今回は「GeForce RTX3070」と「GeForce RTX3070Ti」の性能比較をします。
グラボとしてはミドルハイあたりに位置するGeForce RTX3070無印版とTiですが、どの程度性能がちがうのか?気になっている人も多いハズ。性能だけなら上位のGeForce RTX3070Tiを選べばいいですが、コスパ的なところはどうなのかも確認していきます。
ゲームのベンチスコアはもちろん、写真編集や動画のレンダリングにかかった時間も掲載していますので参考にしてください。
目次
GeForce RTX3070 vs GeForce RTX3070Ti
解説に入っていく前に「GPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「GPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
ちなみにこの記事では、仕様や規格といった情報はあえて紹介しておりません。その代わり「実行速度」をできるだけ重視してお伝えしておりますので参考にしてもらえると嬉しいです。
掲載されたスコアは参考データであり性能を約束するものではございません。
GPUスコア(PASSMARK)
GPU | PASSMARK |
GeForce RTX3070Ti | 23157 |
GeForce RTX3070 | 21650 |
GeForce RTX3060Ti | 19684 |
GeForce RTX3060 | 16616 |
GeForce RTX2070 SUPER | 18095 |
>RTX3070搭載のおすすめパソコン
>RTX3060(Ti)搭載のおすすめパソコン
GeForce RTX3070とGeForce RTX3070Tiを見てみると、スコアでは約7%ほどの差だとわかりました。
単純に考えるとRTX3070Tiを選べば良いということになりますが、その実売価格は10~13万円です。一方のRTX3070の実売価格も見てみましたが、10万円前後からとなっており(安い製品なら)意外と差がないこともわかりました。
ただしBTOパソコンではGeForce RTX3070Tiを搭載したモデルが25万円前後からであるのに対し、無印版は20万円強からと大きな開きがあります。
比較に使ったパソコン
名前 | G-Tune XM-Z | G-Tune PP-Z |
画像 | ||
CPU | Core i7-10700K | Core i9-11900K |
GPU | RTX3070 | RTX3070Ti |
メモリ | 16GB | 32GB |
ストレージ | 512GB SSD+2TB HDD | 1TB SSD+4TB HDD |
価格 | 約25万円 | 約36万円 |
レビュー | レビュー記事 | レビュー記事 |
マウスコンピューター:https://www.mouse-jp.co.jp/ |
今回のテストではマウスコンピューターのゲーミングブランド「G-Tune」から2台のパソコンを選出しています。10万円以上の価格差はフェアではありませんが、グレード的なところも頭に入れて読み進めていただけるとありがたいです。
ベンチソフトによる性能比較
ここからは、実際に僕がテストした数値を公表しながら性能差を見ていきたいと思います。
ゲーム(FF15)のベンチ結果
RTX3070
RTX3070Ti
GPU | 設定 | スコア |
G-Tune PP-Z (RTX3070Ti) |
3840×2160(標準品質) | 快適(6932) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(16827) | |
G-Tune XM-Z (RTX3070) |
3840×2160(標準品質) | 快適(6812) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(16097) | |
G-Tune EP-A (RX6700XT) |
3840×2160(標準品質) | やや快適(5524) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(15653) | |
G-Tune HN-Z (RTX2070S) |
3840×2160(標準品質) | やや快適(4824) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(13067) |
RTX3070とRTX3070Tiを比較すると、フルHDクラスで約5%、4K解像度で約2%の差しかありません。あまり神経質になるほどの差はありませんので、設定に極端にこだわる人でもなければ「どちらを選んでも問題ない」というのが僕の考えです。
同じ値段を出すならRTX3070Tiが良いですが、もしも価格差が数万円出てくるのであればRTX3070(無印)を選んでしまっても良いように思います。少なくとも自分は体感レベルでちがいがわかりませんでした。
RAW現像で比較
RawTherapeeというソフトを使ってRAWの一括変換150枚にかかった時間を測定します。
RAW現像はどちらかと言えばCPU性能が重視される作業ですが、GPUやメモリでどれくらい差が出るのか見てみましょう。
モデル | 処理時間 |
G-Tune XM-Z | 4分19秒 |
G-Tune PP-A | 3分56秒 |
RAW現像はどちらかと言うとCPU性能が重視されるので、グラフィック性能はおまけ程度にしか効きません。
結果は当然、Core i9を採用したG-Tune PP-Zのほうが速いということになります。しかし10万円差という価格を考えるとG-Tune XM-Z(Core i7)も頑張っているような気はします。
日常的にRAW現像を行うのであれば第12世代Core i7-12700を強くすすめます。同じ内容のテストで3分13秒と高速な処理を実現してくれます。
動画のレンダリングにかかった時間を比較
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
製品 | 構成 | 処理時間 |
G-Tune XM-Z | Core i7-10700K×RTX3070 | 3分18秒 |
G-Tune PP-A | Core i9-11900K×RTX3070Ti | 3分24秒 |
動画編集ではわずかにRTX3070搭載モデルが勝利する結果になりました。性能的には考えても上位モデルのG-Tune PP-Zが速くなりそうなものですが、予算をかけるほど効果が見られなくなってくるのがこのクラスなのかもしれません。
もちろん設定を煮詰めたり、他のテストでは上位クラスが優位に立つ可能性が高いです。余力だったりの部分をどの程度担保しておきたいかも選択の基準になってくるでしょう。
結論:GeForce RTX3070を選ぶのがおすすめ
・RTX3070とRTX3070Tiは理論値で5%ほどの差
・RTX3070のほうが安定して結果を出せた!
・クリエイト作業ならどちらを選んでもOK!
・価格差がないならTi、あるなら無印版もあり!
RTX3070とRTX3070Tiを比較してきました。
単純にグラフィック性能を求めるならRTX3070Tiがおすすめですが、意外と大きな差はないのがわかりました。価格差がないのであれば上位グレードのRTX3070Tiを選びたいところですが、パーツ構成次第では数万円の差がつき無印版も十分に検討に値するという印象です。
では、ここからは僕が厳選したおすすめパソコンを紹介します。
RTX3070/RTX3070Ti搭載のおすすめパソコン
マウスコンピューター G-Tune DG-I7G70
ゲームだけでなくRAW現像や動画編集といったクリエイト系の作業も快適に行えます。今回の比較で登場したモデルの後継機にあたります。性能や品質面で信頼感のあるデスクトップパソコンだと感じました。マルチタスクを頻繁に扱うならメモリを64GBにカスタマイズするのもオススメ!
ドスパラ GALLERIA XA7C-R37
Core i7-13700FとRTX3070の構成で、高いパフォーマンスが魅力のクリエイター向けパソコンです。処理能力、描画性能もほぼパーフェクトですし、一般ユーザーとしたら持て余すほどの性能とさえ言えるでしょう。ドスパラは国内生産で実店舗も存在するので安心感があります。
フロンティア FRGH670/Q3
Core i7-13700F×RTX3070で高い処理能力を誇るモデルです!メモリもSSDも容量に余裕がありますし、日本製コンデンサを採用した 80PLUS GOLD 850W電源など安心感も強いです。この構成で税込24万円台はお得感があります。
マウスコンピューター DAIV FX-I7G70
ゲームだけでなくRAW現像や動画編集といったクリエイト系の作業も行うならDAIVです。第13世代Core i7-13700Fは高いパフォーマンスで、各種データが溶けるように処理できます。とりあえずこれ買っておけば大丈夫と言えるくらい間違いのないモデルです。
当ブログは予算や目的、パーツなどからパソコンが選べるようになっております。ぜひトップページからお気に入りの1台を見つけてください。