ドスパラよりGALLERIA XA5R-67XTをレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
Ryzen 5 5600XとRadeon RX 6700XTの組み合わせは、ミドルクラスを求めるユーザーに人気の構成です!ゲーミングモデルなのでゲームに強いのはもちろん、VRAM容量も12GBと多く動画編集などのクリエイティブな作業にも最適です。市場でのパーツ枯渇&高騰にともないBTOパソコンを選択するメリットも大きくなていると感じます。
それでは、各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像、動画編集にかかった時間などを含めて実機レビューしていこうと思います。
GALLERIA XA5R-67XTの性能
公式HP:https://www.dospara.co.jp
ドスパラのGALLERIA XA5R-67XTは、Radeon RX6700XTを搭載したデスクトップPCです。
CPUには注目度の高いRyzen 5 5600Xを採用しており、ライバルのインテル製CPUよりも良いパフォーマンスを得やすいと評判です。市場でもなかなかお目に書かれないほど人気のパーツです。
新筐体を採用したモデルで、前面にブランドロゴが入ります。周囲はLEDがほどこされており、好みに合わせて電飾を楽しめます。
トップには4つもUSBが装備されていますので、デバイス類が増えがちなゲーマーやクリエイターにも嬉しい仕様。斜度がついており抜き差しが非常に楽です。
本体側面がクリアパネルになっているので、内部を光らせて楽しむことも可能。時々PCの内部を気にすることで、メンテナンス時期や不調を察知しやすいのもメリットです。
GALLERIA XA5R-67XTのスペック
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Ryzen 5 5600X |
グラフィックス | Radeon RX 6700XT |
メモリ | 16GB |
SSD | 1TB NVMe SSD |
電源 | 650W 静音電源 (80PLUS BRONZE) |
サイズ | 220(幅)×440(奥行き)×480(高さ) mm |
重量 | 約14kg |
>公式サイトで詳細を確認する |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU Ryzen 5 5600Xの性能
搭載されているCPUはRyzen 5 5600Xです。6コア12スレッドのCPUで、通常は3.7GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大4.6GHzまでオーバークロックします。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Ryzen 5 5600X | 22161 | 3.7GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Ryzen 7 5800X | 28493 | 3.8GHz(4.7GHz) | 8コア16スレッド | 105W |
Ryzen 7 3700X | 22742 | 3.6GHz(4.4GHz) | 8コア16スレッド | 65W |
Ryzen 5 3600 | 17825 | 3.6GHz(4.2GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i7-11700 | 21469 | 2.5GHz(4.4GHz) | 8コア16スレッド | 95W |
Core i5-11400 |
17507 | 3.6GHz(4.4GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
クロック数はそこまで高くありませんが、スコアは非常に高いですよね。スコアだけを見ると、Ryzen 7 3700Xや、インテル製のCore i7-11700と比較しても良い勝負になっています。
Ryzen 5 3600よりも大きくスコアを伸ばしていますし、これは期待感しかない!
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Ryzen 5 5600X | 645.4 | 4873.0 |
Ryzen 7 5800X | 669.4 | 6739.4 |
Ryzen 7 3700X | 523.0 | 5565.5 |
Ryzen 5 3600 | 499.3 | 3970.2 |
Core i7-10700K | 568.8 | 5629.0 |
Core i5-11400 | 588.1 | 4374.8 |
シングルスレッドのスコアが645.4、マルチスレッドが4873.0となりました。
シングルスレッドの数字が650に迫るスコアというのは驚異的です。うっかり珈琲をこぼしそうになるレベル・・・マルチスレッドの性能もそこそこ高いですし、RAW現像や動画編集も難なくこなせる水準です。
プロユースだと多くのコア数を使って作業時間を短縮化させるメリットは大きいですが、一般ユーザーや趣味使いならパワーはそこまで必要ないよという人も多いはず。
強いけど強すぎない絶妙な塩梅がRyzen 5 5600Xの特徴でしょうか。
CINEBENCH R20のスコア
CPU | シングル | マルチ |
Ryzen 5 5600X | 599 | 4233 |
Ryzen 7 5800X | 621 | 5993 |
Ryzen 7 3700X | 504 | 4822 |
Ryzen 5 3600 | 485 | 3435 |
Core i7-10700 | 492 | 3564 |
Core i5-11400 | 536 | 3225 |
CINEBENCH R20のスコアは、シングルで599、マルチで4233となりました。だめだCore i5どころかCore i7-10700すら霞んで見える…インテルの苦戦はまだまだ続きそうです。
これまでのRyzenはシングル性能が苦手な面もありましたが、ここに来て問題を解消・・どころか一気に仕上げてきた印象です。クリエイト系の作業にも強くなったんでしょうか?この後しっかりチェックします。
ストレージ性能
ストレージは1TB NVMe SSD搭載しており、最大で読込速度は約3400MB/s、書込速度は約3000MB/sという結果になりました。このクラスとしては上位クラスだと思います。
GALLERIA XA5R-67XT(RX6700XT)のグラフィック性能・ゲームスコア
GALLERIA XA5R-67XTに搭載されているグラフィックはRadeon RX6700XTです。GeForce だとRTX3060TiとRTX3060の間くらいの性能と言われています。
ほとんどのゲームは快適にプレイでき、重量級タイトルも問題なく遊べるレベルです。ギリギリ20万円を超えないようにするなら、このあたりを選ぶのがベストかと思います。
ゲーム(FF15)のベンチマーク
モデル | 設定 | スコア |
GALLERIA XA5R-67XT (RX6700XT) |
3840×2160(標準品質) | 快適(5357) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(15618) | |
raytrek ZF (RTX3070) |
3840×2160(標準品質) | 快適(6705) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(16314) | |
GALLERIA RM5C-R36T (RTX3060Ti) |
3840×2160(標準品質) | 快適(5341) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(12738) | |
GALLERIA XA7R-R36 (RTX3060) |
3840×2160(標準品質) | 普通(4260) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(11440) | |
GALLERIA ZA9R-R70S (RTX2070S) |
3840×2160(標準品質) | やや快適(4925) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(12983) |
FF15のベンチマークでは、RTX3060Tiよりも高いスコアが出ており、RTX3070には及ばないという結果になりました。
個人的には予想よりも高いスコアが出たので、かなり好印象です。CPUのシングル性能の高さや、グラボのVRAMの多さが有利に働いたということでしょうか。
少なくとも多くのタイトルを快適にプレイできるはずですし、人気のバトロワ系ならかなりのフレームレートが出せるはず。相手よりも有利な立場で立ち回れるので、スコアアップに貢献してくれそうな予感があります。
RAW現像にかかる時間は?
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「4分28秒」でした。
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の表示も速く、編集を当てても一瞬なので快適でした。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 処理時間 |
Ryzen 5 5600X | 3分55秒 |
Ryzen 7 5800X | 3分46秒 |
Ryzen 9 3900X | 4分23秒 |
Ryzen 7 3700X | 4分28秒 |
Core i7-10700 | 4分47秒 |
Core i5-11400 | 4分45秒 |
Ryzen 5 5600XのRAW現像処理能力は高く、4分を切るという結果になりました。
ライバルのインテルはもちろん、旧モデルよりも速い処理時間になっています。またさらに速いRyzen 7 5800Xと比較しても差はわずかです。個人的にはRyzen 5 5600Xで十分すぎると思いますし、作業短縮化を理由にRyzen 7 5800Xを狙うまではないと判断します。
もはやRAW現像が苦手だったRyzenは見る影もありません!RAW現像を目的としてRyzen 5 5600Xを搭載したパソコンを選択するのは「あり」だと思います。
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 処理時間 |
Ryzen 5 5600X×RX6700XT | 4分04秒 |
Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 3分02秒 |
Ryzen 7 3700X×RTX3060 | 3分26秒 |
Core i7-10700K×RTX2070S | 3分34秒 |
Core i5-114000×RTX3060Ti | 5分39秒 |
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約4分04秒でした。
トップクラスの性能という訳ではありませんが、十分に実用範囲に落ち着いていることに驚きました。正直マルチ性能はそこそこなので、もう少し時間がかかると思っていたのですが・・良い意味で裏切られました(笑)
Core i5-11400を搭載したモデルでは「本格的な4K編集は難しいな」と感じましたが、Ryzen 5 5600Xならそれなりに高度な編集をこなせてしまいそうです。
Ryzen 5 5600Xが、ここまでしっかり使えるCPUだったなんて・・・初心者はもちろん、ミドルユーザーも満足できる性能だと思います!
パソコンはうるさい?静音性は?
GALLERIA XA5R-67XTで特徴的だと思ったのが静音性です。14cm 静音FANがフロント、リア、トップに装備されているので静かです。負荷のかからない状況なら無音と言っても良いくらいで、気に入ったポイントの1つです。
ただしトップフローからも排熱するので、デバイス類は気軽に置かないほうが良いかもしれません。排熱を妨げたり、機器の寿命を早める原因になってしまうかも?
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
ドスパラは納期短縮に力をいれているので、早いモデルだと翌日出荷されます。本機も翌日出荷対応モデルになっていますので、すぐパソコンが欲しいという人にも嬉しいですね。通常のBTOメーカーだと5日程度、海外ブランドなら1月単位で納期がかかることもあります。このスピード感こそがドスパラを選ぶ理由にもなるでしょう。
GALLERIA XA5R-67XTのインターフェース
前面:USB 3.2 Gen1 Type-A x4
背面:USB3.1 Gen1(Type-A) x6
GALLERIA XA5R-67XTのデメリット
・カスタマイズ性に乏しい
GALLERIA XA5R-67XTは、ハッキリ言って完成度の高いゲーミングPCだと思います。性能の高さ、静音性、マウスやキーボードも付属してくるし、翌日には出荷してもらえる・・ほとんどケチのつけようがありません。
ゲームも遊べるし、RAW現像や動画編集にもしっかり対応できる。それこそ上位パーツに変更すれば良い結果は狙えますが、現状の性能と価格帯を考えても十分すぎますよね。あえて言うなら、CPUやグラボのカスタマイズが選べないことでしょうか。好みに合わせてチューンナップできれば、ユーザーにとってより好みの1台が手に入ると思います。
もう1~2万円安ければ…という思いがなくもないですが(笑)
GALLERIA XA5R-67XTはこんな人におすすめ
- 予算が20万円以下の人
- RAW現像や動画編集にも使いたい人
- ゲームも快適に動かしたい人
- 長く使えるPCを探している人
- 急ぎでパソコンが必要になった人
公式HP:https://www.dospara.co.jp
GALLERIA XA5R-67XTの感想まとめ
ドスパラのGALLERIA XA5R-67XTをレビューしてきました。
Ryzen 5 5600Xが期待以上のパフォーマンスを見せ、どんな用途でも安定して結果を出せるということがわかりました。Radeon RX6700XTもVRAM容量が多く、描画性能面でも期待がもてます。静音性にも優れていますし、出荷も早い、本当にこれと言って弱点がないので、割と万人におすすめできるモデルですね。
ドスパラは国内生産ですし、万が一の時は実店舗なんかで相談もできるので安心感があります。他にも多数のパソコンを販売しているので、チェックしてみても良いかもしれません!
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