の性能差が小さいのは気になります。RTX4070搭載モデルは各メーカーの中でもハイエンドに当たるモデルも多く、価格も30万円前後と決して安くはありません。その点、RTX4060は競争力もあって安いモデルなら17万円前後で購入できるものもあります。
>RTX4060搭載のおすすめパソコン
>RTX3060搭載のおすすめパソコン
比較に使ったパソコン
名前 | G-Tune H5 | DAIV Z6 |
画像 | ||
CPU | Core i9-12900H | Core i9-13900H |
GPU | RTX3070Ti | RTX4070 |
メモリ | 32GB | 32GB |
SSD | 1TB | 1TB |
価格 | 約34万円 | 約36万円 |
レビュー | レビュー記事 | レビュー記事 |
リンク | 公式HPへ | 公式HPへ |
今回のテストではマウスコンピューターからノートパソコンを2台準備しています。価格差は結構ありますがどれくらいの差が出てくるのか気になるところです。今回はよりグレードの高いRTX3070Tiで比較を行います。
ベンチソフトによる性能比較
ここからは、実際に僕がテストした数値を公表しながら性能差を見ていきたいと思います。
ゲーム(FF15)のベンチ結果
RTX3070Ti
RTX4070
GPU | 設定 | スコア |
RTX4070 | 3840×2160(標準品質) | やや快適(5163) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(11724) | |
RTX4060 | 3840×2160(標準品質) | 普通(4493) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(12899) | |
RTX4050 | 3840×2160(標準品質) | 普通(4066) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(11812) | |
RTX3070Ti | 3840×2160(標準品質) | やや快適(5361) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(13307) | |
RTX3060 | 3840×2160(標準品質) | 普通(4433) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(10672) |
RTX4070とRTX3070Tiを比較すると、フルHDクラスで約13%、4K解像度で約4%ほどRTX3070Tiが高くなるという結果に・・・
これは高性能も持ち歩けるクリエイター向けモデルと、高性能を維持し続けるというゲーミングモデルという製品コンセプトによる差もあると思います・・・が、正直に言うとRTX4070にあまり価値を見出せない結果です。
RAW現像で比較
RawTherapeeというソフトを使ってRAWの一括変換150枚にかかった時間を測定します。
モデル | 処理時間(150枚) |
G-Tune H5 | 3分20秒 |
DAIV Z6 | 3分45秒 |
RAW現像ではCPU性能が重視されるのですが、旧世代のG-Tune H5のほうが速く処理を終えてしまいました・・・どちらのモデルも十分な処理能力をもっているという結果でもあるのですが、安く買えるなら旧世代でも十分という証拠にもなってしまいました(笑)
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
製品 | 構成 | 処理時間 |
DAIV Z6 | Core i9-13900H×RTX4070 | 3分13秒 |
DAIV S4 | Core i7-13700H×RTX4060 | 3分26秒 |
G-Tune P6 | Core i7-12650H×RTX4050 | 3分12秒 |
G-Tune H5 | Core i9-12900H×RTX3070Ti | 2分56秒 |
raytrek R6-AA | Core i7-12700H×RTX3060 | 3分54秒 |
動画編集ではパーツ全体の構成や冷却性が重要になってきますので最新モデルが・・と言いたいところですが、ここでもG-Tune H5が結果を出していますね。
動画編集におうては従来Core i7×RTX3060あたりでも十分な性能に達しています。後はどこまで求めるかになってきますが、予算と相談して納得いく成果を得るのが良いでしょう。仮にRTX4070搭載モデルが10万円以上高いなら、モニターや撮影機材などに回したほうが全体的なクオリティは上がる可能性だってあります。
結論:GeForce RTX4070は回避でOK
・理論値だけならRTX4070が高い
・ほとんどのシーンでRTX3060で十分
・とことん結果にこだわるならRTX4070
・RTX4070は継続的なチェックが必要!
RTX4070とRTX3070を比較してきました。
単純に性能をグラフィック性能(理論値)を求めるならRTX4070がおすすめですね。ただし多くのシーンでRTX3060あたりでも十分な結果が得られており、RTX4070を無理をしてまで購入する価値は見出せませんでした。今回比較した2台には製品コンセプトこそちがえど、最新モデルらしい成果は見せてほしい気もしました。
RTX4070が思ったような数字ではなかったため、引き続きチェックを継続していきます。
GeForce RTX4060/RTX3070搭載のおすすめパソコン
マウスコンピューター DAIV Z6
今回のテストに使用したモデルでの後継機です。第13世代Core i9-13900HとGeForce RTX4070搭載のハイパフォーマンスモデルで、16型WQXGAモニターで効率的に処理が行えるのが特徴です。重量も約1.6kgと良い意味でクラスに見合わない軽さになっており、持ち出す機会の多いクリエイターにおすすめです。
ドスパラ raytrek R5-RL6
15.6型WQHDモニターを採用したクリエイター向けノートパソコンです。sRGBカバー率99%の広い色域をカバーし、忠実な編集作業が効率的に行えるのがポイント!メモリも32GBと余裕があるのでマルチタスクもこなせますし、処理速度にも優れているので作業の短縮化にも貢献してくれるでしょう。最新のグラフィックス搭載モデルが欲しいならRTX4060がおすすめですね。
マウスコンピューター DAIV S4
Core i7-13700H×RTX4060搭載のハイパフォーマンスを、14型クラスに凝縮した軽量モデルです。重量が約1.78kgと軽く、約13時間を超えるバッテリー駆動時間も魅力です。モニターもキャリブレーション済みで出荷されるため、正確性な色再現を求めるイラストレーター、フォトグラファー、ビデオクリエイターにおすすめです。
ドスパラ raytrek R7-ZF
ドスパラのハイエンドクリエイトノートパソコンです。17インチWQHDなので作業性も抜群、sRGBカバー率100%の信頼できるモニターが搭載されているのがポイント!RTX3070Tiなので描画性能にも優れているのが特徴です。妥協を知らないクリエイターにおすすめのモデルです。
ASUS Vivobook Pro 16X OLED
モデル名にもあるようにOLED(有機ELパネル)を採用したモデルです。表現力の豊かさでは今更説明不要ですし、パフォーマンス的にもきっと満足できるはずです。16型モニターは解像度が3200×2000と表示領域も広く、120Hzリフレッシュレートにも対応するのでゲームもカバーできます。あらゆる用途で快適性を得たいユーザーにおすすめのモデルです!
Lenovo Legion Pro 5
Ryzen 7 7745HX×RTX4070搭載でパフォーマンスは落とさずにリーズナブルな価格を実現したモデルです!その安定した処理能力に加えて、作業性抜群の16型モニターを搭載しています。デスクトップに負けないパフォーマンスでワンランク上のパソコンライフがおくれます。
マウスコンピューター G-Tune H5
CPU | Core i9-12900H |
メモリ | 32GB |
グラボ | GeForce RTX 3070Ti |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
今回のテストで爪痕を残したモデルになります。性能の高さはもちろん、全キー同時押しに対応したメカニカルキーボードを採用したりと仕上がりも上々です。240Hzリフレッシュレートにも対応しておりなめらかな映像表示をノートPCで再現している点もポイント!販売終了しているので紹介のみ。
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