インテル第11世代CPUが登場!従来世代とどれくらい進化したのかチェックします。
今回の比較対象は「Core 5-11400H」「Core i7-10750H」で、ベンチマークやRAW現像、動画編集にどれくらいのちがいが生まれるのかを比較していきます。
それではどうぞ!
目次
Core i5-11400H vs Core i7-10750H
解説に入っていく前に「CPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「CPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
当記事で掲載されたスコアは性能を約束するものではございません。
Core i5-11400Hのポイント
- コードネーム「Tiger Lake」
- 従来のCore i7に匹敵する性能
- RAW現像や動画編集などクリエイト作業もこなせる
第11世代になったことで性能がUPしており、最近は押され気味だったライバルのRyzen CPUに立ち向かう姿勢を見せています。
Core i7-10750Hと比較しても、コア数スレッド数やTDPに大きな違いはありません。Core i5-11400Hの方がクロック数が低いので、単純に考えるとCore i7-10750Hに分がありそう。この辺りの差が実行速度にどれくらい影響が出てくるのかをチェックしていきます。
CPUスコア(PASSMARK)
CPU | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i5-11400H | 14475 | 2.2GHz(4.5GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-10750H |
12811 | 2.6GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-9750H | 11442 | 2.6GHz(4.5GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Ryzen 5 4600H | 15022 | 3.0GHz(4.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
PASSMARKが公開しているデータを見てみると、Core i5-11400Hの方が約12%スコアが高いことがわかります。これが本当であれば、Core i5-11400Hは「羊の皮をかぶった狼」といえるかもしれません。
ライバルにあたるであろうRyzen 5 4600Hあたりと比較しても同等のスコアとなっています。
比較に使ったパソコン
製品名 | RL5C-R35T | GCL2060RGF-T |
写真 | ||
CPU | Core i5-11400H | Core i7-10750H |
GPU | RTX 3050Ti | RTX 2060 |
メモリ | 16GB | |
SSD | 512GB NVMe SSD | |
レビュー | >レビューを見る | >レビューを見る |
今回のチェックは、ドスパラのゲーミングノートを使って行います。ドスパラのGALLERIAシリーズは、性能の高さ、コスパの優秀さで人気がありますので注目している人も多いのではないでしょうか。
ベンチソフトによる性能比較
ここからは、実際に僕がテストした数値を公表しながら性能差を見ていきたいと思います。
CPU-Zによるスコア
Core i5-11400H
Core i7-10750H
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i5-11400H | 607.4 | 3876.2 |
Core i7-10750H | 514.3 | 3779.6 |
CPU-Zのテスト結果では、Core i5-11400Hがシングルスレッドで約18%、マルチコアで2%ほど高性能だとわかりました。
マルチコアでは差を感じることはありませんが、シングルスレッドが600超えは良い意味でやばいですね。
CINEBENCH R20のスコア
Core i5-11400H
Core i7-10750H
CPU | シングル | マルチ |
Core i5-11400H | 565 | 3000 |
Core i7-10750H | 465 | 3089 |
CINEBENCH R20でも傾向はあまり変わらず、シングルではCore i5-11400Hが約21%高く、マルチではCore i7-10750Hが約3%高くなりました。
Core i5-11400Hのシングル性能は眼を見張るべきものがあり、マルチ性能はCore i7-10750Hと同等クラスと考えても良さそうです。
RAWの一括変換にかかった時間を比較
RAWの一括変換にかかった時間を測定するために、一眼レフで撮影した150枚(5GB)の写真を現像します。
CPU | 処理時間 |
Core i5-11400H | 4分40秒 |
Core i7-10750H | 5分10秒 |
Core i7-9750H | 6分10秒 |
RawTherapeeというソフトを使ってJPEGへの一括変換をテストしたところ、Core i5-11400Hがトップに躍り出るという結果に!本当にすごいぞCore i5-11400H!!もはや実力は本物と言えるでしょう。
ちょっとしたデスクトップCPUにも勝利するでしょうし、150枚だけでも30秒以上差が出てくるのですから選ばない理由もないという感じですね。これといった弱点が見当たりません。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
製品 | 構成 | 処理時間 |
RL5C-R35T | Core i5-11400H×RTX3050Ti | 6分10秒 |
GCL2060RGF-T | Core i7-10750H×RTX2060 | 5分51秒 |
Core i5-11400H×RTX3050Tiの組み合わせなら、軽めの4K動画編集ならこなせるレベルです。Core i7-10750H×RTX2060搭載モデルとも遜色ない性能と言えば言い過ぎでしょうか。
色々とテストして感じたのはRTX3050TiがRTX2060には及ばないということですね。感覚的にはGTX1660Tiあたりに近い性能だと感じました。動画編集では描画性能が重要ですので、そう考えるとこの結果もうなずけます。
Core i5-11400H vs Core i7-10750H まとめ
・Core i5-11400Hがシングル性能で約20%ほど高性能
・RAW現像や動画編集などにも強さを見せる
・パーツ構成次第で従来CPU×GPUに逆転を許すケースもある
・CPUだけでなくパソコン全体のパフォーマンスが重要!
理論値や期待値で言うと、Core i5-11400Hが優れているのはわかります。それにしてもCore i7-10750Hと比較いしても、これだけ良好な結果を残すとは思いませんでした。
シングル性能が重要になるようなRAW現像(写真編集)や、ゲームでは良好な結果を出すことは間違いありません。「Core i5だから選ばない」という図式はCore i5-11400Hに限っては関係ないな・・という感じです。
Core i5だからこそ価格的に抑えられているモデルもあるでしょうし、パーツ全体の構成を見ながらCore i7-10750Hあたりと比較しながら選別するのはありだと思います。
おすすめパソコン
ドスパラ GALLERIA RL5C-R35T
今回の比較に登場したモデルです。一見するとエントリーモデルのようなスペックですが、その実は従来のミドルクラスに匹敵する性能をがあり、メインマシンとしても十分通用します。144Hzリフレッシュレートにも対応しており、ゲームからクリエイトまでこなせるコスパ優良なゲーミングPCです。
GALLERIA XL7C-R36
今回のCPU比較には登場しないモデルですが、先に紹介したGALLERIA RL5C-R35Tの上位モデルにあたり、価格差もさほど大きくありません。少しの投資で大きな性能アップが見込めますので、本命はこちらになるかもしれません。
DAIV 5P
マウスコンピューターのDAIV 5Pは、バランスの良いパーツ構成で重量が約1.53kgと軽いのが特徴です。さらに約18.5時間のバッテリー駆動を誇り、ACアダプターがなくても1日乗り越えられるほど!モバイル性の高さを重視するなら視野に入れてほしいモデルです。
G-Tune E7
マウスコンピューターのG-Tune E7は、17型フルHD(144Hz)の大型モニターを採用しているのが特徴。迫力のある映像を楽しめるようになっており、描画性能もGeForce RTX3060なので高めになっています。持ち運びには適さないかもしれませんが据え置き型でコンパクトに置けるノートパソコンの特徴と性能を兼ね揃えている点が魅力です!「G-Tune E7」
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