パソコンのパーツの中でも最も重要なのが「CPU」です。
写真編集やRAW現像といった、クリエイター向けの作業はCPU負荷が高いのでできるだけ性能の良いパーツを選択しましょう。
今回はIntel製第12世代CPUの「Core i7-12700(K)が搭載された、おすすめのパソコン」を紹介していきたいと思います。
目次
第12世代Core i7-12700(K)の性能は?
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-12700K | 32935 | 2.7GHz(5.0GHz) | 12コア20スレッド | 125W |
Core i7-12700 | 32117 | 2.1GHz(4.9GHz) | 12コア20スレッド | 65W |
Core i5-12400 | 19333 | 2.5GHz(4.4GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i7-11700K | 25090 | 3.6GHz(5.0GHz) | 8コア16スレッド | 125W |
Core i7-11700 | 21469 | 2.5GHz(4.4GHz) | 8コア16スレッド | 95W |
Core i7-10700K | 19737 | 3.8GHz(5.1GHz) | 8コア16スレッド | 125W |
Core i7-10700 | 17632 | 3.6GHz(4.9GHz) | 8コア8スレッド | 65W |
インテル製のCore i7-12700は、第11世代のCore i7-11700と比較すると約50%スコアが向上しています。PASSMARKの須加尾だけを見るとK付きとの差は小さいので、無印版が良さそうに思えます。
第12世代Core i5なら、2世代前(第10世代)のCore i7に匹敵するほどの性能をもっていそうです。第12世代・・かなり良さそうな感じしかしませんね。
パーツの選び方がピンとこない方については「パソコン・スペックの選び方」という記事で解説しているので参考にして下さい。
CPU-Z ベンチマークスコア
無印
K
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-12700K | 785.7 | 9439.1 |
Core i7-12700 | 749.2 | 8889.5 |
Core i5-12400 | 703.6 | 5007.6 |
Core i7-11700 | 659.1 | 6127.0 |
Core i7-10700 | 559.4 | 4841.8 |
Core i5-11400 | 588.1 | 4374.8 |
Ryzen 7 5800X | 669.4 | 6739.4 |
Ryzen 5 5600X | 645.4 | 4873.0 |
Ryzen 7 3700X | 523.0 | 5565.5 |
Ryzen 5 3600 | 499.3 | 3970.2 |
Core i7-12700のほうがスコアは高く、Core i7-11700と比較してもシングルスレッドでは約13%、マルチスレッドでは約45%も高いです。
Ryzen 5000番台と比較しても高いスコアを見せており、RAW現像や動画編集といった作業を効率的に行えるようになりました。これまではRyzenに押され気味でしたが、処理能力だけでなくアプリの親和性を加味すると「インテルを選ぶのが無難」という答えになってきそうです。
CINEBENCH R20 ベンチマークスコア
無印
K
CPU | シングル | マルチ |
Core i7-12700K | 747 | 8726 |
Core i7-12700 | 726 | 6751 |
Core i5-12400 | 659 | 4724 |
Core i7-11700 | 592 | 3788 |
Core i7-10700 | 492 | 3564 |
Core i5-11400 | 536 | 3225 |
Ryzen 7 5800X | 621 | 5993 |
Ryzen 5 5600X | 599 | 4233 |
Ryzen 7 3700X | 504 | 4822 |
Ryzen 5 3600 | 485 | 3435 |
CINEBENCH R20のテストでもCore i7-12700が高いスコアを見せます。Core i7-11700との比率で言うとシングルで約23%、マルチでは約78%ものスコアアップです。
個人的にはシングルの数値の高さに注目しています。シングル性能が高いと多くの作業で快適性を得られる可能性が高く、RAW現像での処理の短縮化、ゲーミング性能の向上などが期待できます。この後チェックしていきましょう。
RAW現像性能チェック
RAWの一括変換にかかった時間を測定するために、一眼レフで撮影した150枚(5GB)の写真を現像します。
CPU | 処理時間 |
Core i7-12700 | 3分12秒 |
Core i7-12700 | 3分13秒 |
Core i5-12400 | 4分06秒 |
Core i7-11700 | 4分16秒 |
Core i7-10700 | 4分30秒 |
Core i5-11400 | 4分45秒 |
Ryzen 7 5800X | 3分46秒 |
Ryzen 5 5600X | 3分55秒 |
Ryzen 7 3700X | 4分28秒 |
Ryzen 5 3600 | 5分39秒 |
正直Core i7-11700はライバルにも押されてパッとしない印象がありましたが、第12世代はしっかりと進化っぷりを見せてくれています。
RAW現像ではCore i7-11700より1分近く処理の短縮化に成功していますし、大量の現像処理を日常的に行う人には恩恵がありそうです。むしろ積極的に取り入れてよいレベルじゃないでしょうか!
動画編集能力チェック
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 処理時間 |
Core i7-12700K×RTX A4000 | 2分17秒 |
Core i7-12700×RTX3060 | 2分52秒 |
Core i5-12400×RTX3050 | 4分14秒 |
Core i7-11700×RTX3060 | 4分40秒 |
Core i7-10700×RTX3080 | 4分31秒 |
Core i5-114000×RTX3060Ti | 5分39秒 |
Ryzen 9 3900X×RTX2070S | 2分56秒 |
Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 3分02秒 |
Ryzen 5 5600X×RX6700XT | 4分04秒 |
Ryzen 7 3700X×RTX3060 | 3分26秒 |
動画編集では第11世代より2分近く処理を短縮化しています。なにをやらせても本当に速いという印象で、第12世代CPUを搭載したパソコンが欲しいという気持ちがムクムク湧いてきます!
Core i7-12700(K)がおすすめな人
- 処理能力の高いPCが欲しい人
- 最新CPUを使ってみたいという人
- RAW現像や動画編集を日常的にする人
- 快適性と安定性を両立したい人
Core i7-12700(K)に惹かれる人は、プロカメラマンやセミアマのような大量のRAW現像を日常的に行っている人たちかもしれません。またゲーマーや動画クリエイターにとっても魅力的に映るでしょう・・これは全方位に間違いのないCPUなのかも?
ただしご祝儀価格でまだまだ高いため、価格が落ち着いてきているRyzen CPU搭載モデルを選ぶのも手です。コスパ重視の方はこちらの記事をどうぞ。>「Ryzen」搭載のおすすめパソコンをチェックする
Core i7-12700(K)搭載のおすすめPC
マウスコンピューター G-Tune PG-I7G6T
マウスコンピューターのミドルクラスデスクトップパソコンです。第12世代Core i7-12700×RTX3060Tiはゲーマーだけでなくクリエイターにも人気の組み合わせです。高解像データ編集も行えるほど高性能で、コンパクトなので設置場所にも困りません。
フロンティア FRGXB660/F
フロンティアの台数限定セール対象モデルです。この構成で17万円台となっておりセール対象品なだけあってお得感があります。売り切れても補充が入ることがあるので、欲しい人は定期的にチェックすることをおすすめします!
ドスパラ raytrek 4CXVi
CPU | Core i7-13700 |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 4060Ti |
ストレージ | 1TB SSD |
CPUに処理能力は求めるけど描画性能はそこそこの性能が確保できればOKという人におすすめなのが「raytrek」です。RTX4060Tiにおさえることで価格を現実的なラインに抑えることができ、税込20万円台を実現しています。旧世代CPUがなくなってきたら新モデルも検討しましょう。
ドスパラ GALLERIA XA7C-R36T
第12世代Core i7-12700にRTX3060Tiを組み合わせた最新のゲーミングパソコンです。DAIV Z7よりも描画性能が高く、より高度な編集作業やゲーミング性能を求める方にはおすすめです。価格は23万円台とコスパ的にもかなり優秀!
マウスコンピューター G-Tune PP-Z-WA
CPU | Core i7-12700K |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 3070 |
ストレージ | 500GB SSD |
より高次元の処理能力を求めるユーザーへ向けたモデルです。処理能力がさらに高いCore i7-12700Kを採用、レイトレーシング技術でよりリアルなビジュアル処理を実現しています。より高負荷な作業に耐えてくれるパソコンが欲しい方向けです。
まとめ
・Core i7-12700(K)は次世代のパフォーマンス!
・作業時間の短縮化に大きく貢献してくれる!
・クリエイティブ用途におすすめ!
Core i7-12700は性能の高さももちろん、全体的にバランスよく仕上がっているCPUだと感じます。特にシングル性能が高いので写真編集にも強さを見せてくれました。もちろん高解像動画編集にも耐えられるので、多くのクリエイターさんに検討してもらいたいCPUだと感じました。
もし他のCPUが気になるのであれば「RAW現像・写真編集におすすめのCPUは?」という記事をご覧ください。BTOパソコンショップのキャンペーン・セール情報まとめをご覧いただくとお得なパソコンが見つかるかもしれません。
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