パソコンの頭脳とも言われるCPUには、Intel製とAMD製があります。ここ最近ではRyzenのコスパが抜群と言われていますが本当にそうなのかを確認していきます。
対象はライトユーザー向けの「Core i5-11400」「Ryzen 5 5600X」です。IntelとAMDのCPUにはどれくらいの性能差があるのかを比較します。
ベンチスコアをとったり、写真編集や動画のレンダリングにかかった時間も計測しました。このような比較はあまり目にしなかったので是非参考にしてください。
目次
Core i5-11400 vs Ryzen 5 5600X
解説に入っていく前に「CPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「CPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
掲載されたスコアはPASS MARK社が開示しているデータであり、性能を約束するものではございません。
CPUスコア
CPU | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i5-11400 |
17507 | 3.6GHz(4.4GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i5-10400 | 12915 | 2.9GHz(4.3GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i7-11700 | 21469 | 2.5GHz(4.4GHz) | 8コア16スレッド | 95W |
Ryzen 5 5600X | 22161 | 3.7GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Ryzen 5 3600 |
20036 | 3.6GHz(4.2GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i5-11400とRyzen 5 5600Xを比較してみると、Ryzen 5 5600Xのほうが約27%ほど高いスコアです。
Core i5-11400は第10世代のCore i7-10700と比較しても遜色ない性能を誇っていますが、Ryzen 5 5600Xはさらに新しい第11世代Core i7-11700あたりに匹敵する数字になっています。RAW現像や動画編集でもしっかりと差をつけてくると考えられます。
相変わらずRyzen有利な状況は変わりないようです。
比較に使ったパソコン
名前 | GALLERIA RM5C-R36T | GALLERIA XA5R-67XT |
画像 | ||
CPU | Core i5-11400 | Ryzen 5 5600X |
GPU | RTX 3060Ti | RX6700XT |
メモリ | 16GB | |
SSD | 512GB NVMe SSD | 1TB NVMe SSD |
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今回はドスパラのゲーミングPCを2台用意しててテストを行います。
ベンチソフトによる性能比較
CPU-Zによるスコア
Core i5-11400
Ryzen 5 5600X
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i5-11400 | 588.1 | 4374.8 |
Core i5-10400 | 491.9 | 3626.8 |
Core i7-10700 | 559.4 | 4841.8 |
Ryzen 7 3700X | 516.7 | 5560.9 |
Ryzen 5 5600X | 645.4 | 4873.0 |
Ryzen 5 3600 | 499.3 | 3970.2 |
ベンチ結果を見てみると、Ryzen 5 5600XがCore i5-11400よりもシングル・マルチともに約10%ほど高いスコアになりました。PASSMARKでは27%もの差があったので意外とパフォーマンスは変わらないんだろうか?
この後RAW現像や動画編集などの実行テストも行いますので楽しみにしてください。
CINEBENCH R20によるベンチマークスコア
Core i5-11400
Ryzen 5 5600X
CPU | シングル | マルチ |
Core i5-11400 | 536 | 3225 |
Core i5-10400 | 448 | 3059 |
Core i7-10700 | 492 | 3564 |
Ryzen 7 3700X | 504 | 4822 |
Ryzen 5 5600X | 599 | 4233 |
Ryzen 5 3600 | 485 | 3435 |
CINEBENCH R20のテスト結果は、Ryzen 5 5600Xがしっかりと結果を出しています。Core i5-11400比だとシングルスレッドが約12%高く、マルチスレッドは約31%も高くなりました。
Core i5-11400のシングル性能の伸びには感動していましたが、Ryzen 5 5600Xはさらにその上をいきます。これはミドルクラスCPUのチャンピオンになる可能性すら感じます。
RAWの一括変換にかかった時間を比較
RAWの一括変換にかかった時間を測定するために、一眼レフで撮影した150枚(5GB)の写真を現像します。
CPU | 処理時間 |
Core i5-11400 | 4分45秒 |
Core i7-11700 |
4分16秒 |
Ryzen 7 3700X |
4分28秒 |
Ryzen 5 5600X | 3分55秒 |
Ryzen 5 3600 | 5分39秒 |
RAW現像ではしっかりとした差がでており、Ryzen 5 5600Xが速いという結果になりました。
正直これまでのベンチマークテストの結果よりも如実に差が出てしまった印象です。これは体感的にも性能差をはっきりと感じられるレベルですね。なんならCore i7-11700よりも速いです。
趣味で行うRAW現像ならこれ以上の投資は必要ないんじゃないかな?と個人的には思います。それくらいRyzen 5 5600Xの出来が良い。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
モデル | 設定 | スコア |
GALLERIA RM5C-R36T | Core i5-114000×RTX3060Ti | 5分39秒 |
GALLERIA XA5R-67XT | Ryzen 5 5600X×RX6700XT | 4分04秒 |
GALLERIA XA7R-R36 | Ryzen 7 3700X×RTX3060 | 3分26秒 |
動画の書出時間もRyzen 5 5600Xの方が処理を速く終えました。これにより全ての結果でRyzen勝利ということになります。
Ryzen 5 5600Xとミドルクラス以上のグラボを組み合わせることで高解像データ編集にも対応できます。ただし書き出しの速さをより求めるのであれば、コア数のより多いRyzen 7シリーズを選択するのがおすすめです。
Core i5-11400 vs Ryzen 5 5600X まとめ
・Ryzen 5 5600X一択と言って良い状況
・ベンチも実行速度でもしっかりと差が出ている
・動画レンダリングはRyzen 7シリーズがおすすめ
・コスパで見ると両者ともに優秀なCPU!
Core i5-11400とRyzen 5 3600を比較してきましたが、全体的にRyzen 5 5600Xの優秀さが目立つ結果になりました。各種ベンチマークでは10%ほどの差、実行速度も体感でハッキリとちがいを感じます。
シングル、マルチ性能ともに申し分なく、これからパソコンを購入するならRyzen 5 5600Xは良い選択肢の1つになるでしょう。
おすすめパソコン
ドスパラ GALLERIA XA5R-67XT
新筐体を採用したドスパラのデスクトップです。今回の比較テストではRyzen 5 5600Xの性能をしっかり見せつけてくれました。税込みで18万円台ですので、なんとか20万円以下に抑えたい人にはおすすめですね。
フロンティア GAシリーズ(台数限定モデル)
CPU | Ryzen 5 5600X |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 3060 Ti |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
フロンティアのGAシリーズの台数限定モデルです。今回は比較対象ではありませんが、最新のRyzen 5 5600Xなら最新のCore i7と比較しても遜色ありません。グラフィック性能も高く、4K動画編集や最新ゲームを遊びたいならおすすめ!フロンティアは国内生産の高品質なパソコンなので安心ですよ。
ドスパラ GALLERIA RM5C-R36T
グラフィックにGeForce RTX3060Tiを採用し、Core i5-11400の性能がしっかり活かせる構成です。ゲーミングでもクリエイト作業でも安心して行える人気のデスクトップです。今回のテストでも良好な結果を見せてくれました。
ドスパラ GALLERIA RM5C-G60
グラフィック性能がそこまで必要ない人には、GeForce GTX1660SUPERを採用したコチラのモデルがおすすめ。よりカジュアルに使える構成で、RTX3060Ti搭載モデルよりも安く購入できるのがポイントです。
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