GeForce MX550は、ノートパソコンの描画性能を高めるために採用されているパーツです。
CPU内蔵グラフィックは強力ではないため、写真編集(RAW現像)、イラスト、動画編集、ゲームといった作業で力不足になってしまいます。そこでGeForce MX550のような専用グラフィックが必要になるのですが、実際どれくらいの作業ができるのかは気になるところですよね。
実際にRAW現像や動画編集といったクリエイティブな作業、ゲームもベンチテストしてみましたので参考にしてください。ついでに「GeForce MX550搭載のおすすめのノートパソコン」も紹介していきます。
目次
GeForce MX550 性能比較表
GeForce GTX1650 | 6969 |
GeForce GTX1050Ti | 5923 |
GeForce GTX1050 | 4465 |
GeForce MX550 | 4587 |
GeForce MX350 | 3013 |
GeForce MX330 | 2723 |
GeForce MX250 |
2582 |
GeForce MX150 | 2378 |
Intel Iris Xe Graphics |
2703 |
※PassMark社が公開しているスコアを掲載
GeForce MX550の性能をざっくり見ていくと「GeForce GTX1050相当のスコア」となります。旧シリーズのMX250やMX330/MX350あたりだと物足りない印象はありましたが、MX550ならそれなりに期待感が持てると思います。
結論を言うと、GeForce MX550での、静止画編集用途(写真編集、RAW現像、イラスト)は十分に対応可能。軽めの動画編集やオンラインゲームのプレイも画質を調整すればなんとかなるという印象です。
ただしGeForce GTX1650ほどの性能はないため、ゲーミング性能に関しては過度な期待は禁物です。MX550は「おまけ程度にグラフィック性能が強化される」というニュアンスで受け取れる方向けなのかもしれません。
ゲーム性能
GeForce MX550搭載のノートパソコンは、市場でもあまり見かけませんが性能と価格のバランスが割と良いです。普段使いやビジネスを軸に、エンタメを楽しんだり、息抜きにゲームができるというメリットがります。軽量なゲームだと比較的快適に動作する印象です。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
GPU | 設定(標準品質) | スコア |
mouse K5 (MX550) |
1920×1080(標準品質) | 普通(3628) |
mouse K5 (MX350) |
1920×1080(軽量品質) | 普通(3246) |
1920×1080(標準品質) | 重い(2356) | |
G-Tune P5 (GTX1650) |
1920×1080(標準品質) | やや快適(5464) |
GALLERIA GCF1050TGF-E (GTX1050Ti) |
1920×1080(標準品質) | 普通(4079) |
従来モデルのGeForce MX350あたりだとフルHD(軽量品質)でやっと普通というスコア。長時間プレイすることを考えると720Pで楽しむのが前提みたいなところもありました。それがGeForce MX550になったことでゲーミング性能は高まり、フルHD(標準品質)でも安定して動作させることが可能となっています。
GTX1050Tiあたりと比較すると同等かやや落ちるくらい、GTX1650ほどは期待できないというのが結論です。やはりちゃんとしたゲーミング性能に期待するのであれば、こうした補助的なグラボではまだまだ難しいのかもしれません。ゲームを快適に遊びたいという人は、悪いことは言わないのでGTX1650、RTX3050あたりを搭載したモデルを選びましょう。
>GeForce GTX1650搭載のおすすめノートパソコン
>GeForce RTX3050搭載のおすすめノートパソコン
動画編集
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約4分15秒でした。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
モデル | 構成 | 処理時間 |
mouse K5 | Core i7-12650H×MX550 | 4分15秒 |
mouse K5(旧) | Core i7-10750H×MX350 | 6分26秒 |
mouse K7 | Core i7-10750H×GTX1650 | 6分28秒 |
G-Tune H5 | Core i7-10875H×RTX2070S | 4分39秒 |
DAIV 5N | Core i7-10875H×RTX2060 | 4分58秒 |
グラフィック性能が重要な動画編集ではグラボの性能が大きく影響します。GeForce MX550がGTX1050相当ということであれば、フルHD編集は快適に行えるということになるでしょう。結果から見ると、もちろんフルHD編集は快適で、組み合わせるCPU次第にはなりますが軽めの4K編集も耐えられそうな印象を持ちました。
プロレベルの編集作業や過度な期待は禁物ですが、趣味でちょっと編集をしたいとか、数分の簡単なムービーを作りたいというレベルなら問題ないと思います。
GeForce MX550がおすすめな人
- RAW現像初心者の方
- 価格を抑えたい方
- 動画編集も楽しみたい方
- 軽めのゲームがしたい方
「もう少し高性能なグラボが良いな」と思った人は、以下の記事を参考にしてください。
>GeForce GTX1650搭載のおすすめノートPC >GeForce GTX1660Ti搭載のおすすめノートPC |
MX550搭載のおすすめノートパソコン
MX550を搭載したモデルは、記事の中でも伝えた通りあまり市場に出回っていません。GTX1650や旧モデルのMX350あたりも含めて検討されるのが良いでしょう。
マウスコンピューター mouse K5
今回の検証で使ったのが何を隠そうこちらのモデル!マウスコンピューターの中でも高い人気を誇っており、人気ランキング常連になるほどです。価格は15万円台ですがセールで13万円台あたりも狙えることもあります。性能、価格などバランスの良い製品なのでコスパを重視する方に選んで欲しいです。
Dell Inspiron 16 2-in-1
4K有機ELを搭載した2 in 1タイプの製品です。画面を畳んで使えばタブレット的な使い方もできますし、なんといってもモニターが美しいので見ていてテンションが上がります。解像度も高く作業性も良いので、クリエイターに検討して欲しいモデルです。
マウスコンピューター G-Tune P5-RT
CPU | Core i7-12700H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX3050Ti |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
第12世代Core i7-12700Hの処理能力が素晴らしく、グラボもRTX3050Tiなので幅広い用途で使っていける本格マシンです。mouse K5も良いけど性能的にちょっと心配・・と思うならコチラのモデルを選びましょう。
ドスパラ GALLERIA RM7C-R35T
14型のコンパクトボディに高性能パーツを詰め込んだモデルです。第12世代Core i7-12700の高い処理能力を生かして、写真や動画の編集を助けます。価格も17万円台と良心的ですし、約1.43kgという軽さも魅力です!モバイルの多いクリエイター、ゲーマーにおすすめのモデルです。
まとめ
・GeForce MX550は描画性能も割と高い!
・より高度で専門的な処理には意が必要!
GeForce MX550を搭載したノートパソコンは、これまでのMXシリーズの抱える頼りなさから脱却したような印象を持ちました。割とパフォーマンスが引き出せるので、写真、動画、イラストといったクリエイティブな用途から、ゲームまで幅広く使えます。それなりにこだわりのある人ならともかく、ライトユーザーなら満足できる性能であることは間違いありません。
ネックなのは市場にMX550を搭載したモデルが少ないこと、本格的なゲーミング性能までは持ち合わせていないことでしょう。しっかりした性能を求める方は、上位モデルを検討される方が良いかもしれません。
>GeForce GTX1650搭載のおすすめノートPC
>GeForce GTX1660Ti搭載のおすすめノートPC
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【GPU別】おすすめパソコン
・GeForce RTX3080シリーズ搭載のおすすめパソコン
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