マウスコンピューターより「G-Tune EP-A」をレビューします。(機材貸出元:株式会社マウスコンピューター)
Ryzen 7 5800X×RX6700XTという強めの構成で、ゲーミングマシンとして結果を出せるだけではなく、高解像データ編集などクリエイト作業にも最適!映像の美しさや快適性にこだわりたいユーザーにおすすめのモデルと言えます。
各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像にかかった時間なども掲載していますので参考にして下さい。
目次
G-Tune EP-Aの特徴
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
マウスコンピューターのG-Tune EP-Aは、ヘビーゲーマー向けのデスクトップPCです。
高解像度、高設定で美麗グラフィックを楽しんだり、競技性の高いゲームで有利に立ち回ったり、ゲーム配信を楽しんだりと、とにかくなんでもできるパソコンです。もちろんRAW現像や動画編集といったクリエイティブ領域での活躍も期待できます。
G-Tune EP-Aのスペック
型番 | G-Tune EP-A |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Ryzen 7 5800X |
グラフィックス | Radeon RX 6700 XT |
メモリ | 32GB(最大64GB) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD + 4TB HDD |
電源 | 800W 【80PLUS TITANIUM】 |
サイズ | 215×490×481 |
重量 | 約17.7kg |
価格 | 296,780円〜 |
リンク | >詳細を見る |
30万円という価格はハードルが高いですが、AMDづくしのパーツでファンにはたまらないかもしれません。最近は半導体供給不足でパーツもなかなか手に入らず、高騰も続いているのでいっそBTOで購入してしまうほうが楽だと思います。
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
G-Tune EP-Aの外観チェック
G-Tuneのフラッグシップモデルでエッジのきいたデザインが特徴。フロント部にはダーククロム強化ガラスがあしらわれており、ブラックとレッドのアクセントがきいたカラーリングも存在感を演出しています。
前面にはUSBやイヤホンジャックなどが装備されアクセスがしやすく、光学ドライブも標準搭載されている点も良いですね。
エアフローは底面を中心として吸気し、熱をもちやすい電源やグラフィックに直接風が来るような設計になっています。
高性能なPCだけに冷却性も気になるところですが、本製品には水冷クーラーが採用されておりキッチリと熱を逃す設計になっているところも流石だと感じます。ホコリの進入を防ぐダストフィルターもしっかり搭載されており、水洗いも可能なので定期的にクリーニングを行うと良いでしょう。
ストレージは最大で 2.5インチ×2、3.5インチ×1、スリム光学ドライブを同時搭載可能です。
G-Tune EP-Aのインターフェース
・DisplayPort×3、HDMI×1
・DVDスーパーマルチドライブ
・USB2.0×2
・USB3.0×8(背面×6、前面×2)
・USB3.1×2(背面×2、常時給電に対応)
・ネットワーク×1(1000Base-T/100Base-TX/10Base-T対応(RJ-45))
・ヘッドフォン出力、マイク入力、等
モデルによって表記内容と異なる場合があります。
CPU Ryzen 7 5800Xの性能
G-Tune EP-Aに搭載されているCPUは、第4世代のRyzen 7 5800Xです。8コア16スレッドのCPUで、通常は3.8GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大4.7GHzまでオーバークロックします。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Ryzen 7 5800X | 28493 | 3.8GHz(4.7GHz) | 8コア16スレッド | 105W |
Ryzen 5 5600X | 22161 | 3.7GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Ryzen 7 3700X |
22742 | 3.7GHz(4.3GHz) | 8コア16スレッド | 65W |
Core i7-11700K | 25090 | 3.6GHz(5.0GHz) | 8コア16スレッド | 125W |
Core i9-10900 |
24227 | 3.7GHz(5.3GHz) | 10コア20スレッド | 125W |
Core i7-10700K | 19737 | 3.8GHz(5.1GHz) | 8コア16スレッド | 95W |
PASSMARKの公開データによると「Ryzen 7 5800Xは28493」となっており、トップクラスのスコアを叩き出しています。ライバルのの「Core i7-11700K」よりも約13%高いスコアです。
消費電力や発熱の課題はあれど、マウスコンピューターはしっかりとテストをかさねてから製品を販売する傾向にあるので安心です。また、コア数やスレッド数の多さは動画編集などにも有利ですし、Ryzenが注目されるのも当然のことかもしれません。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU-Zによるスコアは以下の通りです。
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Ryzen 7 5800X | 669.4 | 6739.4 |
Core i9-10900K | 627.4 | 7510.1 |
Core i7-10700K | 568.8 | 5629.0 |
Core i7-9700K |
526.3 | 5755.1 |
Core i7-8700K | 508.5 | 3811.7 |
シングルスレッドのスコアが669.4、マルチスレッドが6739.4となりました。いずれの数値も非常に高くパフォーマンスには期待感があります。
これまでのRyzenだとシングルスレッドが弱点になる傾向になりましたが、現行のCPUはちょっとちがう存在になりそうです。シングルが強いとRAW現像現像や、ゲームでも良い結果が出る傾向にあるのでテストが楽しみになってきました。
CINEBENCH R20のスコア
CPU | シングル | マルチ |
Ryzen 7 5800X | 621 | 5993 |
Ryzen 7 3700X | 504 | 4822 |
Core i9-10900K | 536 | 6376 |
Core i7-10700 | 492 | 3564 |
CINEBENCH R20のスコアは、シングルで621、マルチで5993となりました。言うまでもなく強いです(笑)
ストレージ性能
読み込み速度が実測値で2500MB/sとなっており、この企画のSSDとしては標準的です。カスタマイズでより高速なGen4タイプも選べるので、好みに合わせて変更すると良いでしょう。
Radeon RX6700XTのグラフィック性能・ゲームスコア
G-Tune EP-Aに搭載されているグラフィックはRadeon RX6700XTです。従来のグラボよりも大幅に性能がアップしているということで期待している人も多いはず。
GeForce系のグラボ供給が安定しないのでRadeonを採用した形でしょうか?マウスコンピューターでは過去にもRadeonのグラボを採用しているケースもあったので実績は十分でしょう。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
モデル | 設定 | 結果 |
G-Tune EP-A (RX6700XT) |
3840×2160(標準品質) | やや快適(5524) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(15653) | |
G-Tune EP-Z (RTX3080) |
3840×2160(標準品質) | 快適(8572) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(18679) | |
raytrek ZF (RTX3070) |
3840×2160(標準品質) | 快適(6705) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(16314) | |
GALLERIA XA7R-R36 (RTX3060) |
3840×2160(標準品質) | 普通(4260) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(11440) |
重量級タイトルのFF15ですが、4K解像度でもやや快適という結果になりました。高解像の美麗グラでゲームをするのが日常になりつつあります。。
ゲーミングモニターで高リフレッシュレートで遊びたいとか、グラフィックの設定にこだわりたいという人にもおすすめできる製品になっています。性能的にはRTX3070と競う感じでしょうか。ゲームタイトルによって勝ったり負けたりしそうです。少なくともRTX3060よりは上ですね。
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RAW現像にかかる時間は?
現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の読み込みも速く、編集を当ててストレスなく反映されるので快適に感じました。
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「3分56秒」でした。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | A機 |
Ryzen 7 5800X | 3分46秒 |
Ryzen 9 3900X | 4分23秒 |
Ryzen 7 3700X | 4分28秒 |
Core i9-10900K | 3分56秒 |
Core i7-10700K | 4分30秒 |
Core i7-10700K、Ryzen 9 3900Xよりも速く処理を完了します。ちょっと意味がわからなき処理スピードです。
RAW現像処理がメインならRyzenよりもインテルCPUをおすすめすることが多かったのですが、もはやスキがありません。これはRyzenを選ばない理由がちょっと見つからないくらい・・・
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約3分02秒でした。データ容量は3.67GBです。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 書出速度 |
Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 3分02秒 |
Ryzen 9 3900X×RTX2070S | 2分56秒 |
Core i9-10900K×RTX3080 | 3分02秒 |
Core i9-9900K×RTX2080S | 3分48秒 |
Core i7-10700K×RTX2070S | 3分34秒 |
動画編集能力も非常に高く、Ryzen 9 3900Xに迫るスコアをマーク。ただしグラボ面では有利なはずなので、もう少し結果を出してほしかったのが本音でしょうか。
個人的にはCore i9-10900K×RTX3080の組み合わせと同等なのが好印象です。このクラスの性能になってくると安心して編集作業に臨めます。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。マウスコンピューターの出荷予定日はだいたい「注文が確定してから4~5日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりません。
今回G-Tune EP-Aの出荷予定日を確認してみると5日で出荷が可能となっていました。
当日15時までに注文が確定した場合の目安で、土日祝は注文が確定されません。早く手元にパソコンが欲しい場合は注意しましょう。→納期を確認する
G-Tune EP-Aのデメリット
・ボディが大きくスペースを圧迫する
・30万円という価格がネック
G-Tune EP-Aはかなり大きめのパソコンなので事前にある程度しっかりと計測してから購入を決めたほうが良いでしょう。
また性能面に問題はないものの、価格を考えるとやや割高かもしれません。シャーシやパーツにこだわり、アフターサービスも充実していることはあるでしょうが、25万円前後だったら手を伸ばしやすかった印象もあります。セール対象時期に狙うのが良いかもしれません→マウスコンピューターのセールをチェックする
G-Tune EP-Aはこんな人におすすめ
- 快適にゲームを楽しみたい人
- ゲーム、写真現像、動画編集など1台でなんでもやりたい人
- 専門的な作業をするクリエイター
- 費用よりも性能面を重視したいという人
G-Tune EP-Aの感想まとめ
G-Tune EP-Aをレビューしてきました。
ゲーム、RAW現像、動画編集など、どんなシーンでもトップクラスの結果を残す性能が魅力のデスクトップパソコンだとわかりました。ややコスパは悪いものの、有無を言わさない説得力があります。処理能力をいかして時間を有意義に使いたいクリエイターや、他の人よりも有利に立ち回りたいゲーマーなどハードユーザーでも納得できるのではないでしょうか。
マウスコンピューターは国内生産ですし、サポート体制や、アフターフォローも手厚いので万が一のトラブルの時にも誠心誠意対応してもらえるだろうという期待感がもてますから安心です。
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