ドスパラよりGALLERIA RL5C-R35Tをレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
Core i5-11400H×RTX3050Tiなどの最新パーツを惜しげもなく搭載したゲーミングパソコンが登場!一見エントリーモデルに見えますが、従来のミドルクラスに匹敵するであろう性能面にも注目。価格も税込15万円程度とあって非常に競争力のある製品と言えるでしょう。
それでは、各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像にかかった時間、動画編集時の感想などを含めてレビューしていこうと思います。
目次
ドスパラ GALLERIA RL5C-R35Tをレビュー
公式HP:https://www.dospara.co.jp
ドスパラは2021年7月16日に第11世代IntelCPUを搭載したモデルが4機種発表しました。CPUはCore i7-11800H or Core i5-11400Hを採用。グラボはGTX1650~RTX3060、価格は税込11万円~17万円までとなっています。
今回紹介するGALLERIA RL5C-R35Tは、ゲーミングノートパソコンの中でも中堅的な位置づけのモデルです。(価格は4機種中、上から2番目)最新パーツをいち早く採用するあたりが「さすがドスパラ」って感じがしますよね。
従来モデルのミドルクラスに匹敵するパフォーマンスをもち、ゲームはもちろん、RAW現像や動画編集といった作業も楽しめます。前評判通りの性能であれば、約15万円という価格はコスパ的にも魅力的に映ります。その辺りをしっかりとチェックしていきたいと思います。
まずはスペックと外観をチェックしていきましょう。
GALLERIA RL5C-R35Tのスペック
テストで使ったモデルの詳細はこちらです。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i5-11400H |
グラフィックス | GeForce RTX3050Ti |
メモリ | 16GB |
SSD | 512GB NVMe SSD |
駆動時間 | 約4.1時間 |
液晶 | 15.6型フルHDノングレア(144Hz) |
サイズ | 360(幅) × 244(奥行き) × 20.0(高さ) mm |
重量 | 約2kg |
公式HP | >詳細を確認する |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
GALLERIA RL5C-R35Tの外観写真
GALLERIA RL5C-R35Tのサイズは、360(幅) × 244(奥行き) × 20.0(高さ) mmです。厚みが20mmに抑えられているので数値以上にスリムに感じます。また重量は約2kgで、ギリギリ持ち運べる重さという印象を受けました。
底面にはしっかりと空気穴が用意されています。冷却面も結構優秀でちょっとしたベンチテストなら本体が全然熱くなりません。
144Hzリフレッシュレート対応で、滑らかな映像を楽しむことができるのもゲーマーにとっては嬉しいポイントでしょう。RTX3050Ti搭載モデルは描画性能もそこそこ高いので、幅広くゲームを楽しめると思います。
バッテリーの駆動時間は約4.1時間で、実際の運用を考えると保険程度に考えるのが無難でしょう。ACアダプターは必須ですが、手に持ってみると意外と軽いです。ただしサイズは大きめなのがややネックでしょうか。
キーボードはやや特殊な配列
キーボードはやや特殊な配列です。DELや右側のShiftの位置が慣れるまで時間がかかりそうだと感じました。タッチ感はソフトでバックライトにも対応しています。
Enter周りの配置がちょっと苦手な感じです・・・
GALLERIA RL5C-R35Tのインターフェース
インターフェースは以下の通りです。
USB3.1 Gen2 Type-C x1(DP1.4対応/PD非対応),USB3.1 Gen1 Type-A ×2,USB2.0 Type-A×1,マイク入力 x1,ヘッドフォン出力 x1 /HDMI2.1 x1
Wi-Fi6にも対応しているため、高速で安定した無線通信を楽しむこともできます。
CPU Core i5-11400Hの性能
GALLERIA RL5C-R35Tに搭載されているCPUは、第11世代のCore i5-11400Hです。6コア12スレッドのCPUで、通常は2.2GHzで動作し、負荷がかかった時には最大4.5GHzまでオーバークロックします。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i5-11400H | 14475 | 2.2GHz(4.5GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-10875H | 15997 | 2.3GHz(5.1GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Core i7-9750H |
11427 | 2.6GHz(4.5GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-9700 |
13726 | 3.6GHz(4.9GHz) | 8コア8スレッド | 95W |
PASSMARKの公開データによると、Core i5-11400Hは約14500のスコアをマークしています。Core i5とは言え、コア数も6コアと多いですし、従来のCore i7と比較しても負けない遜色ないスコアです。
デスクトップCPUのCore i7-9700よりも高いスコアになっており、メイン機としても使えるノートパソコンに仕上がっていると言えるでしょう。ただしオーバークロック時の周波数は控えめなので、案外そこまで良好な結果は出ないかもしれません。後ほどしっかりチェックしていきましょう。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU-Zによるスコアは以下の通りです。
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i5-11400H (GALLERIA RL5C-R35T) |
607.4 | 3876.2 |
Core i7-10870H (DAIV 5N) |
542.4 | 4900.0 |
Core i7-10750H (DAIV 5P) |
503.1 | 3169.5 |
シングルスレッドのスコアが607.4、マルチスレッドが3876.2となりました。マルチスレッドの数値もCore i5としては高いですが、シングルスコアのパフォーマンスは素晴らしいです。
Core i7-10750Hと同等以上と考えるとちょっと信じられないくらい高いスコアですね。本当にCore i5??
CINEBENCH R20のスコア
Core i5-11400H
Core i5-10300H
CPU | シングル | マルチ |
Core i5-11400H | 565 | 3000 |
Core i5-10300H | 447 | 2179 |
Core i7-10750H | 465 | 3089 |
CINEBENCH R20のスコアは、シングルで565、マルチで3000となりました。ここでも驚異的なシングル性能を見せつけています。
写真編集やゲーミングではシングル性能がモノを言うシーンも多いので、これは実作業が楽しみになってきました。
ストレージ性能
Cドライブは512GBのNVMe SSDです。Readで2500MB/sを超える転送速度になっています。SSDとしては平均的なパーツが搭載されています。平均的とは言えアプリのインストールもパソコンの起動も速くて気持ちが良いです。
GeForce RTX3050Tiのグラフィック性能・ゲームスコア
GALLERIA RL5C-R35Tに搭載されているグラフィックはGeForce RTX3050Tiです。エントリークラスではありますが性能は従来のミドルクラスに匹敵しており、あまり我慢を強いられることなくゲームが楽しめるようになりました。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
モデル | 設定 | 結果 |
GALLERIA RL5C-R35T (RTX3050Ti) |
3840×2160(標準品質) | やや重い(2739) |
1920×1080(標準品質) | 快適(7495) | |
GALLERIA XL7C-R36 (RTX3060) |
3840×2160(標準品質) | 普通(4056) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(10267) | |
raytrek 5R(RTX2060) | 3840×2160(標準品質) | 普通(3128) |
1920×1080(標準品質) | 快適(8355) |
FF15のフルHD標準品質で約7500(快適)という結果を得られました。フルHDゲーミングなら、多くのタイトルを快適に遊べるでしょう。
RTX3050Tiは「従来モデルのRTX2060あたりに匹敵する」なんていう噂もありましたが、個人的にはGTX1660Tiあたりのような印象です。4Kなどの高解像データ処理には、やや荷が重いかなという印象が拭えません。
RAW現像にかかる時間は?
現像に使ったソフトは無料ソフトのRawTherapeeで、JPEG品質は90%、高画質での変換です。このソフトはかなり重たいのですが、画像の読み込みも速く、編集を当ててストレスなく反映されるので快適に感じました。
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「4分40秒」でした。
CPU | 処理時間 |
Core i5-11400H | 4分40秒 |
Core i5-10300H | 5分54秒 |
Core i7-10750H | 5分10秒 |
Core i5-10300Hと比較すると1分以上、Core i7-10750Hと比較しても30秒ほど処理が速いです。RAW現像でも確かな実力を発揮しており、GALLERIA RL5C-R35Tの汎用性の高さは目をみはるものがあります。
ちょっとしたデスクトップCPU並みの処理能力を持っているのもポイントと言えそうです。もはやノートパソコン=非力という構図は成り立たなくなってきていますね。
数年パソコンを更新していない人なら処理時間の短縮に一役買ってくれるでしょう。
動画の書き出しにかかる時間は?
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
製品 | 構成 | 処理時間 |
RL5C-R35T | Core i5-11400H×RTX3050Ti | 6分10秒 |
raytrek G5 | Core i5-10300H×GTX1650 | 7分48秒 |
GCL2060RGF-T | Core i7-10750H×RTX2060 | 5分51秒 |
動画編集においてもそこそこの処理速度だと思います。ただし前述の通り高解像動画編集はやや荷が重く、フルHD動画編集までにとどめておくのが無難な印象です。
それにしてもCore i5やエントリーグラボで「高解像」が視野に入ってくるあたりに時代の進化を感じます。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
ドスパラは翌日出荷に力をいれているので早いモデルは翌日出荷されます。記事執筆時点ですと、このモデルは「3日で出荷」となっていました。
GALLERIA RL5C-R35Tのデメリット
・カスタマイズ性に乏しい
・高解像データ処理はおまけ程度
・キー配列が独特
GALLERIA RL5C-R35Tはパフォーマンスが高く、ゲーム、RAW現像、動画編集といった作業でも安心して使える性能となっています。よほど専門的な作業を行わないなら十分すぎるパフォーマンスです。
各ベンチテストの結果も良好ですし、一般ユーザーなら不満なく使えるパソコンだと思います。強いて言うなら描画(グラボ)性能が高解像対応が厳しいくらいですが、約15万円という販売価格を考えると期待するのが酷というものでしょう。
GALLERIA RL5C-R35Tはこんな人におすすめ
- モバイル環境で本格的な作業を行う人
- 写真・動画編集を快適に行いたい人
- ゲーミング性能を重視する人
- コスパよくノートPCをゲットしたい人
公式HP:https://www.dospara.co.jp
GALLERIA RL5C-R35Tの感想まとめ
GALLERIA RL5C-R35Tを使って様々なテストを行ってきました。
15万円台という価格を考えるとパフォーマンスは妥協点に達しており、RAW現像や動画編集にも転用できる汎用性の高さはさすがです。Core i5-11400HやRTX3050Tiを採用しているモデルは市場でも多くないため、競争力は高い製品だと感じました。
ドスパラは国内生産ですし、万が一の時は実店舗なんかで相談もできるので安心感があります。他にも多数のパソコンを販売しているので、チェックしてみても良いかもしれません!
当ブログは予算や目的、パーツなどからパソコンが選べるようになっております。ぜひトップページからお気に入りの1台を見つけてください。